132話 落ちぶれるパーティーメンバー
「【ファイアアロー】や【アイスアロー】って凄いの?」
「凄いわよ、ファイアドールに対しては【アイスアロー】以上の攻撃手段は無いと言われてるわ」
「ファイアドールみたいな意思を持った魔力で出来た魔法生物は基本魔法抵抗も高いのよ」
「だから魔法抵抗の高いファイアドールに【アイス】を使うよりアイス属性の物理攻撃の【アイスアロー】の方が効くのよ」
「それと今日の話を聞いての推測なんだけど、多分【アイス】=木の矢【ミドルアイス】=ミスリルの矢での攻撃と同じ威力じゃないかな?」
「だから鉄の矢での【アイスアロー】が【アイス】の威力より高くなるんじゃないかな?」と推測した。
そうだね多分合ってるわ。
「後単純に遠距離攻撃だから近距離攻撃より火傷しにくいってのもあるわ、魔法よりよく飛ぶしね、只普通はスキル【矢直し】がないとお金が掛かり過ぎるから」と言いこちらを見た、
当然【矢直し】付けてくれるわよね?と言う顔だ。
「ああ」当然解ってますよと言う顔をした。
「有難う御座いますユウさん」と内心喜びが込み上げてきて顔が崩れかけてるルーク君が返事をした。
「そういう訳だからルーク君がうちの主力確定ね」とララさんが言うとルーク君が泣き出した。
泣きながら「はい、頑張ります」と自信を持って答えた。
「……それで……ラルフ君何だけど……」と困った顔をしている。
「良い子なのよ、本当に良い子なのよ、只……」
「只、主力ではなくなってしまったわ」と、
「ラルフ君はパーティー能力が6、4、7、5、4、4でちからすばやさたふさの合計が17って言う本来なら騎士団行きとかが決まってて売れ残っている訳が無い人物なのよ、それが武器屋を継ぐ為に騎士になるのを拒んだのよ」
「だから私達のパーティーに入ってくれる可能性が高いパーティー能力が17以上はラルフ君位だったのよ」
成程パーティーリーダー候補だったという訳か。
「それが……意味をなさなくなったわ」と、
「意味が無くなった訳では無いぞ、17+12で29ポイントの……」
「そんな振り込み方本当にするの?」
「しませんね」
「でしょうね、最低でも魔力に1は振ってあげないと」
「その為ラルフ君を入れる最大の利点のパーティー能力が高いが崩れ、尚且つ私の【技能派】のリスクのレベルアップ阻害も消えて25年掛かるのが早ければ2~3年になったから、11歳+25年の36才攻略予定が11歳+2~3年で14歳、成人もまだになってしまうから、11歳が利点どころかまだ14歳で体が出来てないという欠点になるわ」
「それに単純に11歳だから経験も少ないになる。無論魔物もあまり退治して無いからスキルポイントも低いから強化も悪いになるわ」
「それにラルフ君はユニークスキルも無いし、本来なら15歳未満なら無くても価値が有るんだけど貴方が居るから付いてた方が良かったになったわ」
「そう?」
「そうよ、本来ならユニークスキルは良いスキル、無し、悪いスキルの順で悪くなっていくんだけど、貴方が居るから一番悪いのが無しになってしまったから」
「ん?」何で?
「【子供の守護者】みたいに今の評価が悪いでもレベルを上げたら良いになる可能性があるからよ、もし悪けば外せばいいだけだし、それに比べて無しは本当に無しなだけ、可能性がある分悪いでも付いてた方がいいわ」
「だから……ラルフ君を入れる利点が全部無くなったわ」と悲しそうな顔になっているララさんとルーク君。
つまりこれってなろうでよくあるラルフ君ざまあ、
……、
いやいやラルフ君をざまあしてどうするの?
元パーティーメンバーどころかまだ入ってもいないぞ、
そもそも悪さもされてねえよ、
追放系で偶にある主人公が間接的に関わって追放した側が落ちぶれていくってのが有るが悪さもしてない子を落ちぶれさせてどうするんだ!
悪さしたやつが落ちぶれる、そこのテンプレだけは絶対守れや!
それ守らなきゃ只の迷惑な人間だろ!
ララさんルーク君を見た、悲しそうだ。
多分二人はラルフ君と仲が良いんだろ、ラルフ君はララさんの話が好きだとか言ってたしララさんとルーク君はラルフ君を入れたいけど理由が無くなったから言い出せないんだろ、
お守りと鋼装備に12ポイント、それにスキル振り込みに回復薬量産に魔法使える、まだまだ出てきそうだし、
正直それなりの能力の子でもランク3は攻略出来ると思っている。
でもこの世界で生きて来たララさんとルーク君にとっては出来るだけ戦力を上げたい、でもラルフ君を入れたい、で悩んでいると、
じゃあ助け舟出すか、
「ラルフ君の代わりは居るの?まだ代わりは決まって無いでしょ?じゃあ……」
「候補は居るわ」と、
えっ?
「まずシシリーとナナリー、戦力として最高レベル、25年掛かると思ってたから外しただけで2~3年なら全盛期」
「次はラビなりミミ―、当然ドロップ品目当て、特にラビの【神楽】とどの魔物が何をドロップするかを調べないといけない、戦力込みならユニークスキル【不屈の闘志】持ちのミミ―」
「そしてまだ奴隷にもしてないけどエルフ、ドワーフ、狼人族、猫人族、狐人族、天使族、竜人族、彼等の種族スキルも調べないと」
予約がいっぱいでした、どうしよう?




