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ウロボラズ外伝1 竜の仮面  作者: Lightning
真実と偽りの章
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真実と偽りの章~ウロボラズ外伝~

お久しぶりです。

しばらく離れていたので、誤字脱字があるかもしれません。

でも、本気で書いてますので、厳しいご指摘お待ちしております。

私達は森の中を翔けた。左隣にはフィーナ、右後ろにガルダがついている。

私達はただ、ディレーズのいる所へ突き進む。

すると、懐かしいあの木の樹皮が見えてきた。

優しくて、力強い。そんな思い出に浸っていた時、私達は雷のような轟く声に動きを止めた。


「ディレーズ!」


私は確認もせずに、声で判断していた。どこにいるのだろうと、ベールをすぼめて真上に上昇する。


「またおまえらかぁ!」


怒号とともに現れた草色の巨体。ディレーズだ。

しかし、彼の優しい面影は微塵も無く、あるのは敵意のみである。

だが、彼の目は瞬時に変わった。メルケーンを見て、フィーナを見つめ、私を眺めてから戸惑いの色に変わったのだ。


「なぜだ。なぜ……」


ディレーズはその場に座りこけてしまった。


「夢が現実になっている」


「夢が現実!?」


私達はそろってオウム返しをしてしまった。

夢とは、一体何のことだろう。


「君たちはもう死んだ。いや、消えてしまったはずだ。も、もう戻って来ないと言われたのだ。そうだ。その通りだとも、しかし……」


彼の言葉こそ消え入りそうだった。


どういうことだ。私とフィーナがディレーズのお世話になった時、そんなことは一切口にしていなかった。


「私達が行ったのは、偽りと真実の世界……」


フィーナが上の空で呟いた。

——偽り、真実、本当、狭間。この中に夢は入っていない。——


「そんなもの知らんぞ。何の事だ」


フィーナの呟きにディレーズが応えた。


「偽りは嘘の世界で、真実は世の中の悪い所を集めた場所だよ」


ガルダが翼を動かし、自信がなさそうに言う。



「いや、世界の話はしなくていいんだ。私は現代竜に襲われて、倒れたんだよ。それで真っ暗になった。わかるか? 死んだか気絶したかのどっちかだよ。そしたらもとに戻ったんだ。本棚の木の中にいて、いつも通り植物達がいて……。お前らがやってきたんだよ」


ディレーズは言葉につまった。


「やっぱ偽りの世界だよ」


メルケーンが言い張る。


「だから何なんだ。それは」


ディレーズが苛立ち紛れにむっくりと立ち上がった。

ガルダは驚いて、一回り小さくなりながらも説明する。


「嘘の世界だよ。理想の世界って感じかな」


理想と聞いた瞬間、ディレーズはガルダを睨みつけた。


「では私がただの幻想を抱いて、森の仕事を怠けていたというのか」


「君がどうしていたかは知らないよ。でも……」


ガルダの声は、尻すぼみになっていく。


「言うならはっきり言え」


ディレーズが我慢の限界にきているようだ。

それを察したガルダは、くちばしが割れるほどしっかり閉じて黙りこくった。


私は言った。


「ディレーズは怠けてない」


「やめ!」


鋭い声が、左側から聞こえる。

そこには、フィーナがいた。


「グダグダ、グダグダ。言っていたってらちが空かないじゃない」


体が森の外に向き出したガルダを、威圧するようにフィーナが言う。


「それぞれ、今まで見てきたことを言ってみましょう。そして共通する場面があるなら、それがどこなのか赤い鳥に答えてもらいましょうよ」


理に適なっていた。

私達は感心して、呆然としてしまう。


「私は……」


いち早く立ち直ったディレーズが口を開いた。


「そう、その木の中にいたんだ。何が何だかわからなかったが、きれいな森があった」


ディレーズは息を落ち着かせて、夢見るように言った。


「昔の我々の森のようだった。でも、小川が無かったりしたがな」


私とフィーナは顔を見合わせた。


「青龍のせいだったんだ。まさかあいつまで奴らの味方だとは思っていなかったんだ」


「私は戦ったんだ。そしたら、あんた達が来た」


思いつきが確信へと変わってくる。


「助けてくれたんだ。私は夢だと思ったさ。でも、あんた達があいつを倒した」


「私は以前からつけたいと思っていた名前をつけたんだよ」


「鋭い角を持ったあんたは、先の尖った石の名前——スピネル。それからあんたは翼をはばたかせて、風圧で土を耕した事があったろう。だから畑——クリュという名前をつけたんだよ」


フィーナは首を傾げた。私達は荒野で出会った。それ以前は知らない。森の中でそんなことをした覚えはない。


「だが地獄死人という奴らが来て、あいつらは別の世界へ言ってしまった。そんなものが存在するとは思っていなかった。でも見事に消えてしまった」


ディレーズはうつむきながら言う。


「クライトという木の精がいてな。そいつが炎で地獄死人をたおしたんだ。でもあいつは泣く泣くで……。こんな悲しいことは無いと嘆きながらも、仕事を手伝ってくれたよ」


ディレーズはここでため息をついた。


「何日か経ったさ。私は眠ってしまったのか、正直よくわからないが、気がついたらここにいたよ。いや、普通に目覚めたまでだ。なのに、空気が変っていたんだよ」


私達は無理に説明するのを抑えて、次の言葉を待った。


「そして、君たちが現れたのだ」


空が赤みを帯び始めていた。

夕刻までは、短い。









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