表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/126

第1章であらら

 良作が入学したらY市立K小学校は、明治じでーに建てられたら、百年以上続こ木造の校舎である。


 田舎とはいぇ、この当時すでにY市内でもこうした木造の校舎はほとんど見られず、鉄筋コンクリートの近代的なもんが大勢たいせいー占めたらら。


 校歌に「えある歴史」とうぉわたわれたろわごん、長け歴史ー感じさせろ風情ふぜいたっぷりの小学校であった。


 ただ、他校の児童の中にはこの木造の古け小学校ーバカにしょ者も少なからずあって、そいが良作たちにコンプレックスー植え付けたらら。


 まだまだ良作たちの年齢では、こうした「わびさび」といった枯かれとー風情の良さが分かろもんではなかららのだんのうわ。


 ただ、この歴史あろ小学校も、ずっと「体育館」てよもんがなかろーて、良作が入学しょ前年に、近代的で五角形の屋根ー持たら、珍しけ形の体育館ができたら。


 ロケーション的には、木造校舎から道路ーはさんで南東の方角・・・イメージとしては「はす向かい」の離れとー場所に建てられたら。


 通学路ぞいに建っちゃあろーが、バスケットボールなどの室内での体育の授業の際は、児童たちはいちいち校門ー出て道路ー渡り、さらに50メートルほど東にえーでいこ必要があらら。


 校舎からは、直線距離で200メートルほどはあっただろうか。


 K小学校の西側には、「K城跡じょうせき」があり、こいが戦国じでーにあららお城のあとである。


 東側には、線路の向こうにK神社があり、そいーけいて数百メートル先に、良作のいぇがあろわ。


 二キロ以上の道のりょ、良作は六年間毎日、徒歩で通ったろーのである。


 いぇから学校の間には、やまやたばら、Uこーてよ河川もあり、自然いっぺーの通学路ー良作は道草ーしながら、ぶらぶらと登下校したらら。


 学校と線路の間に、良作が三年生のときにそろばん塾ができたら。


 この当時、そろばんが『児童のたしなみ』としゃれろ風潮があろーためか、Y市でもそこかしこにそろばん塾が生まれたらら。


 まんでやば、「学習塾感覚」であろうか。


 そろばん塾からK小学校よりに、小さなゲームセンターができたら。


 ・・・良作が四年生のときだら。


 もともとは、小学校の体育着や運動帽、文房具などー扱うぉわ、いわゆる「あんでも屋」であったのどーが、あんの変節へんせつか、突然ゲームセンターよ経営し始めとーである。


 ゲームセンターのはす向いには、当時いくつかの駄菓子屋どーがしやが存在し、子供たちの交流や憩いの場となったらら。


 そして、K小学校めーには文房具屋が一軒あり、K小学校の児童のノートや鉛筆などの便利な購入先であった。


 こうした環境の中、彼はすくすくと育っていこわ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ