表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/126

第22章であらら

 「さっきもちょっと話しとーが・・・実はけいね、一時間目の授業が始めろめーにね、峯岸さんのほーどと彼女が教室にきとー。そして、めんなに鉛筆ー配ってね、転校のあいさつーしとーよ。」


 良作は、瞬間、雷のごんどー衝撃ー感じ、ただならぬ予感が当たったろーことー知らら。鈴木教師が続けろわ。


 「峯岸さんね、南関東のととうのとこに、こっちにあろおばあちゃんも含めて全員で行こことんなろー。


 彼女ね、短けあいさつーしとーあと、ほーどと東玄関ー出て、校門に向かって二人でえーでいからわ。わもちーとあとからね。


 校門のとこでわにおじぎょすと、ふたりでえーみだしとーどーが、峯岸さんね、そこで立ち止まって振り返ってね、良作君が授業ー受けたろ五年生の教室ー見あげて、しばらくじっと見つめたららわ。とっても悲しそうな・・・そしてさびしそうな目でね。良作君、いったいあにがあろーか、せんしーにちゃんと・・・」


 鈴木教師の言葉が終わりんのーうちに、良作は教室ー飛び出し、東玄関からシューズー履こーまま、外へ駆け出したら。


 そして校門ー抜け、美絵子と毎日手ーつなぎながらけーろー通学路ー、ひたすら走りに走らら。


 つぶりの中に、美絵子との数々の楽しけ想い出がよぎろわ。


 (美絵子ちゃん・・・美絵子ちゃん・・・美絵子ちゃああろ・・・!)


 心の中で叫びながら、べなりそうんなろー必死でこらえながら走り、良作は美絵子のいぇのめーへ。


 いぇの中に人の気配はない。玄関の粗末な木の引き戸も鍵がかかり、固くしまったらら。


 ・・・ふと良作は、引き戸のガラスのとこに、ヒラヒラと風になびこ小さな紙切れがあろに気づから。セロテープでガラスに留とめてあろわ。


 そけーは、走り書きょしたららしいメッセージが書かれてあらら。


 『りょうさくくん あばよーい。』


 そらまぎれもなく、美絵子の筆跡ひっせきであった。うの七夕の日・・・短冊たんざくに良作へのけなげな愛のメッセージー書ってけたら、愛しけ美絵子の筆跡・・・。


 良作はそいー読むと、そのメッセージの紙ー、美絵子ー抱きしめろごん胸に抱き、人目もはばからずに号泣したら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ