第2のセカイーアカの眷族ー
「ーと言う話さ。」
「いやいやいやいや、それ修学旅行違うじゃん。」
「まー兄貴の話だから盛られてるのもあるだろうな。」
「ここ左ね。」
「はー、しかしそれじゃ修学旅行って意味違うじゃん。」
「まぁそれならそれで楽しそーじゃん。」
「私はみんなと思い出作れるなら何でもいいや。」
「あぁ、そうだな。」
「ここ右ね。」
「なぁ?なんでお前方向分かるんだ?」
「え?何でだろう?」
「頭に道が浮かんでくるんだよね。」
「この先に洞窟があって、それ抜けると凄い景色が見れるよ。」
「でーそこの更に奥に・・・」
「待った!何かいる。」
「獣か?」
「腹減ったから丁度いいな。」
「いやいや、食うのか?」
「多分私調理出来るかも。」
「そんな気がするの。」
「そしたらそこの岩にみんな隠れてー。」
「お?今日の夕飯きたきた。」
「俺が後ろに回るからその隙にキツいの一発頼むわー。」
「りょうかーい。出てきて土の聖霊!」
「え?」
「え?」
「え?ナニコレ?」
「聖霊は聖霊だよ?」
「いや、なんでお前そんなん呼べるんだ?」
「何となく呼べそうな気がしたからやってみたの。」
「はぁ、そんなんでいいのか・・・」
「まぁいいや、取りあえずそこの獣やっちゃおうか。」
「土の聖霊っ!あいつを倒して!」
「うわー、俺の出番ないじゃん。」
「で?これどうやって処理するんだ?」
「ここは私に任せて、解体するから手伝って。」
「あいよ。」
「夫婦の共同作業・・・」
「夫婦じゃない!」
「夫婦じゃない!」
「仲のよろしいことで。」
ーーーーーー
「ふいー食った食った。」
「はい、休憩終わり、洞窟はまだ先だからね。」
「なぁ、さっきの兄貴の話なんだけどさぁ。」
「あぁ、俺も何となくそんな気がしてきたわ。」
「あの聖霊とか言うファンタジー生物とかあり得ないだろ?」
「でもあいつは普通に呼んでいたぞ。」
「それにあいつはマップがイメージ出来てるみたいだし。」
「俺たちは?何かあるのか?」
「さぁな、その内わかるんじゃね?」
「細かいことは気にしないで今は修学旅行楽しもうぜ。」
「修学旅行ねぇ・・・」
「あ!洞窟あったよー。」
「しっかし真っ暗で先見えないじゃん。」
「穴があって落ちたら即死とか嫌だぞ。」
「おいで光の聖霊。」
「はい?」
「はい?」
「お前そんなんまで出せるのか。」
「えっへへー!誉めて誉めてー。」
「そこに穴あるから気をつけてー、その先の角を左ね。」
「で?お前は洞窟も道分かるのか・・・」
「何か急に広くなったけどーってなんだこれ?」
「燃えて・・・る?」
「いや、違う、紅葉だ!」
「なんで洞窟に木が生えてるんだ?」
「こっちだ・・・」
「は?なんでお前?」
「いいからこいっ!」
「お、おう。」
「この先真っ直ぐだから明かり頼むぞ。」
「わたった。」
「なんか急にシリアスになってどーしちゃったんだろう?」
「わからん、けど行くしかないよな。」
「よし、ここだ。」
「何もないよ?」
「赤に守られし杯よ、今こそ我が前に姿を表せ。」
「我は赤の守人なり!」
「え?さっきまで木なかったよね?」
「こっちだ・・・」