第19話 遅ればせながらステータス
名前:
年齢:
性別:
種族:
レベル:
職業:
称号:
能力:
体力:
魔力:
この『ルーニー』の世界ではこうステータスカードに出る。
力や知識、素早さなんてものはレベルによる上下がないので表示されない。
体力はHP、魔力はMPといった方がゲームしている人には分かりやすいだろう。
名前・年齢・性別・種族は、説明は不要かな。
レベルは、強さの表れと考えていいと思う。
職業は、勇者とか剣士とかではなく冒険者ギルド所属や商業ギルド所属と表示され
どこのギルドにも所属していない場合は、〇〇住民と町や村の名前が入って表示される。
勇者や異世界人などは、称号に表示される。
能力は自分の使える力のこと。剣術や〇〇魔法もここに表示される。
また、一部のスキルにはレベルがあり別名『熟練度』ともいわれている
体力や魔力はレベル変動によって数値化され、特に魔力は数字が大きければ大きいほど
寿命も延びるとされている。
で、ここまでを踏まえてコージのステータスを表示すると…
名前:コージ・ミヤモト
年齢:20歳
性別:男
種族:人族
レベル:612
職業:『リビニア』住民
称号:異世界人
能力:異世界言語・アイテムボックス・召喚術〈神〉Lv61
体力:61200
魔力:6120000
となる。
異世界言語は、『ルーシー』に存在するあらゆる言語を読み書きできるようになる。
アイテムボックスは、魔力量に応じて中に入る物の量が決まる。
召喚術〈神〉は、言わなくてもいいだろう。
リビニア住民の最高レベルが121
冒険者ギルド所属の最高レベルが290
異世界人の最高レベルでも253
『神の新聞』で調べたのだから間違いない。
俺はとうとう化け物になってしまいました。
でも俺は一般人、剣士や魔術師とは違う。
このレベルでも剣は重たくて持てないし、魔法は使えない。
生活魔法すら使えないのだ。
思い出す…
あれは1年位前だったか、俺も魔法が使ってみたくなって
【魔術教師】を召喚して教えてもらったことがある。
だが、ことごとく全滅。
生活魔法すらできないとなればもう教えれる魔法はないそうだ。
ならば剣術などはどうかというと、あらゆる武器の先生を召喚するも
「マスターは武器を扱う前に、やせたほうがよろしいかと…」と言って目をそらす始末。
で俺は悟った。
もう何もせずに生きていこうと。
それで、商売をしながら俺のスキルを活かすことを考えて今に至る。
……思い出していたら涙が出てきた。
それから3日後、クルムドから念話が届き
無事王都の商業ギルドで売り払うことができたそうだ。
そして、彼らを送還すると俺のアイテムボックスに売上金、金貨700枚が入っていた。
…また使い道のない金が貯まっていく。
基本、召喚術で物事が済ませられる俺は、お金の使い道がないのだ。
何か使い道を考えないとな…
さらにお昼を過ぎたころ、勇者を連れた騎士団の一行がこの町に到着したようだ。
店前の通りが騒がしくなったのでそうなのだろう。
俺は店の中で、今日も本を読んで過ごしている。