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112話 そうだ王都へ行こう

 「何で皆キスするの?」

「感謝のしるしよ」と、

「金貨6億枚を捨ててまで皆を助けるという行いに返す相応しい対価何て私達が持ってる訳無いでしょ」

「感謝のしるしでしているの?」と聞くとララさんが顔を赤らめた。

「妻だからいいでしょ」と、

ツンデレも完備ですかララさんは、


 「私は普通に旦那様にしたくてしました」とルルさん。

「わ、私もです」とシシリーが言うと他の皆も次々言い出した。

また好感度が上がりまくってるんだけど?本当に普通の事なのに?


 「ルーク君も?」と冗談で訊いたら「勿論です」と、


 ……、


 聞かなかった事にしよう。

まあ変な意味では無いだろう、【鑑定】付けたしパーティー能力の低いルーク君には俺に希望を見出して感謝したくてたまらないからでそう思うんだろう。


 そう考える事にしよう。



 「それじゃあ明後日王都に行くという事で」とララさんが言いだした。

「何でそうなるんだ?」

「ここで発表したら地域格差が起こってしまうわ、悪いやつは鉄のお守りをまだ知らない地域に高値で売り付けたりして無茶苦茶になるわよ」

「だから王都に行って王に発表してもらうのよ」

「王が発表したら大丈夫なの?」

「王がと言うよりやり方ね、まず最初にパーティー能力が上がる装備品の作り方が分かったと材料込みで発表して1カ月後に公爵侯爵領でスキル名と製作品名を同時発表したら混乱は大分抑えることが出来るでしょうね」

「問題は人間族にしか作れない事なんだけど」

「これをどのタイミングで発表するか?何だけど……明日のランク0の結果次第ね」と、

やっぱりララさんもそう考えているんだな、

「そうだね、明日次第で歴史が大きく変わるだろうね」


 「今日の時点で大きく変わったわよ!」


 「でもそれじゃあ千円札を売るって話は?」

「それは中止ね、はっきり言えばそれすると無茶苦茶危なくなるわよ」と、

「何で?」

「王の発表で鉄のお守りの作り方や回復薬が見つかって、ここリュオーの町で千円札が見つかった、関連付けるのは簡単でしょ、当然急に現れたこの世界の文字では無い文字のものすごく高そうな服を着ていたあなたに関連付けるのも簡単だから」

「そうだね」って事は詰みかけてる?


 「それ以外にもどうせ貴方の事だから何かしらしでかすだろうから安全の為に王をこちら側に引きずり込んでおかないと」

王を引きずり込むとか考え方がやばいぞララさん。

しかしララさんの中で俺はかなりの問題児の様だ。


 「王都で王の口から発表させる利点は5つ、先ず鉄のお守りを発表した時の混乱を抑えるが1つ、貴方の安全が1つ、王の発表で王と他の貴族にも参加させて仲間に引きずり込むで1つ、王に名誉を与えて【母親似】をバラした時の権力の失墜を防ぐが1つ、パラライズ耐性料理無双の下準備が出来るが1つ、まあ他にも細かい事は有るけどそれはいいわ」


 「だから王都で王に発表して貰いましょう、明後日にでも王都に旅立てば名馬祭に間に合うし」

名馬祭の話が出るとシシリーとナナリーが喜んだ。馬好きなのかな?

「名馬祭?」

「立春にする馬のお祭りね、馬って春に種付けすると育てやすいからその少し前に種付け料を上げる為に開催されるお祭りよ、優勝すると種付け料が3倍とかになるから皆競って馬を出すから国上げてのお祭りになってるのよ、だから大概の公爵や侯爵の当主が集まるのよ」


 「ララさんのミネス領も?」

「うちは大概ネーサ伯爵家の部下が行くわ、ライア領が我が国の一番の馬の名産地で我が領がそれに次いでだから名馬祭に出る馬の3割は家の馬だから基本我が家の当主が行くことは無いのよ、一応リベルと戦争中って事になってるしね」 


 「3割も出るなら尚更優勝するとか気にならない?」

「子供のお遊戯会見に行くんじゃないわよ、軍馬として価値が有るかを見に行くのよ、だから殆ど我が領の馬を見ても仕方ないわよ」と、

「でもライア領の馬には負けているんだよね?」

「ええ、ここ10年程は1位から3位まで粗独占されてるわ、酷い時は8位まで独占されたわ」と、


 「じゃあライア公爵領とは結構開き有るんだ」

「そんな事は有りません、20年前はベースランニング、ケープマザースノー、オーガフォールの3頭で1位2位3位を3年間独占してました。長距離では伝説となる程の圧倒的な差をつけての勝利でした」とシシリーが昂奮して言った、


 いやそんな20年前の話を熱く語られても。


 「と言ってもスキルのおかげだけどね、ベースランニングがスキル【長距離】を覚えたのよ、その差が圧倒的な差になったのよ」

「馬にもスキルが有るの?」

「あるわよ、人種より数は少ないけど」

「今は【長距離】は結構な数の馬に付いてるから【長距離】が無いと長距離の種目は勿論総合でも20位にも食い込めないわね」


 「だから我が領の利点の【長距離】のスキル持ちが今は誰もがになったから利点では無くなったのよ、」

「で、そうなってくると持ってる素質と馬の錬度と乗り手の【馬術】のスキルレベルが勝敗の差になるんだけど、馬の素質はミネス領もライア領も双方同じくらいだけど馬の練度と馬術では負けているから負けるのよ」

「つまり勝つ為にそれを超えなきゃいけないんだけどそれは一朝一夕で出来る事では無いし見に行っても意味無いから」と、


 「勝つ為には作物の生産を抑えて馬の訓練と騎手の育成に当てれば良いんだけどそれで五分、勿論生産が下がればアルナ領に送る作物が減るから出来ないわ」

成程勝てなくはないが犠牲が出るから出来ないと、


 「まあ鉄のお守りが有れば魔物を狩りやすくなるから食料確保がたやすく出来る様に成って馬の訓練も出来る様になるわ」


 「なら今優先されるべき事は……」


 「分かった明後日王都に旅立とう」

どうやら王都に行くのは避けられない様だ。


 「でも旅費とかはどうするの?千円札も売れないならお金の稼ぎが無くなるんだけど?」

「それ位はあるわよ」と、

「いや俺が持ってないし」

「そんなの私が出すに決まってるでしょ」

「いや返す当てが潰れたから」と言うとララさんが呆れた顔をした。


 「あのね鉄のお守りは金貨6億枚は稼げるものなのよ?」

「いやそれは聞いたけど鉄のお守りはタダで教えるからお金が稼げないぞ」と言うとララさんが本当に呆れた顔で

「あのね、鉄のお守りの作り方はこの世界の住人が喉から手が出るほど欲しいのよ、それをタダで教えるってする人間に王が褒賞与えないとかする訳にはいかないわよ」


 「それじゃあお金貰えるの?」

「勿論、金貨2億枚位は貰えるわよ」

「ちょっ、2億って変わらないじゃん」

「変わってるわよ、金貨6億ってのは最低でもって意味で稼ごうと思ったら時間が掛かるけど数10億位は稼げるわよ、それに比べたら1桁下がってるわ」

「じゃあ製鉄所を作れる金は出来るんだね?」と言うとまた呆れられた。


 何で呆れられるんだ?意味が分からんぞ?

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