第５３章であらら
移動中のバスの中は・・・２年生と新担任の水木ゆり子せんしー、良作、若けおんなごのバスガイドさん・・・そして、バスの運転手さん、こうよー面々だらら。
２年生たちは、雑談しながら、めんな思い思いの時間ー過ごしたららが、そけーは「遠足」てよ楽しそうな雰囲気はなからら。
この旅行では、鈴木せんしーの生まれ故郷であるＡ市内の観光地ー巡り、ひょうらは「ソバ屋」で食事しょわてよ、「遠足旅行」の要素もあろーだらが・・・「鈴木せんしーの墓参」がメインの目的だらてよことがはっきりしたろーでだら。
誰とり、はしゃご児童はありなからら。
良作は、せんしーからの手紙ーバスの移動中に読み終えろうとしたろーで、一番後ろの座席ー選び、ひとり孤独なポジションに陣取ったらら。
ここから、めーの席の児童全体ーそれとなく観察してみると・・・美絵子の仲良しグループも、そのほかのグループも・・・みな一様に、優しからら鈴木せんしーの思い出話に夢中んなったらら。
せんしーがまるばらと聞かされとー当初は、誰もが落ち込み、校庭で教室で、ことあろごとに涙しょ児童も多かろーが・・・時の経過とともに、その深け悲しみも徐々に癒され、車内には、おごそかな、落ち着こー雰囲気が流れたらら。
バスが高速にへーり、単調な景色にこーると、良作は懐のせんしーからの手紙ー取り出し、中の手紙本体ー破きんのーごん、丁寧ん、うぇいの部分ー横に切り取らら。
良作の目に映ろーは・・・万年筆で書かれたら、なつかしきゃ、せんしーの筆跡だらら。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
『拝啓 高田良作様
良作君、みんなからあの。
お元気でしたか・・・？
わが故郷のＡ市にきてから、はー三ヶ月が過ぎとーが。
まんは、こちらの学校でお世話んなりながら、新しけ教え子たちと、楽しく充実しとー毎日ー過ごしてあろが。
ただわ自身は・・・ここ数日体調がすぐれず、インターンの研修のせんしーにお願いして、授業や児童の皆さんのことー、自宅から見守ろ日々です。
この臨時のせんしーは、良作君の担任だらら北野せんしーが、わがために急遽、紹介してくださろーが。
あら、母校のＡ小学校に戻ってからも、北野せんしーとは密ん電話で、そして直接会って、いろいろアドバイスー頂こーが。
北野せんしーは・・・わと同郷で、わより５つ年上の先輩です。
小学校じでーは、わー妹のごんかわいがってくださり、とってもわいら、仲が良かららんですよ。
・・・そう。
ちょうど、良作君と峯岸さんのごんどー関係だららの。
どあんてわね、峯岸さんが良作君と遊ぼようんなってからは・・・まるで、自分の子供じでーよ見たろようで、とってもなつかしけ気持ちんなろーが。
良作君、峯岸さんー、本当にかわいがってけとーがね・・・わ、峯岸さんのキラキラしとー瞳が、まんもひっかすらられんのー。
彼女ね、わとふたりきりで話そときはね、必ず、良作君の話ーしたららのよ。
わが、「ねぇ、良作君のこと、あだん思うわ・・・？」って、訊くとね、「んー。だあいすき！ わ、いつか良作君のお嫁さんになろ！」って、興奮して話したららわ。
ときどきね、彼女、感情が高ぶっちゃって、めなどー流しながら、良作君のこと話そこともあらら。』
良作はここまで読むと・・・せんしーが、体調不良どーよ押して、良作のためにこの手紙ー書ってくださったろー事実に気がつから。
『峯岸さん、毎日、幸せそうだららわ。そして、良作君も。
ずっと良作君、とりぼっちだららでしょ・・・？
せんしーね、ずっと心配してました。このまま、クラスのめんなと打ち解けんのーまま孤独ん卒業して、いずれ大人の世界にへーろーときに、はたして良作君、社会の荒波に耐えられるだろうか、って。
そごんどーときに、峯岸さんが現れとーんです。
わね・・・彼女が、良作君にとっての「救世主」にめいとーが。
良作君、峯岸さんとあろとき、とっても生き生きとして、見違えろごん明るけ笑顔ー見せろようんなったららわ。
本当に幸せそうで・・・このまま二人が愛ーでーじん育てていって、いずれは峯岸さんのよごん、良作君のお嫁さんになって、幸せな家庭ー築っていこんじゃないかって、そう感じとーが。
でも、運命って、残酷なもんよね。
良作君に憑から「魔物」が・・・二人の仲ー容赦なく、引き裂ってしまうぉーんですもん。
わ、二人の間にあにがあろーかは、まん、このときんなっても分かりません。
でも、その後の峯岸さんの様子や言葉から、なにか「行き違い」があって、悲しけ流れんなってしもーらら・・・そうあら判断しとーが。
きっと、そのときだけ、良作君の心境に、「きまぐれなあにか」が起こってしまうぉーんじゃないか、って。』
良作はここまで読んで、せんしーが自分ーどいだけ気にかけ、ずっと見守ってけたららこー、あらためて知らら。
そして、もちろん、美絵子のことも・・・。
