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誰も知らない神の領域  作者: 駿河留守
人の領域
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あらすじ

待っていた方は大変長らくお待たせしました。

誰も知らない神の法則の続編です!

最後まで読んでくださるとうれしいです。

ちなみに今後前書きのおいては復習も兼ねましてこのお話の魔術、教術の設定についての解説をしたいと思うのでよろしくお願いします。

 俺が今まで見てきたものは多くものからは絶望であり、だが俺にとっては希望でもあった。

 俺の世界にない力。

 魔術。

 俺の世界では誰も知らない神の法則として誰からも知られることなくその力は存在していた。俺はそんな世界の中でもその力の存在を認知し使いこなすこととなった。どうしてそうなったのか。それはすべてがアキという少女の出会いからだった。

 彼女は俺の知らない異世界からあるものを持って逃げてきた。それは誰も知らない神の法則によって守られた力だった。

 魔術を発動させるためには陣と魔力と十字架だ。魔力が十字架を通って陣に流れることで魔術が発動する。今、冷静に考えると魔力を流すための十字架だが、これは魔力を流れやすい素材でできているというだけで十字架である必要性が分からない。そんな俺の孤独な疑問に答えるかのように後に魔武という武器を持つ風上風也が現れた。魔武とは魔力を流しやすい素材でできた武器だ。武器自体に陣が彫り刻まれており、武器に魔力を流せば魔術が発動するという仕組みだ。使える魔術はひとつに限られるが咄嗟に魔術が発動できる便利な武器だ。

 実のところ、魔術を発動するのに陣も魔力を流す道具も使わない方法がある。それが教術というものだ。その名前の紀伝はイタリアはローマ教皇が魔術を発動するのに必須の道具を使わずに魔術を発動したことから教皇の使う魔術ということから教術と名付けた。使える魔術は1種類に限られるがどれも強力だ。意思によって強さが大きく左右される。

 アキが俺の世界にまで持って逃げてきたのがその教術だ。

 俺たちの世界では臓器の移植とかはかなりのリスクがあってそれらをひとつずつ潰していくことで安全性を確保している。それに対して魔術というのは人への拒否反応というものを示さないらしく、誰にでも転生できる。だが、魔術師には教術を使うことはできないらしく、その逆もまたありえない。

 そんな教術をアキは俺に託した。身を守るためでもあったのだ。しかし、その教術は神の法則に守られているため教術師ですら使うことはできないはずの代物だった。だが、使いこなせば、魔術の法則から外れた力だった。それを運がいいのか悪いのか俺は使えてしまった。それは俺自身が神の法則を分かっていたということだ。

 神の法則とは化学のことだ。俺に宿った教術は名とつけるのだとしたら、元素使い(エレメント・マスター)とでも言っていいだろう。俺はこの手で元素、つまり分子や原子を操ることが出来るようになった。元素のコントロール、それはすべてを破壊することが出来る。どれだけ固くとも原子レベルにまで破壊されてしまえば、意味もない。他にも化学現象を強引に起こすことが元素の操作でできるようになった。原子同士をこすり合わせて静電気をお越し、それは蓄積されることで雷となる、それらを一カ所に集めて解放すれば風も起こせる、水分子を破壊して水素爆発も起こせる。

 魔術世界の者はこれをすべて魔力による現象であると思っている。魔力は陣と通って雷になったり風になったりする。だが、俺の使えるようになった教術は魔力を使って自然現象を起こしただけに過ぎない。このことをアキたちは知りない。教えたとしても理解はできない。理屈は分かってもそれがどうしてなのか理解することはない。俺が未だに魔術のことを理解していないように。

 高校生になった4月から夏休みになるまで4カ月という期間は俺にとってとてつもなく長く濃いものとなった。誰かに話せば驚くどころか軽くバカにされるだろう。きっと口をそろえてこういう、そんなのはありえないっと。

 だが、これは実際に起きたこと。過去形なのだ。

 俺はある日、魔術師のアキと出会い、神の法則に守られた教術を手に入れて、友人の美嶋秋奈の死を見てしまった。美嶋はアキによって生き返り、大きな借りと使命感に包まれて、俺は激動の運命を受け入れる。風上風也という男に出会い魔術の世界の残酷な現実の一部を見た。俺以外の教術師にもあった。イサーク・ブランドという男だ。悲しい男だった。自分の力に悩み、苦しんでいた。古い親友にも出会った。城野香波という少女だ。俺の過去に犯した罪を知る唯一の人物だ。そこで俺は逃げることを止めた。そして、魔術の世界の闇に出会った。非魔術師(アウター)と呼ばれる魔術の世界において魔術を使えない者たち。希望を失い絶望していた彼らに俺はできることをやる。

 ここまでが俺の経験したことだ。

 俺はまだやり残したことがある。もう、この世界では収まりきらない神の領域だ。俺はその神の領域に足を踏み入れる。それが絶望か希望かは行ってみないことには分からない。

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