14話 めっちゃバレバレでした
「ルーク君も気づいてたの?」
「はい、流石に普通の人で15歳レベル1は有り得ませんから」と、
その理屈なら最初に出会った時点で終わってたね、
じゃあ俺の所為じゃ無いよね?
「確証に変わったのは1年何日?ですね」と、
あっそれは俺の所為ですね。
「そんなこと聞いたの?それじゃあこの世界の常識知らないって言ってるようなものよ」
いやそれについては反論させてもらおう。
「いや、正直この世界のことが何もわからないんで、常識を仕入れないと何も始められないから・・」
「それはそうだけど、聞くにもやり方があるんじゃない?」
「例えば、リサちゃんだけに聞くとか、それもリサちゃん1年何日か分かる?ってリサちゃんが分かってるかどうか試しているだけです風にするとか、色々方法あるわよね?」
せやな、
「はいそうですね、僕がバカでした」
リサちゃんが「大丈夫だよリサが付いてるから」と言って慰めてくれる、
癒されるわ~、
よし落ち着いた、
馬鹿なら馬鹿でいい、問題は直さないことだ、ならやるべき事は情報収集、
「でも、ララさんはそれ知らなかったよね?どうして俺が異世界人だと解ったの?さすがに服装とレベル1だけじゃ異世界人という答えにはならないと思うけど?」
「じゃあ簡単に説明するわね、先ず服装、その服はものすごい高級品なの、分かる?特にその上着」
上着は白をベースにした黒と茶色と青と緑と赤のチェック柄の服だ。
「ごめん、分からない」素直に答えた。
「まず、普通、貴族でも無ければ1色の服が当たり前、それ6色も使っているわよね、それも網目も細かいチェック柄、もうこの時点で金貨十数枚、その上そのボタン、何そのボタン?白と茶色と濃い茶色との3色のマーブル模様なんてどんな高級石使っているのよ、しかも穴が4つ?その大きさで穴4つ同じ大きさで開けるってすごい技術よ、そのボタン1つだけで金貨数枚よ、それを縦に6つ並べて左右に分かれるようになってる?普通服なんて頭から被って着るものよ、それならボタンも1つでいいもの、それなのに6つも使う左右に分かれる仕様、しかも袖口に2つずつ?袖口の大きさ変えれます?何そのボタンの無駄使い、しかもそれを普段着着用?流石の貴族もそこまで無駄使いしないわよ」
「そして最大の問題は中の服よ、それ着ていておかしいと気づかないの?」
中の服とはTシャツのことだ、色は青、そして金色で英語で文字が書いてある、THE STORY WAS STARTEDと、多分文字は関係ない、問題は金色の糸だ、多分この金色の糸がものすごい高級品なんだろう。
「ああ、そうかこの金色の糸がすごく高いんだろ?」と、
「それもあるけど、問題はその形よ」
「形?」何だ?英語はやばい形しているのか?
「それって貴方の世界の文字よね?」
・・・・、
・・・・、
ああああああっ、
馬鹿だあああ、
馬鹿すぎるうう、今気付いた、ガチで馬鹿だという事に、
そうだよそれりゃ気付くわ、
思いっきり異世界人ですアピールしてたわ、
見たことも無い文字着ていたらそれはどこの文字?って誰だって思うわ、
そうだよ文字だよ、その文字を知らなくても文字だというのが分かる、エジプト文字を俺は読めない、だがそれが何かを表していることは俺にもわかる、誰にでも分かる、そしてそれがこの世界の文字じゃ無ければ異世界人だと思うわ、
「ご免、俺馬鹿だわ」
「そうね・・・・」
「・・・・大丈夫ですよ、多分・・・・僕達しか見て無いと思いますから」とルーク君に言われた。
ただ言い訳させてくれ、Tシャツの文字は文字で有って文字じゃないんだよ、ただのファッション、
そこに書かれてる意味なんて興味が無いんだよ、
例えば俺の近所に居た暴走族、黒蠍愚連隊、その一番隊隊長の特攻服には天上天下唯我独尊と書かれていた、何で一番隊隊長が天上天下唯我独尊なんだよと、天上天下唯我独尊ならグループに入るなよと、
そういうレベルのお話、
俺的には英文字=柄、異世界人には英文字=見たことも無い文字=異世界の文化、
当たり前のことだが異世界人は異世界人の視点で俺を見るんだよ、
断じて俺の視点で俺を見る訳ではない、そして俺は地球人であって異世界人では無い、だから異世界人の視点で考えることが出来ない、
やばい、また同じようなミスをしかねない、
生きていくためには、異世界人の視点で考えれる味方を手に入れなければ・・、
「ララさん、ルーク君、ルルさん、リサちゃん、頼む、俺を助けてくれ」本気の土下座をした。
・・・・、
「うんいいよ♪リサ、ユウお兄ちゃんを助けるよ♪」とリサちゃんが一番最初に答えてくれた。
「勿論です、ユウさんは僕にとって恩人ですから」とルーク君が、
??何で恩人なの?ルーク君に何もしてないけど俺?強いてあげれば鑑定をレベル2にしたことくらいだけど?
もしかしてルーク君は鑑定がすごく欲しかったとか?
それならラッキーだ、ルーク君は賢い、この世界の住人の知能指数がどの程度かは分からないが絶対この子は知能指数が上の方の人物のはず、それに貸しを作れた事は現時点で非常に役に立つ、
完全にルーク君を利用することになるが背に腹は代えられん、ルーク君には悪いが鑑定付けたことを最大限に利用させてもらおう、必ずお礼はするから今だけ俺を守ってくれ、
「良く分からないんだけど、別に悪さする気は無いんでしょ?」とルルさんが、
・・・・、
えっと、「ああ、勿論悪さする気なんてこれっぽっちも無い」
「じゃあなんでそんなにへり下るの?」と、
・・・・、いや、俺の命に関わる問題だからなんですが?
「私達は何をすればいいの?」とルルさんが聞いて来た、
「いや、特に何かをして貰いたい訳だは無いんだが・・・・」
そう、何かをして貰いたい訳じゃ無く、取り敢えず異世界人だという事を黙ってて欲しいだけなんだが、
「異世界人だと広めないで欲しい」
「だからその程度での事で土下座なんかするもんじゃないでしょ?」と、
・・・・、
リサちゃんが「ルルお姉ちゃんはいい人だよ♪」と、ルーク君が「ルルさんはいい人ですから♪」と、同時に返して来た。
成程この子いい子だ。
人の弱みに付け込んでという発想が無い子だ。
正直千円札3枚の儲けを全部くれと言われても受けるしかない状況なのにそんなことを考えてもいない、うん、いい子だ。
成程ね、そう言えば最初にお姉ちゃん達がいい人だからって悪さしたら駄目と言われてたな、
つまり、いい人だから・・・・騙されやすいと、
なのでルーク君が俺を警戒してたと、
じゃあ後はララさんだけだ。
ララさんを見た、「勿論いいわよ」とララさんが、
よしこれで大丈夫だ。
ララさんがにっこり微笑んだ。
あれ?ちょっと何か?引っかかるんですが?
ルーク君が「ララさんも基本いい人ですから」と、
基本?
ララさんが「アナタは私にとっても大切な人になる予定だから♪」と、
「そうね・・・・、取り敢えずお嫁さんにでもして貰おうかしら♪」と、
少しいやかなり怖い笑みを浮かべた。
あれ?テンプレのなぜかモテる主人公って感じじゃないんですが?
何て言うか利用される気がするんですが?
あれ?俺詰んでない?




