表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/51

CHAPTER2 PART8-3




「……なに、お前」



自分をジッと見てくる兵士に、バラ姫は怪訝な顔をしました。



「あ、いえ…失礼しました!」



アンドレイは慌てて牢を去りました。



バラ姫は、兵士たちの敬遠する態度に慣れていました。


どうせ彼も、自分を嫌がって辞めていくのだろう。


バラ姫はその程度だと考えていたのです。


しかし、その予想は外れました。



「姫さま。

姫さまは、何か好きな食べ物はおありですか?

俺は基本的に肉が好きなんです」



「姫さまは何色が好きですか?

肌が白いので、桃色とか似合いそうですよね」



「姫さまは綺麗な髪をしていらっしゃいますね。

俺なんか癖毛だから、寝起き大変なんですよ」



他愛のないこと。


ほんの些細なことだけれど、アンドレイはバラ姫にずっと話しかけました。


食事をもってくる度に。


その都度バラ姫はアンドレイを無視していましたが、やがて根気に負けて口を開きました。



「…ねぇ。

お前はどうして、いつもいつも私に話しかけるの?」



バラ姫が聞くと、アンドレイはほんの少し微笑んで、



「では姫さまにお聞きします。

あなたはどうして、そんなにも悲しそうな瞳をしていらっしゃるのですか?」



と聞き返しました。



「そ…それは…っ」



バラ姫は困ってしまいました。


それをわかっていたかのようにアンドレイは笑います。



「…では、先ほどの質問に答えます。

俺が姫さまに話しかける理由。

それは単に、姫さまが好きだからです」


「…え?」



アンドレイは、真っ直ぐバラ姫を見つめました。



「で…でも!

私に近づいた人はみんな死んでいくの!

きっとお前も死んでしまうわ!」



バラ姫は驚いたこともあってか、急に泣き出してしまいました。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ