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第4のセカイーキンの往来ー
はい!スリーカード!
ぐっ、負けたー!
揃った!
赤?いや黒か?
賑やかなBGMの奥で感嘆の声が響いている。
私はその声の中心にいた。
「さぁどうする?」
「私に勝てる人はいないのかしら?」
勝利は楽しい、負けると悔しい。
ここはカジノだ、勝者にのみ人権が与えられる。
「しっかしなんで修学旅行なのにカジノなんぞにいるんだ私は?」
ミウはスロットマシーンの画面をボーッと眺めて呟く。
「うおおー!今日何回目だ?」
「確率的にありえないだろ。」
画面のリールは7が揃っている。
歓声が上がる!
そろそろ飽きてきたかな。
あぁ、そうか、話をしよう。
なんで私がこんなところでギャンブルしているか。