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123話 テンプレの順番

 「ランク1は井戸で体を洗うだけでお風呂に入れないのか」

お風呂が有ってもお金が無くて入れないのは可哀想だ。

「入れるわよ」と、

「入れるの?」

「ええ、10日に1度お風呂の日が有ってその日は無料で入れるわよ」

「町によってはお風呂札を配布する所も有るわよ」

「お風呂札?」

「20cm位の木の板の札よ、それをお風呂屋に渡せばお金を払わずにお風呂に入れるのよ、月初めにそれを1枚~5枚位配布する街があるの」

「何でそんな事してるの?」

「無料で入れるようにしないと入らない人が出てきて疫病が流行るからよ」

それもそうか餓死するかしないかの貧しさで金払って風呂入らないか、


 「じゃあ何でそんなに枚数に差が有るの?」

「そりゃあ街の重要度が違うからね、王都で疫病が流行ったら街どころか国が亡びるわよ、だから安全に5枚、次に流通の要になる町、ここで疫病が発生したら各地に広がるからここも5枚とかよ」

「後何気に村とか、人の数より食料を多めに作ってる場所も枚数多い地域ね、人が少ないから5枚配ってもそんなに儲けに違いは無いけど疫病によっては食料全てが駄目になるから安全策で5枚になるわ」


 「全部のお風呂屋を無料にしないの?」

「それじゃあ税が減って死人が増えるでしょ」と、


 だからギリギリ過ぎるってこの世界。


 あれ?じゃあもしかして?

「お風呂屋さんて国営?」

「基本は領営ね、一部豪華な銭湯が有ってそれは民営ね」

銭湯が国営とかマジで世界が違うな、理由は分かるけど。



 「取り敢えずお風呂の事で聞きたい事は無い?」とララさんが聞いてきた。

「ああ、今の所は」

「じゃあ私の部屋に行きましょう」と枕を胸に抱いて顔を半分枕に埋めて聞いてきた。


 ……、


 それって?……するの?遂に異世界人のララさんと……、


 「ルーク君も付いて来て」とララさん、

えっ?ルーク君もなの?いきなりそんなハードなやつなのかい?


 「今からする話はルルやシシリーにも内緒の最重要事項よ」と、

はい、違ってました、お話でしたすいません。


 しかもよく見たら枕じゃなく土嚢袋でした。

土嚢袋が枕に見えるとか期待しすぎだろ俺!

「ユウこの白い砂とヒルケア草をアイテム欄に仕舞って」と土嚢袋と草の束を渡された。

仕舞ったら白い砂20とヒルケア草100と表示された。

「じゃあついて来て」と、



 ララさんの部屋にララさんとルーク君と一緒に入った。

部屋はシンプルと言うかよくあるビジネスホテルっぽい、違うのは沢山の本?いやノート、

それともう一つ、匂いが女の子の部屋ですと言う匂い。何故かベビーパウダーを思い出した。17才だからか異世界だからかどっちだろう。


 「貴方はそこに座って待ってて、ルーク君は付いて来て」と言われララさんとルーク君が部屋を出て行った。

多分材料集めだろう、しかし女の子の部屋に1人残されるのは何か恥ずかしい。

そわそわして待ってると二人が水の入った壺と湯呑を持って戻って来た。


 ララさんが緊張しながら「先ずはポーションね、ユウポーションを10個作ってみて」と言われて水の入った壺から湯呑2杯汲んで壺を渡された。


 水の入った壺を仕舞って生産のポーションを開いて作った。

ポーション生産開始!カンカンカン……出来た。

「はい出来たよ」と渡したらララさんが泣き出した。


 「御免なさい」と、

「まだ泣くのは早いわね、よし!ルーク君ポーション作るわよ、ユウポーション2個分の白い砂とヒルケア草とタタ草出して」と言われたので渡したら緊張しながら作り出した。


 ララさんとルーク君が真剣に作っている。


 ……、……、スーハ―、良い匂いだ。


 ……する事無いね。


 「出来ました♪」とルーク君が物凄く嬉しそうに言った。

凄くいい笑顔だ。

その後2~3分後にララさんのが出来た。


 「鑑定」とララさんが言ってポーションを調べている。

「どうですか?」とルーク君が問いかけた。

「思った通り品質の悪い方のポーションだったわ」と嬉しそうに語った。

「でこっちがユウの作ったポーションね、鑑定」と言って調べている。

「こっちも予想通り品質の高い方のポーションね」


 「これで人族がポーションを生産出来る事が分かったわ、それも12半刻程掛かる事とMPも要する事も」

「はい、これで最低ちゃんと働きさえすれば生きていく事は出来ますよね?」

「ええそれどころか鉄のお守りで最低レベルのパーティー能力が9が11になるそれもちからを2にも出来るしパーティー能力最高19が21にもなるからランク3に挑む者も増えるしランク1の過剰供給も減るわ」

「でも鉄のお守りで倒しやすくなるから供給は変わらないんじゃ?」と聞いてみた。

「個数はね、個数は変わらない又は増えたとしても最低の9が11になるからどう考えても低い方の人達の討伐数の方が上がるから大丈夫よ」


 「それに何と言っても今までは冒険者は殆どドロップ品目当てだったのがドロップ品、材料集め、生産の3種になったのよ、どう考えてもランク1目当ての全体数が半分以下になるわ、つまり兎人族でもランク1で食べていける様になるのよ」

「そしてランク1でも食べていけるから小作人の最低賃金が跳ね上がるのも当然」


 「だから兎人族病を根絶出来る!」とララさんが声を張り上げた。


 ……、


 あれ?ラッキーダンスでどうのこうのしないの?

ラッキーダンスの出番は?ラッキーダンスで兎人族救うテンプレどこ行ったの?



 もしかして?俺テンプレする順番間違えました?


 こんなテンプレ失敗って有るかああ。

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