CHAPTER3 PART6-1
ザワザワ…
偽物の笑顔が貼りついて3日後。
あたしは、城内の騒がしさで目を覚ました。
「……どうしたのかしら…」
起き上がって、様子を見ようかと扉を開けると、タイミングよくジョーカーが現れた。
「アリス…!
よかった、ここにいた!」
「どうしたの…?」
「ちょっと侵入者がね…。
大丈夫。
君はここにいて」
特に説明はせず、ジョーカーは走っていった。
出ていっても、あたしには何も出来ないだろうと、ベッドに座ってぬいぐるみを抱きしめた。
どのくらい経っただろう。
コンコンコン…
騒がしい城内とは対称で、静まり返っているこの部屋に、小さなノックが響く。
あたしは、そのノックに振り返ることはなかった。
ギィィ…
「……アリス、いますか…?」
懐かしい声が聞こえて、ビクッと震える。
「アリス…」
ふわっと、温かい何かがあたしを包む。
ゆっくり後ろを向くと、そこにいたのはもちろん…
「帽子屋さん…」
あたしの、大好きなヒトだった。
「よかった…、本当によかった…。
無事で何よりです」
あたしは、帽子屋さんの顔をしっかりと確かめた。
「…帽子屋さん、まだ怪我してる」
所々包帯が付いているのを見て、あたしは小さく笑った。
「帽子屋さん…、あたしは大丈夫だよ」
だから、ゆっくり傷を治して。
その言葉は言えなかった。
「……?」
帽子屋さんが、怪訝そうな顔をしていたから。
「アリス…、何があったんですか…?」
震える声で尋ねてくる。
あたしは、意味がわからなかった。
「何もないわよ…?
どうしたの、帽子屋さ…」
「今のあなたは、本当のあなたではない!!」
(……えっ?)




