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128話  人魚の町

 「クラーケンに出会うの?」

「ええ、必ず戦う事になるわ」

「じゃあ必ず死ぬよね?」

「それがそうでも無いのよ、昔クラーケンに挑んで流された後に狼煙が上がったのよ」

「で、調べたら結構な確率で生存が確認されたのよ」

「どうやって調べたの?」

「食べていけなくなった人に親兄弟の面倒をみるからクラーケンに挑んで流されて生きていたら狼煙を上げろと頼んだのよ」

んー何とも言えない話だな。


 「それで流された次の日にちゃんと指示した通りの黒煙と白煙の狼煙が上がったから生存が確認されたのよ」

「それって必ず狼煙が上がるの?」

「残念ながら必ずでは無いわ、9割位で狼煙が上がるんだけど生きてても上げられないって事も有るから生存確率は9割以上って事になるわ」


 「黒魔術師は?黒魔術師の【町帰還】で帰って来れないの?」

「ええ帰って来れないわ、でも生存は確認されているから、多分流されて辿り着くのが町の海岸何でしょうね、だから【町帰還】してもその町に帰還してしまってこっちに帰って来れないんでしょうね」



 つまり流されるだけで殺されていない?

流されて街に流れ着く?


 それって……、もしかして負けイベント?


 ……っぽいな。


 つまり何ですか?本来は人魚の町に行こうとする、道中クラーケンに襲われる、津波で流される(負けイベント)、人魚の町に流れ着く、人魚族に出会い人魚族をパーティーに、人魚族の種族スキルで海で闘える様に、クラーケン撃破、と言う流れ。

良くある新しく入るキャラがをすげえってする為の負けイベントですね。


 さてどうしよう?

「今までの歴史でクラーケンに勝てた人は?」

「居ないわよ」

「ですよね」居たら人魚を知らないが成り立たないからな、あっまだ人魚の町は確定じゃないか。

もし人魚の町じゃないなら只クラーケンを倒しましたになるだけだ。


 リスクでかいな。

本当に負けイベントか分からないし人魚が居るかも分からんしでどうしよう?


 「さてどうしようか?人魚の町かも知れない街をクラーケンから解放するのを」とララさんとルーク君に聞いてみた。


 「取り敢えずは放置で良いんじゃないの?」

えっ?

「そうですねどんな町かも分かりませんし最近は連続して狼煙が上がって無いしでユウさんが挑むべきものでは無いですね」

「狼煙が最近上がって無いの?」

「はい5年前と去年失敗したみたいです、もしかして盗賊が居るかもです」

「盗賊が居る可能性が有るの?」

「可能性ですから、居る居ないどちらであってもその人魚族が居そうな町の法はその人魚族が居そうな町が決めてます、そして一つの町で決められた法などどんな法になってるかも分かりません、なのでユウさんが危険を冒してまで行くべきではありません」


 「そうね行くべきでは無いわね、只どうしても人魚族を手に入れたいならそれこそ正攻法でランク5の山に登って行けば良いのよ」

いやランク5の山を登る方が正攻法では無い気がするんだが?

そうだな無理する事も無いな、でも人魚族は弱い気がするんだよな、兎人族よりはマシだろうけどちからすばやさたふさの合計が10か11位だと。


 だから助けないといけないんだが……、

「町はちゃんと活動しているの?」

「ちゃんとしているどころか我々より裕福っぽいわよ」

「どうしてそう思うの?」

「秋になると町の西側の山の麓が黄金色に変わるのよ、あれ絶体稲穂よ」

「そうですね冬が明けるとその箇所だけ雪解けが速いので緩やかに水が流れる水田でしょうね」


 「それに何といっても海岸の町だから魚と海藻主に海苔とか獲れるし何より塩が簡単に手に入るから絶対この町の住人より裕福よ」


 「あれだけ大量の稲穂を育てられるなんてパラライズスネークが生息して居ないとしか考えられないしゴブリンやオークといった街を襲うタイプの魔物の数が少ないんでしょうね、羨ましい限りだわ」

「ゴブリンやオークの数が少ないと思う理由は?」

「町が存在し続けてるからよ、それも城壁が略無い様な町で、無論何千年も滅んでない町は有るけど略無傷の状態で何千年は無いわ、それどころか戦争している様な雰囲気も無いわ」

「だからゴブリンやオークが殆ど居ないかそれとも町民全員【母親似】や【類は友を呼ぶ】持ちとか?」


 ……、


 「流石にそれは無いわよね、それだとクラーケンを倒したりランク5の山越えて出てくるだろうし……居たとしても少数ね」


「あっでもランク3や4のダンジョンが無いとか?だからレベルを上げれなくてランク5に挑めないとか」

「まあそれも無いとは思うけど、一応そういう可能性も考慮に入れると、やっぱり急ぎの話じゃない分ランク5の山を攻略出来る様になってからでいいんじゃあないかな?」とララさん、

ルーク君も見ると「そうですね、安全の為にもそれが一番確実ですね」と返して来た。


 ランク5の山を越えて行くのは絶対正攻法でないんだけど?

今すぐ人魚族が必要で無いからそれでいいか、


 ってか何気にゲームのテンプレ(正攻法)も無視ですか?


 本当にテンプレさせねえなこの世界。

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