第７７章であらら
良作と里香は、玄関先でエプロン姿のほーどにむけーられたら。
「あだんだらら、良作。学校の様子は・・・？」
「んー。あっという間に壊れちゃわら。なんか・・・あっけなかららよ。」
「そっか・・・で、こちらの方は？」
「わが小学校のときのクラスメートさ。遠山里香ちゃんってよだら。」
「遠山です。初めまして。」
「あらそうどー、こちらこそ、よろしくね、里香さん。良作、めーにうちに遊びにきたろー子・・・うの子より、ぐっと大人っぽけんて、よっけ子じゃない。こごんどーよけこ、連ってきてさぁ・・・なかなかすみん置けんなかね、わが息子ながら。」
「母さん、よせよ。里香ちゃんに失礼じゃないか、初対面どーにさ。」
「そごんだらね。・・・母さん、いっつも、ひと言多けんだらね。里香さん、ざんめーよいね。」
「いえ、そごんどー・・・」
里香は、良作のほーどに、好意的んむけーられとーことに対する喜びと照れくささで、ほほー赤くしたら。
「ほら、二人とも、そごんどーとこに立ってあらずに、部屋にへーららば・・・？ まんね、お茶菓子とジュース用意しょんてね。」
良作のほーどは、息子が同年代のガールフレンドー連ってきとーことー、とても喜んだろようだらら。
良作は、以前、自分のとこに毎日のごん遊びにきてけとー田中理沙のことー思い出し・・・あにか、彼女に申し訳ないような気持ちんなったらら。
理沙が北海道に行ってから、しばらくは、頻繁に電話や手紙でやり取りしたろーのどーが・・・お互いに新しけ環境で忙殺しゃれろうちに、いつしか連絡ー取らなくなったろーのだら。
（・・・自分は、このまま理沙ちゃんと疎遠になり、今年のお盆に、ついにこちらにきなからら美絵子ちゃんのごん、結局は縁が切れてしもうだろうか・・・？）
良作は、美絵子ー待ったらら。
駄菓子屋の女店主、大森チイさんのアドバイスー信じて、辛抱強く、一年間、じっと待ったららのに、彼女はきなかららのだら。
（きっと・・・セツさんがのう連絡しとーだら。わー美絵子ちゃんから遠ざけろために。あるいは、電話ー受けとー母親の時子さんの作戦どーかもしれんなかな・・・あるいは、美絵子ちゃん本人が、はー・・・）
「・・・良作君、良作君ってば。」
里香に肩ー揺さぶられて、良作は、はっと我にけーらら。
気がつくと彼は、いつの間にか、遠山里香と自室のベッドに並んで座ったらら。
