2章 ドラゴン、人になるそして少女と出会う
「ねぇ…ねぇ君」
(んー、誰だ?この俺の眠りを邪魔するやつは…仕方ない少し驚かせてどこかに行ってもらおう)
「起きないなー…ここじゃ危ないから移動させようか」
(え?移動させる?って、)
「うわー」
誰かに持ち上げられることがあまりなかったからか声をあげてしまった
「あ、起きた?」
と、同時に少女の腕から落ちた俺は驚いた
「………」
目の前にいる白髪の少女を人と呼べるのか分からないほど大きかったからか声が出なかった
「ごめんね、大丈夫?立てる?」
(わけがわからない、ドラゴンを持ち上げたり、「立てる?」とか一体どういうことだ?)
「ええっと、君、名前は?」
「君だと?誰に向かって言っているんだ?」
目があっているから俺だとわかっているが「君」というのが分からないため聞き返す
「え?私の前にいる同じ歳くらいの人かな?」
俺は意味が分からないと思い、自分の体を見た…
「え?何で…これ…人間じゃあ」
俺の言葉を聞いた少女が不思議に思ったのか
「あははは、君面白いね〜で、名前はなんて言うの?」
笑われたことが少し癪だが、そこは置いとこう。で、俺の名前か…まぁ、言ってもいいか
「俺の名前はライカ・クリストフだ」
「へ〜素敵な名前ね、私はレイス・ラインドよ、ライカ君」
「俺はライカでいい」
「じゃあ私もレイスでいいよ、じゃあ、よろしくねライカ」
その笑顔を見た時、俺の中での人への印象が変わった……
「ああ、よろしくな、レイス!」
「まぁ、君に聞きたいことは沢山あるけど、一旦私の家に行こうか」
ーーこいつ今なんと言った?
「レイス?今なんて?」
「だから、私の家に行こうかって…」
「レイス、君は今あった人を家に招くって…大丈夫か?」
(割とガチで心配だ、俺ならともかく他の人にもこんななのか?)
「ん?ダメなのかな?」
「いや、ダメだろ」