表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

第2話 二人の帰り道

 周りからの視線が痛い。


「おい、明瀬さんがまたあの男と帰ってるぞ」


「あいつ誰なんだよ。羨ましい」


 夏音は本当に人気だ。


 こうやって一緒に帰るたびにそのことを実感させられる。


 俺は彼女の隣を歩く資格があるのだろうか。


 ついそんなことを考えてしまう。


 でもそんな弱気じゃだめだ。


 近いうちに告白すると決めたのだから。


 一人で密かに決意を固める俺に、夏音が衝撃の事実を口にした。


「私、今日告白されたんだ」


「ふぇ?」


 突然、彼女から告げられた言葉に驚いて変な声が出てしまった。


 そうか。


 今、なんと言った?


 告白された、と言わなかったか?


「すまん、よく聞こえなかった。 もう一度言ってくれ」


「だからね、私、今日告白されたの」


 どうやら聞き間違えではなかったらしい。


 俺は絶望した。


 先を越されてしまった、と。


 次からはそいつと一緒に帰るからもう一緒に帰れない、そう告げられるのだろうか。


 もう、しゃべることさえできなくなるのだろうか。


 そう思うと涙がこぼれそうだ。


 なぜ、もっと早く気持ちを伝えなかったのだろう。


 こうなることは分かっていたのに。


「でも、断ったんだ」


「え?」


 しかし、俺の不安は、続く夏音の言葉によって消えた。


 え、断ったのか?


 どうやら早とちりをしてしまったらしい。


「・・良かった」


「え、なんて?」


「なっ、なんでもない」


 つい本音がこぼれてしまったが、夏音には聞こえてなかったみたいだ。


 ・・・聞こえてても良かったのに。


「まーくんはさ、私が他の人と付き合ったら嫌?」


 夏音が上目遣いでそんなことを聞いてきた。


「お、俺は・・・」


 やばい。


 どう答えれば良いんだっ・・・

 今回は長くなりそうなのでここで切って次の話に続けます。

 ぜひ次の話も読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ