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FINAL CHAPTER




ピチチ…ピチチ…


小鳥がさえずり、天気もよいこの日。



少女は、大きな木の下で本を読みながらうたた寝をしていた。



「アリスー」



そんな少女に、一人の青年が近づく。



「…寝てるし。

おーい、起きろー」



少女の頬をペチペチと叩くが、一向に起きる気配がない。


青年は溜め息を一つついた。



「ったく…。

5秒以内に起きないとキスするぞ?

5…4…3…」


「ん…?」


「2…1…」



(はっ…!!)



「ぶ!!」



少女はすんでのところで起きて、とっさに持っていた本を突き出した。


近づいていた青年は、本にキスするどころか鼻頭をぶつけていた。



「ちょっと…、何するのルカ!!」



アリスは真っ赤になった顔で怒鳴る。


が、



「何する、はこっちのセリフだ!

めちゃくちゃ痛ぇし!」



ルカも負けじと、鼻をさすりながら反論する。



「ね…寝込みを襲うなんて最低っ!」


「起きないお前が悪い!

だいたい婚約者なんだからキスくらい…」


「わーっ!!知らない知らない知らない!」



アリスはわざと大きな声で遮り、膝を抱えて座り込む。


ルカは「ちぇっ」と呟いていた。





ルカと婚約してからおよそ1ヶ月。


ルカは何度も家に遊びに来てくれるけど、あたしは少し…、ほんの少し、心を開けずにいた。



「何がそんなに気に入らないわけ?」



ルカは、拗ねたように言った。



「……気に入らないとかじゃなくて……、…違うんだもん」



最後の方はモニョモニョと言ってしまって、たぶんルカには届いてない。


ルカは眉間に皺を寄せていた。






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