5章 ドラゴン、学園に行く。
その後、俺は先程されたレイスの質問の返答を考えていた。
(あまり転生者ということはバレたくはないな)
だから俺は、
「死ぬほど努力すれば誰でもできるさ。それか、教えてやろうか?」
と言うとレイスは子供のように無邪気に喜んだ。
レイスのことを見ていると質問を思いついた
(レイスの年齢を聞いていなかったな)
「そう言えばレイスは何歳だ?」
(子供っぽいところがあるから12歳くらいかな)
っと勝手に予想を立てていると、
「私は2日後に15歳だよ」
「え?」
思いもよらぬ返答に驚いて声を出してしまった。
(15歳か……まぁ、考えても意味が無いな。俺も15歳とでも言っておこう)
「そうか…じゃあ、2日後に俺と同じ歳になるな」
そう言うとレイスは
「ライカも15歳なの?じゃあさ、一緒に学園に通えるじゃん」
「学園?」
(聞いたこともないな)
「ライカ知らないの!?」
「ああ、初耳だ」
するとレイスは丁寧に説明してくれた。
そう、学園は魔法などを学ぶところらしいのだ。
(昔は魔法なんて独学だったのにな、まぁ面白そうだ。俺も行ってみようか)
ーー2週間後ーー
俺たちは「サーシスト魔法学園」の入学試験を受けに来ていた
「かなり大きいな」
そう、サーシスト魔法学園は見たことも無いほどの大きさの建造物だったのだ
「そう言えば、この学園に通う生徒はここで寝泊まりするらしいね」
「それは楽しみだ」
「じゃあ行こうか」
そして、レイスと一緒に学園へ入って行こうとした瞬間
「おいおい、ここはお前らみたいな奴が来ても意味なんてねぇぞ。ここはこの俺、グレイ様のような人が来る場所だ」
といかにも雑魚そうなやつが絡んできた
(ウザいな…どうする?殺すか。)
(いや、ダメだ、しかし前世のこともあってウザい奴は殺すという考えに至ってしまう…どうするか)
と考えていると
「お前らに選択肢をやるよ。今すぐ帰るか、俺に痛い目にあって強制的に帰るかだ」
もう無理だ、こいつはウザい、ウザすぎる
だから俺は、
「第3の選択肢だ。それは…逆にお前に痛い目を見てもらう」
その瞬間、俺は誰にも認識されない速度でグレイの背後に周り、気絶させた。
そしてレイスの方を向き、
「さぁ、行こうか」
と言った。
レイスは俺を怖がるどころか小さな声で「ありがとう」と言ってきた
その言葉に不覚にも、嬉しいと感じてしまう自分がいた。
そして俺たちは大勢の人に見られながら学園へと入って行った