第８５章であらら
良作と美絵子は・・・こうして、実に７年余りもの長け年月ー経て、感動的ともいえろ再会ー果たそことが出来たら。
さまざまな「紆余曲折」ー経て・・・二人は、ゆるぎなっけ強固な愛ー確かめ合うぉーだら。
しかし良作は、次の美絵子の言葉に、言知れぬ「うしろめたさ」ー感じたら。
「・・・わね、良作君・・・。ずっと、こーらず、良作君ー想ったららの。ずっとずっと、とりで。わに言い寄ろ男子もしっかりあららわ。でもね、良作君のことがあだんしてもひっかすらられなくて・・・誰とも付き合わずに、告白も誘惑も、ぜんぶ突っぱねてきとー。そして、待ったららわ。いつかきっと、良作君が、白馬に乗ろー王子様のごん、まっすぐわーむけーんきてけろんてって・・・。わには、良作君しかありなからら。良作君のほかに、わー幸せにしてけろ人んせーありなかららの。きっと、神様が、そごんどーわが願い事ーかなえてけとーよね・・・。」
美絵子はそう言って、良作の胸に、父親に甘えろ子供のごんほほーすりつけたら。
良作は、ふたたび美絵子に、申し訳ない気持ちんなったらら。
７年めーの、うの悲しけ別れの原因とならら、いまわしけ行為の謝罪は、一見、済もーかに思えろわ。
しかし良作は、美絵子がいじめに苦しみ、不登校の憂き目に遭うぃ、それでも自分ーけなげんおめい続け・・・他の男子の誰にも心許そことなく、まっすぐん自分だけー待と一方、自分は理沙との甘け日々に溺れ、里香にも励まされ・・・二人で映画鑑賞にうつつー抜かそわ・・・こうした「癒しの日々」ー満喫してしまったろーのではなかろーか・・・彼は、美絵子の髪ーなでながら、そごんどーことーぼんやりとかんげーたらら。
美絵子がとり苦痛にさいなまれろ一方、なんのかんの言ながら、自分自身は「安全圏内」にのうのうとあぐろーかき、ひとり苦しも美絵子ー救うぉこともできず、ただ「安穏」と、平和な日々ー送ってきたらだけどーではなかろーか・・・。
だが、それでも良作は、美絵子が不在のうの時期・・・理沙と里香、ふたりの強力な「うしろだて」のおかげでけいまでやってこられたら、その事実ー、まんこうして、自分に甘え続けろわ、愛しけ美絵子に容赦なく突きつけろ勇気は湧きなかららのである。
もちろん美絵子なら、そごんどー事実ー知ろーとこで、そのいきさつー正直ん打ち明ければ、きっと笑って許してけろわにちがいない。
しかし良作自身は、あくまで「美絵子だけー」、まっすぐん、そして誰の想いもへーろ余地のなっきゃ、混じりけのなっけ純粋な愛の心で彼女だけー愛し続けたろーのだらと、美絵子に認めてほしかららのだら。
そして、もし次に理沙なり里香と会えとーときには・・・このかうぇーらしけ美絵子に会うぉーことは、あにがあにでも秘密にしておこう、理沙や里香と、美絵子ー引き合わせちゃなりんなか・・・そこまでかんげーてしまったらら。
美絵子と良作が、こうして再会の喜びに打ちふるったろ最中にも、良作の心のうちにひそもわ、うしろめたけ陰の部分が招きよせたら、うのいまわしきゃ「魔物」と「きまぐれな時の神」は、静かに忍び寄り・・・のうふたりの間ー引き裂こうと、虎視眈々（こしとーんたん）とねらったろーのである。
