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35話 ヒールの書

 どういう事だ?

何でリサちゃんが殺されるんだ?

落ち着け俺、ちゃんと話を聞け!


 「どういう事なの?何でヒール覚えたら殺されるんだ」

ララさんがこっちを見てゆっくり深呼吸して語りだした、

「確かな話じゃないの、だけどヒールを使える人を殺そうとする集団がいるの」と、

なんだその集団は?何を考えてるんだ?

「ここだけの話よ、誰にも言わないでね」と言ってルルさんにリサちゃんを預け俺とララさんの二人とルルさんとリサちゃんの二人、丁度部屋の隅、対角線上に別れた。


 「先ず簡単に言うとこの世界にヒールと言う体を治す魔法があるの」

「ただその魔法を唱えられるのは極少数、全人口10億人に対して千人位なの」

100万人に1人?何だその割合は!

おかしいだろ、たかだがヒールごときに、どんだけレア魔法扱い何だよ初歩の初歩のヒールが、

いや、そうかスキルポイントがこの世界の住人は振り込めないんだ、だからプレイヤーキャラの人間には1000ポイント稼げばいいだけのヒールがレアになるんだ、


 おい、もしかして俺責任重大な立ち位置に立たされてないか?

嫌だぞそんな役、冗談じゃないぞ、目立ちたくないぞ、前振りなんかじゃないぞ、なろうの主人公みたいな目立ちたくないんだ!か~らのいやあどうしても目立ってしまうな^^俺なんかしてしまったかな?^^、じゃねえぞ!

こんな地球の常識が通じない、この世界の常識が分からない、命のやり取りが日常的にある世界、で目立つとか殺してくださいだろうが!何でそんな馬鹿な真似しなきゃならないんだ!そんなのは馬鹿な10代20代にさせろ!30代の俺にはスローライフでいいんだよ。


 「ねえ、話続けるわよ?」

「ああ」

本当にやんねえからな!

「ヒールの魔法を使うには生まれた時に稀に覚えているか、魔物のドロップアイテムで手に入れるヒールの書でしか覚えられないの」

「そのヒールの書も3~4冊使って初めてヒールを覚えれるの」

[それでその落とす魔物があまり現れない上に逃げ出すタイプの敵だという事もあって1グループの冒険者パーティーで挑んでも2~3年で1冊、10年近く注ぎ込んでやっと一人分のヒールを覚える位しか手に入らないの」

「だから大概はギルドに売るの、そしてそれを貴族や教会が買うから庶民でヒールを使える人は稀有なのよ」

「ん?10年で1人分は手に入るんだろ?自分たちで覚えて使わないの?」

「そういう人もいるわよ、でも数は少ないわね」

「何で?ヒールは覚えてたら役に立つんじゃないの?」

「役にはすごく立つわよ、問題は数よ」

「10年で1人分よ、6人で挑んで1人分、よほど仲が良くなければ1人の為に稼ぎの大半注ぎ込まないわよ」

「大体そのヒールをドロップする魔物はランク1のダンジョンとかの極一部、レベル30位で倒せる所だけど別の言い方をすればレベル30ででも倒せる所、つまり他のドロップ品の儲けが悪いの」

「だから10年で稼いだお金の半分以上を一人に与えることになるの、それじゃあ他のチームメンバーの3人が不満よ」

ん?ちょっと待て他の3人のチームメンバー?どういう事だ?

「他のチームメンバー3人てどういう事だ?」

「ええっとね、大概は2人か3人一組が基本なのよチームを組む時って、で、それを2組か3組で6人でパーティ組んで挑むものなのよ」

「何で最初から6人でパーティーを組まないの?」

「何でって1匹に6人じゃ戦いずらいからよ、1匹に6人群がってもまともに戦えるのは3人位だから」

「それなら3人で組むのが基本になるでしょ」

「えっ魔物って1匹で出るの?」

「えっとね、ランク1のダンジョンの大概1匹よ、稀に2匹よ、ランク2から徒党を組みだすのよ」

「それとダンジョンじゃない所、町の外なんかは1匹で行動する魔物か10数匹で群れを成す魔物の両極端よ」

「ちょっと待って……、例えばビッククロウとホーンラビットが組んで行動するとかする?」

「ランク2以上のダンジョンではね、ランク4以上は3種類の魔物が組んで行動したりもするわ」

「ただ町の外ではそんな行動する魔物は居ないわよ、町の外でランク1の魔物が出る所で群れを成す魔物はウィークウルフだけ、ウィークウルフ自体はランク1にしては強い方な上群れを成すからなりたての冒険者にとって最も危険視する魔物よ」

「町の外はゴブリンとゴブリンリーダーとゴブリンキングみたいに同種族同士なんかは行動を一緒にするのが確認されてるけどビッククロウやホーンラビットみたいに違う種族が群れを成すのは確認されて無いわ」

うわっ、リアルww、そうだよな生態の違う魔物が組んで行動するとか常識リアルではあり得ないよな。

そう考えるとダンジョンの魔物はそういう風にされてるって事か。

つまりダンジョンは完全にそういう仕様(ゲーム仕様)に作られているという事。


 「で、話し戻すけど教会は怪我をした人をヒールで治すんだけどお金を取るの」

成程、教会は病院も兼ねてるという事か、

「その金額が銀貨2枚よ」

「ちょっと待て、えっ?金貨1枚で1人1年暮らせるんだよな?」

「ええ、暮らせるわよ」

「銀貨10枚で金貨1枚なんだよな?」

「ええ」

「銀貨3枚でヒールの書が買えるんだろ?」

「それは違うわよ」

「ヒールの書を買うには銀貨3枚と2年間の教会での福祉が必要なのよ」

ああ、労働も要るのか、じゃあ銀貨3枚以上の価値があるか、

いやいや、違う違う、ヒールの書と比べたらいけない、1人が1年(462日)暮らすのに金貨1枚なんだから銀貨2枚なら90日暮らせる、それと比べての話だ、

ってか馬鹿か俺は、自分で考えるよりララさん(この世界の住人)に適正価格聞いた方がいいじゃねえか。

「めちゃくちゃ高くない?」

「ええ、高いわ……、だからこそヒールを使える庶民を殺す集団がいるのよ」

えっ……まさか?

「多分……教会の人間よ」


 ……、


 くっ、教会が拝金主義の腐った組織、

これよくあるとまで言わないがそれなりに見かけるテンプレ、



 よし潰そう。


 こういうテンプレなら潰してやるのまでがテンプレ、

ああ、絶体潰してやるよ、




 異世界の教会潰すテンプレ、

やってやるわ、

リサちゃんの為に。

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