40話 奴隷
だがよく考えれば安心出来る。
何故なら相手が日本人だからある程度の予測が出来る、
未知なる化物じゃなくて人間相手と分かっただけでも御の字だ、
でもどうやって日本人が関与しているの?と言うかその関与した日本人はどこから来たんだ?
俺と同じで異世界転移とか?でその呼んだ神を与えられたスキルで撲殺、そして神になった?
いやいや、無理だろそれは、それにそれだと神自体がMMORPGみたいな世界を創ってたって事?
で、撲殺した後にそれを和風のMMORPGみたいにした?
余計おかしいわ!
そもそもそれだとさっきまでのワープのエネルギーとかの理由にも矛盾が生じる、つまり関与している日本人が俺と同じ異世界転移ではないはず、
いや違う、この場合は神が関与しているになるからエネルギー問題は大丈夫になる、
いやいや落ち着け!問題点が違う!
前にこの世界にやって来た日本人(女神だから女性)が神に呼ばれて(仮説)どうやって神に勝って女神になったとかの答えなんて要らない、どうしてMMORPGの世界にしたかも要らない、
問題は俺に何をする?だ、
何故俺を呼んだのかが問題だ、
その日本人がこの世界を創ったにしろ、そうでないにしろ、何故俺を呼んだのか?
手助け?5000年経ってるんだぞ今更感がある、
日本人を呼んでデスゲーム?それも同じく今更感がある、
そもそも5000年間こちらの人間に関わろうとはしてないんだからデスゲームは有り得ない、
デスゲームで楽しもうという考え方をする人間なら既にこちらの世界の人間が被害に遭ってるはずだ、だからデスゲームではない。
じゃあ5000年経っても呼ばれた日本人がしたかった事とは?
望郷の念、
これだ!これなら理屈に合う、遠い異世界に行ってしまった日本人が5000年経っても(何故5000年も生きているはこの際無視)忘れられない思い故郷の日本に帰りたい、その為に地球とこちらの世界を繋ごうとした、その穴か何かに俺が落っこちちゃった、
うわっ、完全に不幸にも巻き込まれたってパターンだ、
一番最悪の巻き込まれるパターンだが、一番安全なパターン、実際に転移した人間には最も良いパターンだ、異世界に行っても特に誰かに何かされるという事も無く、自分の好きな事が出来るやつだ、
この場合は本当に何をしてもいいやつだ、
性能の低いポーションしかないから性能の高いポーション作って売ってそれで、奴隷買って奴隷ハーレムとか、
米が無いから田植えして米うめえええーで稼いで、奴隷買って奴隷ハーレムとか、
美味しい地球の料理で喫茶店やって稼いで、奴隷買って奴隷ハーレムとか、
ダンジョン攻略するぜで、奴隷買って奴隷ハーレムとか、
地球の服を売って、奴隷買って奴隷ハーレム……ダンジョンでも攻略するかとか、
まあこういうやつは大概護衛なりパーティメンバーなりで奴隷を買うのがお決まり、
可愛い女の子が主人公の作品でも何故か男の奴隷を買うものだ、
そして何故かその奴隷とラブラブするものだ、奴隷にしたのになぜか対等に扱い、いや流石に地面に皿置いて食えとかはしないぞ、馬小屋に泊まらせるもしない、ただ何故普通に恋愛をするんだ?奴隷が惚れるは分かる、優しくするんだからな、なのに何故向こうの方が素敵抱いて!と言う状態になってるのに手を出さない?何故童貞を守る?やっていいならやるだろ、ましてオートマタ―とかいう妊娠の危険性のない略人間手に入れて何故手を出さない?
何故異世界に入ったやつは性欲が無い?おかしいだろう?
あっ、
そうだ、そうだった、あれはフィクションだったわ、
フィクション当てにしてたわ、馬鹿だ俺、そうだよ只の小説だよエロい話にしたら18禁になるからしなかっただけでそれを現実と混同したら駄目だわ、
こう言う場合の対処法のバイブルがなろうしか無いから完全になろうで考えてたわ、
ってか真面目に異世界行ったらどうすればいいか?なんて考察している本なんてあるか!
サバイバルの本は分かるよ、山で遭難する事もある、山登りが好きな人は知ってたらもしもの時に役に立つ、だけど流石にもしも異世界行ったらでちゃんと考察された本なんてあるか!
例え合っても異世界に紛れ込んでしまう場合のこと考えてこの本読んどこ何てやつがいるか!
まあ異世界うんぬんは置いておいてこんな事になるならサスペンションとか醤油とかゴムの作り方や紙の作り方はもう少し真剣に調べておくんだった、役に立つとかじゃなくて雑学としてもっと興味持っておくべきだった、
今更だがな、
まあこの世界で奴隷を買うか?と考えたら今は奴隷を買う余裕がない、お金が無いではなく心の余裕がない、
奴隷を買わなければならないという追い込まれた状況でもないから奴隷を買う気にはならない、
正直奴隷を買う気力が沸かない、先が見えないのに扶養家族持てるか!
兎に角今は安全に生きる事を考えよう、
まあ奴隷制度があって奴隷を買う機会が有れば俺はたぶん手を出すだろうな、下手したら買った2~3日はそればかりだろうな、まあ仕方ない男の子だからなそれも体は15歳だし、
「今何考えてたの?」とララさんが聞いて来た、
何というタイミング「いや何も」と返した、まさか心読めるとか無いよね?偶に賢過ぎて心を読むレベルであててくる漫画のキャラとかいるけどララさんはそうじゃ無いよね?流石にそれフィクションだよね?
「取り敢えず重さの確認するかな」と言って誤魔化したがバレバレっぽいな、
小さい壺を水を首にまで入れて持ってみた、
25キロの重さがちゃんと分からないがこんなものだろう、
そもそも今気付いたが俺の運動能力が地球と一緒とは限らない、うん年齢補正されてるから、
駄目だ調べるにも基準が分からない、千円札や文庫本を持ってはいるがその長さをちゃんと分からないから意味がない、広げた親指と人差し指の長さが19cmで小指までが22cmを知っているがこの体での場合だったか、大人になってからだったかも忘れた、よし今度異世界に転移する時の為にメジャーを持ち歩こう。
「分かった?」とララさんが聞いて来た、
「駄目だ基準値が分からない、多分一緒だろうと思うけど……」
「自分の身長も分からないの?」
ああ、それが一番分からないんだ、
「うん」
「水1リットルが1キロは正しいから日常生活に支障はないからいいんじゃないかしら?」
まあそうだな、確証が持てないだけで地球と同じと考えよう、問題が起これば起こったで考えればいい、多分だがそれで取り返しがつかないは起こらないはず、商売人になる訳でもないし、
それよりもっと問題にするべきことが山積みだしな。
「で、話変わるんだけどいい?」とララさんが聞いて来た、
「ああいいぞ」勿論賛成だ、ララさんの話が重要じゃ無い訳が無いからな、
「貴方奴隷を持つ気はない?」と聞いて来た、
奴隷!やっぱり奴隷制度があるんだ、しかも気は無いって聞いて来たって事は?
「持たないとやばい?」
「やばいわね、持たないと面倒な事になると思うわ、アナタもうしでかしているから」
えっ?俺何しでかしたの?
「ほら、子供達に鑑定付けたでしょ、あれよ」と、
ああっ、あれやっちゃいけなかったのか、そうだよなルーク君が恩人と言うから鑑定を付けるのは結構すごい事のはず、それを無料で付けてしまったんだ、
あっ、これまじでしでかしているわ、
ん?ちょっと待て、じゃあ奴隷って……、
「8歳の女の子と6歳の女の子と7歳の男の子と11歳の男の子を奴隷に持たなければならないのよ」と言ってきた、
一人増えてるううう、
11歳の男の子はどこから来たああああ?
しかも持つ奴隷って6歳の女の子だと?
奴隷買う機会が有ったら俺はたぶん手を出すだろう……、
出せるかああああああああ。




