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129話 天敵

 「ところで人魚族ってどういう種族?」

「えっ?人魚を知らないの?」

「ええ、知らないわ」と、

「上半身が人間で下半身が魚」と言うと物凄く驚いた。


 「それ魔物じゃなくて亜人族なの?」

「そのはずだけど?」

「産まれてくる赤ちゃんは卵でなの?」

「いや人間と繁殖出来るから卵じゃ『繁殖出来る?』」と驚いてる。


 「本当に下半身は魚なの?」と、

「俺の知ってる人魚わね、でもバンパイヤも俺の知ってるバンパイヤではないから多分俺の知ってる人魚じゃないね」

「そうなのね……」と考えこんでいる。


 「じゃあ海で闘えるって言葉通り海、水の中で闘える、溺れないって事なのね」

「多分そうだと」じゃないと人魚では無い。

それどころかパーティーメンバーに1人海の中に入れるからって言ってどうなるもんでも無い、

そう考えたら人魚の種族スキルは水中呼吸をパーティーメンバー全員に出来る様にするとかじゃないかな?

例えば泡で包み込むとか?


 「海で戦える種族……、ランク3の攻略後にランク5の山からその町に行きましょう」と、

やっぱりそうなりますよね。


 「海で闘える様になるなら世界が広がるわ、きっと鬼人族も見つけれるわよ♪そうなればまた世界が広がるかも♪」と嬉しそうに語るララさん、

残念ながら鬼人族では世界は広がらないと思うぞ。


 「それにしても人魚族は完全にパラライズスネークの天敵ね、通りで稲穂があれ程育つはずね」

「天敵なの?」

「ええ、ダンジョンならまだマシだけどフィールドなら人魚族相手だと只の雑魚に成り下がるわ」

「あれ?フィールドの方が強いんじゃ?」

「他の種族ならね、他の種族は麻痺攻撃を食らってそのまま溺れて死ぬに繋がるけど人魚族ならそうならない」

「そしてその所為で他の種族と大きく異なる事が出て来るわ」

「それは?」

「戦闘規模よ、戦いに参加する人数よ」


 「他の種族だと10万人の町で冒険者を募っても1パーティー来るか来ないか位よ、そりゃあそうよね麻痺攻撃食らえばそのまま死に一直線なんだから」

「だから集まらない、精々忍者の【隠密】や【気配察知】でこそこそサリアイネを取って来る、それも湿地帯と草原の境辺りでの小規模」

「でも人魚族は麻痺攻撃食らっても数拍痺れるだけ、なら参加する人数は1万とか余裕で超えれるわよ」

「今までは6人パーティーで挑んで10匹に囲まれ全滅とかだったのよ、それが1万人とかの大規模戦、10匹に囲まれるなら100人1000人で囲えばいい」


 「本当に羨ましいわ」


 ……、


 「まあ今はどう考えてもこっちの方が羨ましがられると思うけど……」と俺をチラッと見てくるララさん。

「まあ人魚族は溺れないであって麻痺は食らう、その点防麻痺のネックレスは麻痺すら防ぐからこっちの方が凄くなったからな」


 「防麻痺のネックレスじゃなくて貴方何だけど」と、

あっやっぱり、まあそうだとは思ってたけど完全に貰い物の力だから俺様のおかげだとかは言いたくないんだよな、

「まあ鉄のお守りも出来るしね」と言うとあからさまにため息を吐かれた。

「まあ今はそういう事にしておきましょう」

「ただし一言だけ言わせて、私達はやって来たのが貴方だから妻になるという対処法を選択したのよ、そこだけは分かってよ」と顔を赤らめながら言い後ろを向いた。


 うん、少しだけ抜けてて良かった、少しだけ。


 「人魚の居そうな町の話はこれでお終いにするわよ」

打ち切られてしまった、その辺の判断本当に早いよね。


 「魔獣術士の話に戻すわよ、魔獣技で判ってる二つの内のもう一つは【ぶちかまし】って技でランブルボアがしてくるのよ、要は体当たり、でもとても不思議な特徴を持ってて術者のパーティー能力のたふさと魔物のパーティー能力のたふさとの差が多きれば大きいほど威力が上がるのよ、だからたふさが8ならそれなりに有効なのよ」

「だから【ぶちかまし】は使えなくもない、でも魔獣術士の【ぶちかまし】は使えない、理由はたふさ8も有れば普通に剣士や重騎士になるから」


 「じゃあどんな人が魔獣術士になるかって言うとパーティー能力が低い人がなるわ」

「えっ何で?パーティー能力が悪い人が弱いジョブに就いたら余計に戦えないじゃん」

「弱いジョブに就いたら国から補助金が出るのよ、町単位で値段が違うんだけど大体侍だと月銅貨1枚舞踏家武道家で2枚召喚士魔獣術士で3枚位よ」

「何でそんな事してたの?」

「調べる為よ、もしかしたら強いかもしれないからよ、特に召喚士、『召喚石を使えば契約できます、魔法名を唱えれば普通の魔法と同じように使えます』と言われて大量に手に入る召喚石」

「どう考えても魔法名さえ判明すれば殆ど魔法が使えない今の状況を殆どの人が当たり前に使える世界になるでしょ」


 「そしてそうなれば今までパーティー能力が悪いとされてた人達の評価が変わるわ」

「例えばラビ、ちからすばやさたふさ合計9の最悪評価が魔力すばやさたふさ合計13のちょっと悪い評価になるわ」

「それにラビは兎人族で【ラッキーダンス】が出来るし運が8だし……その上【神楽】持ち……」


 ……、


 「あれ?ラビってもしかしてトップクラス?」とララさんが考え込んでいる。


 「何故こうなった?」とララさん、


 それ俺のセリフ。

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