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第4のセカイーキンの誘惑ー

「ここはギャンブルの街だ、どんなもの、どんなことでも賭けの対象さ。」

男は雄弁に語る。

一通り聞きたいことは聞けた。

最後に聞きたいことがある。

「賭けでどうこうできる街なのになんで女の人を襲っていたの?」

「あぁ、あれか。あれも賭けだ。」

男はさらっと答える。

「男女どちらが助けてくれるか、もしくは誰も助けてくれないか。」

「掛け金は今日の夕飯当番だ!」

私は唖然とした。

「くだらない・・・っていうか夕飯ってあなた達グルだったの?」

「おいおい、人聞きの悪い言い方するなよ、こっちだって命掛かってるんだよ。」

「ふーん。」

なんとなく状況も把握できた。

私はこの下らない夫婦に話を聞きたくて場所を変えてもらうように頼んだ。

対価を要求されたので、財布から50円渡してみたらちょっとした騒ぎになってしまった。

「こんなもんもらっていいのかい?」

「そんなもんでよければ。」

「ならこの店は俺たちが奢らせてもらうわ。」

案外いい夫婦じゃないか。

食事を食べながらこの町の仕組みを改めて聞く。

基本的にはギャンブルで全てが決まる。

対価はお互いにで決める。

街で通りすがりでのギャンブルもあり。

ギャンブル内容はカード、ルーレット、その場のノリなんでもあり。その場のノリでもルールはしっかり決めること。

相手が知らない裏ルールは禁止。

イカサマは処刑対象。

見えない場所から監視されているらしい。

ーまぁ基本的には自由なわけねー

何となく理解できた。

ーで?私はここで何をするんだ?ー

修学旅行の意味が分からない。

「嬢ちゃんは修学旅行生だろ?」

「え?」

不意の質問に変なん声を出してしまった。

「俺たちは何年もここに住んでるんだ。」

「私たちは何人もここで見てきたのよ。」

ー何のことだ?ー

「まぁ、今は気にするな。」

「どうしても知りたければこの街らしくギャンブルしてみればいいさ。」

「勝ち抜いた先に何かあるかもね。」

「とは言ってもこのお金は使えないんでしょ?」

財布をひらひらさせながら話す。

「大丈夫だ、そいつは換金しなくても掛け金になる。」

「試しに行ってみるか?」

「それじゃ、案内宜しく。」

すっかりこの夫婦と馴染んだようだ。


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