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誰も知らない神の領域  作者: 駿河留守
新の領域
156/192

結社の軍勢①

「被害はどれくらいだ?」

 結社の軍勢後方の総指揮官、コマンドは早急に情報を集める。軍勢の前方で魔術による意図的な土砂崩れによって固定砲台一台がダメになった。さらに土砂によって道がふさがれた。土砂に埋まったものや土砂に流されて谷底に落ちたものなど被害はかなり大きい模様だった。今もドンドンと体の芯に響く爆音が軍勢の前方で響き渡っている。

 こんな奇襲を仕掛けるのは逃亡軍くらいだ。だが、逃亡軍はこの山をふたつほど超えたところを前線として防衛線を構築しようとしているという話だ。我々の進軍を妨害するのならばもうひとつ山を越えたところで仕掛けてくるだろうと予想していた。この辺りは以前の前線に近いところで逃亡軍がこんなところで奇襲を仕掛けてくることなんて本当に予想外だ。味方もこんなところで敵が奇襲してくるなんて思ってもいない。軍勢は混乱し、壊滅も免れない。

「コマンド総指揮官!」

 ひとりの若い青年が声を掛ける。

「このままでは前衛部隊が危険です!敵の数や力が未知数な以上ここは最も七賢人に近い自分に行かせてください!」

 その青年は最も七賢人に近い男だ。実力も力もある。だから、我軍勢の切り札として後衛に配置していた。だが、このままでは軍勢が壊滅しこの戦争の大きな痛手となってしまう。

「付近に行方不明になっている魔女が潜んでいるという噂がある。何人か先鋭を連れて敵を始末して来い!」

「よろこんで!」

 青年は水の翼を生やしてそれを羽ばたかせて空高く飛んでいく。

「さて・・・・・・固定砲台を打てる準備をしろ!敵は斜面の上側に潜んでいる可能性がある!遠視系の教術師は敵を見つけ次第座標を連絡しろ!そこに向けて一斉放射の準備を!」

 荷台に乗っていた固定砲台の固定用のバーが降りてきて地面を突き刺す。固定砲台の後ろについてきた荷台の馬車から巨大な弾丸を運び出してきて固定砲台に装填する。

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