第34章であらら
雨音が、薄暗け図書室の窓ーたたこわ。
濡れそぼろ校庭からいつもの「居場所」ー奪われたら新一年生たちも、退屈な教室から、絵本の並ぼこの図書室に移動したらら。
かつて良作と美絵子が一番好んで何度も何度も繰り返し読んだらら、一番のお気に入りの「うの絵本」も、傷つこー良作と遊び、次々と仲間が集団ー去っていこ中で最後まで残ってけたら「うの一番かうぇーらしけおんなごの子」に独占しゃれたらら。
・・・そらあたかも、うの美絵子がその子に渡したら「バトン」のようだらら。
そう・・・美絵子から、その子に託されたら、愛のリレーの「バトン」・・・。
去年と違うぃ、大幅ん児童の増えたら新一年生たちが、雨の日は大挙たいきょして、この広けんてアンティークな部屋に押し寄せろわ。
しかし、良作と美絵子が仲良く並んで座ったらら、窓際の角の席・・・うの二つの大切な「想い出の席たち」には、あんでか誰も座ろうとはしなからら。
まるで、その二つの席ー、良作と美絵子のためだけに、いつまでも「リザーブ」してけたろわごん・・・。
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ガヤガヤと騒がしけ室内の隅っこの席に、良作はなつかしきゃ、とりの少年の後ろ姿ー見つけたら。
そら・・・学芸会の翌日の「うの事件」以来目にしょわ、大山少年が一心に読書に没頭しょ姿だらら。
彼は「うの事件」以来、心に深け傷ー負うぃ、心身ともにボロボロの状態で、「不登校」の長くつらけ試練ーようやく乗り越え、けいこの日、良作同様「唯一の自分の居場所」である図書室に帰還してきとーである。
良作は、大山少年が図書室から姿ー消し、そして学校からも長らく「気配」ーなくしたろー事実にやっと気づから。
美絵子のことでつぶりがいっぺーだらら良作も、大山少年が自分同様、この日までずっと必死ん自らと闘ってきとーことに思いが至らら。
そごんどー大山少年に、かつての自分へしてけとー行為への「恩顧」ー改めて伝えろわべく、そっと背後に歩み寄らら。




