101話 妻が8人
ララさんが机に突っ伏している。
「もう許して」とララさんが答えた。
まあ気持ちは分かる、大好きなお母さんが残した【技能派】を馬鹿にされてたんだ、それを救ってくれる王子様を想像するのも解る、ただその王子様が俺になってるんだけど?良いのそんな低めの王子で?
「分かったわ……【ロマンチスト】がレベル6なのは受け入れるわ……」と、
「それでどうするの?」と聞いてきた。
「何が?」
「ミミ―達を妻にするか奴隷として雇うかよ」と、
「違いはないんだよね?」
「ええ、奴隷も妻も同じい位の出費よ」と夢の無い事を言った。
【ロマンチスト】レベル6のくせにリアリストでもあるからな。
それにさっき聞いた奴隷だった場合リスクよりリターンがでかくて裏切る可能性があると聞いたからな。
「じゃあ妻でいいよ」と言うと皆が驚いた。特に兎人族の3人が。
「そうね、じゃあミミ―が第6夫人でラビが第7夫人でビビが第8夫人って事で」とララさんが話した。
「第6夫人……、第4夫人と第5夫人はシシリーとナナリー?」とルルさんが聞いてきた。
「そうよ」とララさんが代わりに答えた。
もしかして怒った?そうだよね普通に考えても妻が多数いるはおかしいのに王子様がそれをするとか夢壊すレベルだよね。
だが何も言わないルルさん、
いや何か言って貰った方がいいんだけど?
「シシリー、ナナリー、先に私だから」と、
何が?何が先何ですかルルさん。
……、
だが怖くて聞けなかった。
「あの……わ、私はもう28才です、それでも宜しいのですか?」とミミ―が聞いてきた。
いやいや、超ドストライクの年齢なんですが?
見かけは15才だからな、年上過ぎると普通は思うよな。
「問題無いよ」と言うとモロに照れた。
あっそうかそうだった、妻にするは抱くも当然だった、
俺的には問題無いけど向こうは妻になって抱かれるより普通の奴隷で抱かれないと言う方が良かったのかも知れない。
「普通の奴隷の方が良かった?そっちでも別に良いよ」と言うと皆に可笑しな顔をされた。
「何で普通の奴隷の方が良いと思ったの?」とララさんが聞いてきた。
「だって妻はその……子作り込みになるでしょ、だから普通の奴隷の方が良かったかなと思って?」
「普通の奴隷も子作り込みよ」
「はい?それは性奴隷じゃないの?」と言うと、
ララさんがナナリーに目で合図した。
するとナナリーが「リサ様皆に飲み物を配るのを手伝ってください」と言いリサちゃんを連れて行こうとした。
「分かった、リサは席を外すね」と言ってキッチン?の方にナナリーの手を引っ張って行った。
どう考えても空気を呼んだリサちゃん、
……、
だからこの世界の住人賢過ぎるって、
ちょっとジト目でララさんを見た。
「リサちゃんはお姉ちゃんと仲が良いから……」とルルさんが、
やっぱ、お前の教育の所為かララ!
「普通の奴隷でも基本は夜伽込みよ」とララさんが言った。
スルーか、まあ悪い事では無いしこの詰みかけの世界で子供の純粋さを残せと言ってもな、それで子供が死んだらどう責任取るんだって話だしな、
「無論最初の契約で夜伽禁止とかは出来るけどする人は殆んど居ないわよ」
「それは何で?」
「夜伽禁止にして買って貰えなかったら鉱山送りになるから」
「そんなに厳しいの鉱山送りは?」
「厳しいわ、日に日に死に近付くのが分かるから、鉱山で働くと鉱山病と言う病気に罹るのよ、息をするのがだんだん辛くなっていく病気で不治の病なのよ」と悲しそうに答えた。
ちょっと調べるか、
鉱山病を治す薬!
ゲレゲレの飲み薬、カエルの卵薬、うがい薬、炭鉱掘りのマスク、等々、
ゲレゲレの飲み薬を調べた、涎鳥の涎1リボンの汁1塩0.1白い砂0.3。
「ゲレゲレの飲み薬で治るよ、材料は涎鳥の涎1リボンの汁1塩0.1白い砂0.3」と言うと皆が驚いた。
ただララさんだけはまたかと言う顔だった。
「本当に貴方の能力って無茶苦茶ね」と、
「後で【簡単調合】で作れる品を全部教えなさいね」と言われた。
ちょっと調べてみたらものすごくあった。伝えるだけでも一苦労だ。
「という訳で貴方達3人はユウの安全の為にも確保しなければならないから嫁で決定ね」とララさんが言うと3人が安心した。
「はい、末永く可愛がってください」と3人が言った。
ん、こうしてユウは妻を3人手に入れた、
展開が早い、初日で妻が8人とかしかも美女ばかり、本当に異世界転移ありがとう。
「じゃあ3人はその千円札で【鑑定】を覚えなさい」とララさんが言った。
「さあ、本題に入りましょうか」とララさんがゆっくり為ながらこっちを見て言った。
「パーティー能力を上げる防具、装飾品アクセサリーは存在するの?そしてそれを作れるの?」と、
やっぱりそれが気になりますよね、
しまった、こうなる事は予測出来たのに、もし出来ない場合の為に国宝3種見せるのを後回しにするべきだった、
それなら出来なかったとしても「駄目だ出来ないよ」「そう残念だわ」「でも国宝は出来たよ」「わっ、すごいわユウ♪」とプラスの感情で終わらせれたのに、これは逆に「国宝が出来たんだからパーティー能力を上げるのも出来るはず♪」と期待させて失敗して余計落ち込ませてしまう最悪な見せ方になってしまった。
まあ取り敢えず確認を、
パーティー能力を上げる装備品!
……、
出た。
良かったセーフ、
木のお守り、銅のお守り、鉄のお守り、鋼のお守り……等々、
木のお守りを調べた、木0.1紐1、ものすごく簡単な材料ぽいんだけど?
「えっと木が0.1で紐1で出来るよ」と言うとララさん達が驚いた。
「そんな……、そんな簡単なアイテムで……」と何とも言えない顔をしている。
……、
ご愁傷様です。




