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おばあさんと蛍

とあるところに、小さな家がありました。

家には1人のおばあさんがいました。おばあさんはとても歌が好きで

編み物を編んだりしながら大好きな歌を歌っていました。

そんな平和な日々が彼女の日常でした。


そんなある日のこと。

おばあさんの家に1人の若者が訪れました。

若者が言うのには、もう辺りが暗いので一晩だけ泊めてくれないかということでした。

みると、とても素直そうな青年でしたので、おばあさんは歓迎しました。

若者は感謝し、一晩だけおばあさんの家にとまることにしました。


若者の名前はマークといいました。

世界中をあちこち旅しているのだそうです。

おばあさんは若者の話を楽しそうに聞いていました。


夜が更けてきて

マークは用意されたベッドで寝床につきました。

お腹も満腹になり、疲れもたまっていたマークはすぐに寝息を立て始めました。


しばらくして、マークはおばあさんの声で目が覚めました。

どうやら外にいるようです。

気になって、外に出てみると

おばあさんが森の中に入っていくのを見ました。

おや?と思って、おばあさんの後をつけてみると

真っ暗な森の中でおばあさんをいつの間にか見失ってしまいました。

そして奥からやはりおばあさんの声がするのです。

マークはその声を頼りに進んで行きました。

すると、不思議なことに、段々、周りが明るくなっていくのです。

これはどうしたことだろう。

マークは不思議に思いました。今まで旅に出てもこんなことは初めてなのです。

段々と明るくなるにつれて、何が光っているのかマークにはわかりました。

それは、蛍だったのです。それもたくさんの蛍です。

さっきまでちらほらいるくらいだったのが、奥に進めば進むほど蛍の数が増えていきました。

そして、大きな湖につきました。

信じられないほどの蛍が飛び交いながら光っています。

こんなにすごい光景は初めてです。

マークはその幻想的な光景に思わずため息をつきました。

そしてふと湖の真ん中を見てみると、そこだけ陸地があって、小さな小舟がとまっているのが見えました。

そこから、歌声がします。その声の主はおばあさんでした。

マークは遠くからおばあさんに笑顔で手を振りました。

すると、マークに気付いたおばあさんは少し顔を赤らめ、穏やかに笑いました。


「あら、ついてきてたの。」


「ええ。きれいな場所ですね。感動しました。」


「ふふ、そうね。ここは私だけの秘密の場所だったの。なにか、気持ちが落ち着かない時、ここに来ると、とても元気がでてくるのよ。」


「そうですね。僕も元気をもらいましたよ。」


「ねえ、マークさん。あなたも歌ってみない?ここの蛍たちはね、歌を歌うととてもきれいに光るの。」


「ええ、いいですとも。」


こうして、マークはおばあさんと歌を歌い、しばらくそこで蛍を眺めていた後、おばあさんと共に家に帰っていきました。再びめをつむり、朝までぐっすり寝ました。


翌朝、マークは食事をごちそうになり、おばあさんに見送られながら旅路につきました。

おばあさんの歌声が今でも耳に残っています。

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