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ふとっちょ召喚士  作者: 光晴さん
勇者と異世界人と魔王封印
13/76

第13話 召喚失敗?


今日も何事もなく朝から俺の店は閑古鳥が鳴いていた。

「召喚、【神の新聞】」

俺は、新聞を開いて情報を吸収しようとする。


「『ベルガルナ王国で10人勇者召喚される』…!?」

隣の国が勇者って、何のために?

……なるほど、魔王が逃亡中だからと一部の貴族たちの要望か。



この国の勇者と協力できるのかな?



「あと、『元魔王城周辺、開発進む!』ね…」

この開発は北のワーディング帝国が、主導のようだな。

元魔王城を前線基地にして、北へ攻め込むつもりなのかな。


…となると、勇者たちの招集があるのか。

王宮にいる勇者たち、大変だな。

「まあ、俺はこの場所でのんびりしますか、勇者でもないし」



それにしても、異世界召喚されすぎじゃないか?

今回の勇者召喚も入れて、今この世界に異世界人は200人ぐらいいるみたいだし。



さて、今日も店を閉めて寝るかな…



翌日のお昼頃、一人の少年が『相談屋』に訪ねてきた。

ドアに取り付けたベルが鳴る。

「いらっしゃいませ」


「あの、どんなことでも相談に乗ってくれるって本当ですか?」

「ええ、本当ですよ。それと、私はコージ・ミヤモトといいます」

「僕は、ケンジ・コガネイです。」


俺はケンジ君を、カウンターの椅子に座るように促すと

「では、ご用件をお伺いしましょう」

「はい、人を探してほしいんです」


「探してほしい人のお名前は?」

「小百合です。僕の妹です」

「では、どうして探すことになったのかわかりますか?」


「あの、その前に確認させてください。コージさんは異世界人ですか?」

俺はケンジ君に笑顔で答えた。

「そうですよ、私は異世界人です。2年ぐらい前に召喚されました」


ケンジ君はその答えにホッとしたように

「僕は3日前に『ベルガルナ王国』で召喚されました。ですが、僕たちはバラバラに召喚されたんです」

「バラバラに?」


「はい、僕のクラスメイトと先生、それに何人かの別のクラスメイトと一緒に光にのみこまれたのに

『ベルガルナ王国の召喚の間』には勇者の称号を持った10人と先生2人、別のクラスメイト達の8人。

そして僕の合計21人しかいなかったんです」


「足りない人数はわかりますか?」

「足りないのは僕の妹を含めたクラスメイト14人です」


「う~ん、わかりました。ケンジ君の妹さんを探すついでに他の13人の行方を追ってみましょうか」

「できるんですか?!」

「たぶんできます、明日のお昼頃またご来店ください」


ケンジ君は深々と頭を下げて

「よろしくお願いします!」

そういうと、店を出て行った。



召喚失敗?

よくわからんが、こんな時は『神の新聞』だな。

ケンジ君の妹の名前とクラスメイト13人の行方を書いて、新聞に挟んで

「送還」


これで、明日の新聞に出ているはず…




次の日の朝、朝食を終えた俺は召喚する。

「召喚、【神の新聞】」

パラパラとめくって尋ね人コーナーを見ると…


「あった!サユリ・コガネイの居場所とほかの13人のクラスメイトの居場所も」

ほんと、何でもわかるな。


…どうやらみんな一緒にいるようだな。

…しかも、なんでこんなところに召喚されたんだ?

「…ラルガたちの町に召喚されてるとは…」



とりあえず、無事でよかったよ。




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