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きらら荘の恋模様(仮)  作者: うましか
5/7

大好きな先輩

その日は夕方まで部屋に引きこもって先生が買ってくれた小説の続きを読みながら

静かに時を過ごしていた。


少し風にあたろうと窓から顔を出すと綺麗な夕日とキラキラ光る海が遠くの方で見えた。

風にのって微かに磯の匂いがする。

「田舎だな~・・・ってか、明日から学校かぁ~・・・。」

一人が好きな私には、慣れない環境での新しい友達作りは少し憂鬱だ。

はぁ・・と大きなため息をして部屋に戻ってまた本を開けると


コンコン


「はい。」


「あっ。俺・・・あらんだけど」

ドアを開けると唯一の同じ年のあらん君が立っていた。


「今、ちょっといい?」


「あ、大丈夫です。」


「明日から学校だし、学校までのルートを教えておこうと思って今から少し外出れる?玄関で待ってるから」


とだけ言うと、一階に降りていってしまった。

私は部屋着から朝と同じパーカーとロングスカートに着替え直し玄関に降りると、あらん君は靴の紐を結びながら「じゃっ。行こうか」と玄関を出て行った。


ここの人は無愛想な優しさを持っている人が多いな。と、私も急いでスニーカーを履いて後を追った。




「えっと、ここから学校は徒歩20分くらいかな~。で、ここからちょっと行った所にスーパーがあるから夕食当番の日はここで買い物しようか。学校も一緒だしここで待ち合わせてさ」


と、案外外に出るとあらん君は親切に色々教えてくれる。

私はとなりで「ふん・・ふん・・」と相槌を打ちながら必死に道を覚える。


道を覚える事に必死になってたら、あっという間に明日から通う学校の前についていた。


「・・・小さいんだね。高校なのに」

本音が出てしまった。

「ははは・・だってさ、高校なのにひとクラスしかねぇもん。そら、都会に比べたら小さいよ。」

あらん君は笑いながら答えてくれた。

「まぁ、ここまdの道のり分かった?まぁ明日は一緒に行くけど。」

「なんとか・・明日でマスターします!」

「ははは、了解。帰ろっか!」

帰りの道のりは来週からの夕食のレシピを一緒に考えながらきらら荘まで戻った。


ガラガラ

「ただいま~」「ただいまです」


「お帰り!二人して何してたの~?デート?」

と、ちょうど階段から降りてきたピンクでレースの付いている可愛いエルロン姿のあゆなさんに遭遇してニヤニヤしながら私に迫ってきた。

「ちげーよ、学校までの道のり教えてたんだよ」

「なーーんだ、つまんないの。あ、もうご飯できるからね!」

とあゆなさんはキッチンへ戻っていった。


「あゆなはすぐに恋愛につなげるからなぁ。」と言いながらあらん君はリビングに入っていった。


私はひとまず部屋に戻ると

部屋のど真ん中にいかにもプレゼント!って感じの箱が置いてあった。

綺麗に包装されており小さく「ふみちゃんへ」と書かれていた。

直感で、あゆなさんからだ。と思い包装を綺麗に破り開けると黒を基調にして控えめなレースが付いてある可愛いエプロンが入っていた。


「これ・・さっき、あゆなさんが付けていたのと色違い?」


バタバタバタと急いで階段を降りキッチンに入り

「あやなさん!!!エプロンありがとうございます。すっごい可愛いです、しかも色違いなんて・・・嬉しいです」


「きゃー可愛い反応!いいのよ!私の可愛い後輩ちゃんだからね。これで隔週の夕食当番頑張ってね♪」と、あゆなさんは料理を皿に盛り付けながら微笑んでくれた。


「ありがとうございます!」


「なになに~、すごい音したけど。」

と、そらむさんがリビングに入ってきた。


「そらむさん見てください!これ、あゆなさんからプレゼントして貰ったのです♪」


「へぇ~可愛いじゃん。良かったねふみちゃん

あゆなは本当にいいやつだから、な!あゆな!」


とそらむさんが私の頭を撫でながら、あゆなさんの方を見る。


「そんな事ないですよ・・。」


・・・・・ん?あゆなさん照れてる?顔が赤い。

鈍感な私でも分かるほど顔に出てますよ、姉さん。


私はチラッとあらん君を見ると

「そういう事だよ」って私に笑いかけた。


って事は、あゆなさんはそらむさんが好き?って事だよね。






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