第3のセカイーアオの儀式ー
海は広いな大きいなっと♪
どこまで潜っても果てしなく広い。
底では無かったのかなぁ。
不安になってきたところで前方が不自然に暗い場所を見つけた。
ーここかなぁー
ー違ってても休憩するかなー
闇を目指して進んで行くとそこには不自然な亀裂の入った大きな壁があった。
この奥に祭壇と青の杯があるんだよね。
・・・やだなぁ・・・
洞窟の奥にはやはり杯があった。
はいはい、どうせタダじゃ取らせてくれないんだよね?
こんなに上手くいくわけがない。
案の定奥から大きな何かが飛び出してきた!
「なんだコイツは?」
そもそもどこにいたんだ?
海底洞窟じゃ食べ物も不自由だろうに・・・
なんて悠長に考える間もなく魔物(?)は襲い掛かってきた!
「仕方ないなぁ・・・」
とっさにイメージする!
まずは動きを封じよう。
大きなトラバサミを具現化する。
ガシッと敵の足を掴み、魔物は動けなくなった!
よし、この隙に・・・武器だ。
マンガで見たような剣を具現化する。
「たぁー!」
魔物の肩を狙い剣を振り下ろす!
ーしかしー
「固い!?」
力が足りないか・・・ならばっ!
大きな冷凍室を具現化する。
ーしかしー
「凍らないじゃん!」
魔物は元気にトラバサミから逃れようと暴れている!
−273.15°Cで凍らないなんて・・・
どうすんのこれ?
そこで気がついた。
・・・放置でよくね?・・・
向こうは足止めしてるからある程度の範囲しか動けないし。
なぜ気がつかなかったんだろう。
「さてさて、落ち着いて杯貰いますか。」
「待って!」
どこかから女性の声が響く。
「生贄無しで杯を手にしてはいけません。」
「え?生贄?そんなの知らないけど・・・?」
「どうでもいいけど、アナタはどこからここへ?」
「私はアクア、青を司る者です。」
「あぁ、ようは青の女神様ね。」
理解した。
「で?生贄はアナタが?」
「いやいやいや、なんで私が死ななきゃいけないの?」
「そこで拘束されているのが丁度いいでしょ。」
「丁度いいって・・・そんなもんなの?」
「ええ、そんなもんなの。」
「仕方ない、やるか・・・」
しぶしぶ武器を出す。
相手は暴れるものの動けないため攻撃を全て受けてくれる。
どのくらいに打ち込んだだろう?
武器も痛んでは新しく具現化しての繰り返し。
剣、槍様々なものを打ち込んだ。
言うなればレベル1でボスと戦っているみたいなイメージだ。
そうこうしてるとヤツの動きも鈍くなってきた。
HPは確実に削っているようだ。
攻撃も手応えを感じ始めてきた。
「よし、トドメいくぞ!」
気合い一閃大きく打ち込みに行った!
その時敵が大きく動き僕はバランスを崩してしまった!
そして、足元に噛みついていたトラバサミを壊してしまった!
「まずい!奴が動き出す!」
しかし、ダメージは蓄積しているから動きは遅い。
ーこれなら勝てるかもー
こちらは一度も攻撃を受けていないが向こうの攻撃力はどのくらいだろうか?
うまく攻撃を避け、こちらの攻撃を的確に当てていく。
「こんどこそ!」
ズンっとして手応えを感じ、奴は大きな断末魔をあげ倒れた。
その体からキラキラとした輝きが舞い上がり蒼の杯に吸い込まれていった。
これでいいのか?
杯に手を伸ばしてみたらまた声がした。
「まだよ!杯は満たされていない。」
戦闘中はどこに消えていたのかアクアが声を掛けてきた。