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お転婆エミリアーナは好奇心のままにつき進む 〜私は悪役令嬢だそうですがヒロインにつきあっている暇はありません  作者: 帰り花


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第14話 私がヒロインのはずでしょ?〜クラス分け

エレナ視点

なぜなの?!!



自分のクラスルームに入って私は呆然とした。

私はシナリオ通り三組にクラス分けされたのに、そこにブルーノもラウルもいなかったから。


こんなはずじゃないのに。

本当なら入学式イベントでブルーノ、王太子、ラウルとの印象的な出会いを果たすはずだったのに。


舞台設定を思い出してみても、間違いなくそのままこの世界に再現されている。


あ、学園名はほんのり違ってるけど。

特待生なんてものも無かったけど。

そういえば主人公は男爵令嬢だったけど。


でもここまで出てきた人物はみんなゲーム通りだったわ。

名前も顔立ちも体格も髪や瞳の色も、すべて。

ブルーノや王太子との出会いのシーンも同じだったのに。

ラウルだってあのセリフは同じだったのに。

そもそも学園入学前の出来事はことごとくそのままシナリオ通りに実現していたのに。


それなのに……。


肝心の入学式イベントはすべて失敗に終わってしまった。

かすりもしないだなんて。



おかしい。


絶対におかしい!!

冗談じゃないわ!!

あんな女に負けてたまるもんですか!!


攻略がうまくいけば学園生活は逆ハーレム状態で楽しめるうえ、まともにお勉強しなくたってハッピーエンドになって、その後は一生イージーモードの楽勝豪華絢爛生活が待っているんだから、とにかく何がなんでもまずは出会いを成功させなくちゃ。


この美貌を武器に無理矢理にでも顔を合わせ、ちょっとだけでも話せばこちらのもの。

みんな必ず私に惚れ込むに決まってるんだから。

ゲームではそうだったし、この世界でもそうなるに決まってるわ。


領地でも気に食わない成金の娘の恋人を簡単に奪ってやったし、どこかの子爵令嬢の婚約者を奪うのも簡単だったわ。

ちょっと視線を送っただけで向こうから口説いてきたし、いろいろ貢がせてやった。

すぐに飽きてみんな捨ててやったけど。


まあちょっとは揉めたけど、たいしたことじゃなかったわ。

それにお父様も、お前にはこんな田舎の男ではなく王都の洗練された貴族令息こそがふさわしい、王国中から優れた者が集まるフォンタナ王立学園に入ればお前なら選り取り見取りだ、王太子妃だって夢じゃない、と言ってたじゃないの。


その通りだわ。

それだけこの私には価値があるんだからあたりまえよね。


見てらっしゃい、悪役令嬢エミリアーナ!!


私が主役なんだってことを思い知らせてやるから!!


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