表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

『覆水、盆に帰らず』

 ことわざって否定する訳じゃないですが、あくまで、昔の言葉じゃないですか。

 現代風にしたら、もっと分かりやすいんじゃないかって思いまして書き始めました。

 

 突然ですが、<b>助けてください。</b>

 僕は今、文芸部の先輩に捕まえられています。

 

 「さぁ、信濃くん。今日から、私新しいことわざ辞典を作ることにしたから手伝ってちょうだい」

 「やめてください。相模先輩、だいたい僕まだ文芸部に入ってないですから」

 これはほんの数分前のこと。放課後、たまたまこの文芸部の前を通りかかったとき、突然その中に引き込まれ、さらに、紐で椅子に縛り付けられたのだ。

 「じゃあ、信濃くん。早速始めよっか」

 「とっ、取り敢えずこれ、外してもらえますか?」

 僕はそう言いながら、紐を差し出した。

 「そうねぇ。じゃあ、ここの部員になることと君の連絡先を私に教えてくれたら、外してあげてもいいけど」

 先輩は部室の棚から、入部届を持ってきた。

 「ここに名前を書いて頂戴」

 「いや、まず、紐を外してもらえないと、名前を書けないですから」

 先輩は僕の話をわかってくれたのか、紐を外してくれた。

 僕は入部届に名前を書き、連絡先を伝えるべく、鞄の中でスマホを探した。

 しかし、見つからない。

 ふと、先輩をみると必死にスマホを操作している。よく見ると、先輩が持っているスマホは僕のだった。

 ロックを外そうとしている。

 てか、外した。

━━━何で、番号を知ってるんですか? 誕生日にしたのがわるかったのか? ていうか、何で僕の誕生日をしってるんですか?

 色々質問をしたかったが、それをすると、また椅子に縛りつけられそうでしなかった。

 すると、どうやら連絡先の登録が終わったようで、満足そうに僕にスマホを返してくれた。


***


 「それじゃあ。今日は『覆水、盆に帰らず』ということわざをアレンジしていくよ。これは、一度やってしまったことは、もう二度と取り返しがつかないという意味よね」

 「確か中国の故事から産まれた言葉でしたっけ。呂尚という役人がかつて貧しいときに別れた妻から、のちに復縁を求められたときに、盆と呼ばれる水を入れる容器の中身をだして、これを元通りに出来たら復縁してもいいって言ったていう、はなしでしたよね」

 「信濃くん、さすがだね。でも今の時代、盆と言っても水を入れる容器だってわかる人は少ないよね。だから、信濃くん。早速現代風にして」

━━━うぉ。まじか、丸投げですか。

 覆水、盆に帰らずねぇ。ふくすい、ぼんにかえらず。ふくすい⋯⋯。Mr,fukusui dosen't comeback in summervacation.うーん、やっぱり盆を何かに言い換えるべきか⋯⋯。

 「そうだ、相模先輩。盆をスマホに言い換えたらいいんですよ」

 「そうね。なら水はアプリといったところかしら?」

 そう言って僕に発言を迫ってきた。

 「アプリですか。でしたら、『一度消したアプリは、スマホに戻らぬ』なんてどうでしょう?」

 「確かに分かりやすいけど。もっと短い方がいいんじゃないかな?」

 「でしたら、『アプリ、スマホに戻らぬ』では、どうでしょう?」

 「それ、いいじゃない。元の形も残っていて、しかも、わかりやすい」

 そう言って、先輩はノートに書き記し始めた。

━━━良かった。気に入ってもらえたみたいだ。

 書き終わったのか、先輩は僕にその文面を見せてきた。


 あ行

  「アプリ、スマホに戻らず」

    意味⋯⋯一度消したアプリのデータはスマホに戻らないことから、一度してしまったことは取り返しがつかないという意味。


 僕に見せつけて満足したのか、荷物を片付けてさっさと帰ってしまった。

 御読了ありがとうございます。

 少しずつですが、投稿を頑張っていきたいと思います。

 気軽にブックマークや評価をしてください。

 作者のモチベーションに繋がり、更新頻度が上がると思いますのでよろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ