楽しい楽しい修学旅行!?
始まりは夏を目前にした季節。
「さぁ行こう」
「僕たちの戦いはこれからだ」
誰かがそう呟く・・・
光の扉を抜けたその先に見えるのはいつもの教室。
「はぁ・・・長かったぁ」
こんなに短い時間で気の遠くなるような時間を経験したこと今までの人生であっただろうか?
私は振り返る、この長いようで短い修学旅行を・・・
「あー修学旅行の準備めんどくさーい」
「そう言えば行き先どこだっけ?」
「あれ?パンフレットに書いてあったはずだけど?」
「パンフレット誰か持ってる?」
教室内がざわめく
修学旅行まで後3日なのに誰も行き先を覚えていない。
いや、知らせていないのか。
・・・違和感・・
空白の3日が過ぎ修学旅行当日を迎えた。
「で?誰か行き先知ってる人はいないの?」
「まぁどこでもいーや、楽しもうぜ」
みなお気楽なものだ。
「はい、みんな揃っているね。」
出欠確認を終えた先生が高らかに声を上げる。
「これから楽しい修学旅行です!」
「その前に注意事項があります。」
1、困ってる人がいたら助けてあげてください。
2、病気、怪我にはくれぐれも気をつけてください。
ー他諸々ー
長いっ!
話半分に聞き流しいよいよ出発の時がやってきた。
「では、みなさん良い旅を」
教室の扉から廊下へ出た・・・廊下に出た?
「どこだここは・・廊下はどこいった?」
眼前に広がる世界に誰もが混乱していた。