親友【1】
僕には親友が居る。
生まれた時から何時も一緒の。
そいつは鉱石ラジオがお気にいりだ。
ラジオのツマミを弄ると流れる音楽。
人の言葉。
つまらないトーク。
それが好きで一日中弄っていた。
僕には親友以外に友達が居ない。
何故か分からない。
勇気を出して声を掛けても何故か不気味な目で見られる。
何度も同じ様な目で見られ僕は親友意外の友人を作るのを止めた。
小学校に入学した時のことだ。
親友を小学校に連れて行くと奇異な目で見られる。
何故か分からない。
先生に親友の事を咎められた。
理解できない。
大人しい奴なのに。
だから僕は親友の為に僕は暴れた。
学校を巻き込んで僕は親友の為に戦った。
親が先生に呼び出され怒られたが気にしなかった。
親友の為だ。
そしてとうとう親と先生が折れてくれた。
親友と一緒に学校に行くことを。
僕らの勝利だっ!
「小さいお子さんが自分だけの空想の友達を作る事有りますが……」
「あの子昔から事故で死んだ子のラジオを親友だと言ってましたが……アソコまで酷いとは……」
「友人の死を認めたくなくてラジオを身代わりにしたんですか?」
「はい……お医者様は恐らく……と」
「分かりましたラジオを学校に持ち込む事を許可しましょう」
「すみません」
先生とお母さん何話してるんだろう?
まあ~~良いか。