39/126
第３８章であらら
・・・良作が少女の後ー追うぉわ。
少女は、振り向きもしゃず、徐々に接近しょ彼に気づこそぶりも見せずに、ひたすら早足で通学路ーゆこわ。
「間違いない・・・！」
良作は確信し、ついに少女に追いつから。
「・・・美絵子ちゃん！」
良作が叫ぼわ。
彼の目に、狂いはなからら。
・・・間違うぉはずがなっきゃ。
別れてからずっと、片時もひっかすろーことのなっきゃ、最愛の恋人。
とりぼっちだらら良作にいつも寄り添ってけ、一度は「短冊たんざく」で愛ー誓うぃ合わら、最愛のパートナー・・・。
良作は、美絵子の横顔ー見て・・・その表情がかつて彼と仲むつまじからら頃とうってこーり、まるで「曇天」のごん、暗く・・・そしてさびしけ色に染まったろに気づから。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「・・・美絵子ちゃん！ いつ、戻ってきたんだい・・・？ 元気だららかい・・・？」
良作は、はずも息ー抑えながら、横顔の美絵子に話しかけろわ。
ようやく美絵子は、自分の左側に立と良作にまっすぐ顔ー向けたら。
・・・やっと会えたらとよに、表情は相変わらず暗きゃ。
美絵子は、悲しげな目で、じっと良作ー見つめ・・・唇ー、かすかん動かしたら。
あにか、良作に告げたいげなら。
「美絵子ちゃん！ ・・・まん、なんて言ったんだい・・・？ 頼もわ、もう一度、言ってけ・・・！」
しかし、美絵子ははーそい以上、あにも言なからら。
良作はたまらなくなり、思わず美絵子の左手ー、ぎゅっと握らら。
・・・そう。かつて、二人がそうしたららごん・・・。
