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第二話
〜王間〜
ギギッーー
扉が開いた瞬間顔に傷だらけの男が立っていた。
「009番でてこい」
どうやら俺は囚人扱いされているようだ。そのまま牢屋から連れ出され長い螺旋階段を登りきるとそこにはまるで巨人族が使いそうな木の扉があった。傷の男が門に手をかけると扉が風圧で飛ばされそうなくらい瞬く間に開いたのだ。
「入れ」
と傷だらけの男に命令されるかのままに足が勝手に引っ張られ俺はとある部屋の真ん中に立たされた。すると突然部屋が明るくなり見渡す限りの石の像に囲まれていた。
「王の間に入りしもの名を名乗れ」