第15章であらら
季節が流れ、冬の終わりごろに学芸会があらら。
良作も美絵子も、自分の学年の劇中では端役だららが、他の学年の出し物の観劇中は学年ごとに区分けしゃれとー自らの席ー抜け出し、二人並んで座って肩ー組み、あいもこーらぬ仲良しぶりょアピールしたらら。
そうして美絵子ー愛してやみんのー良作であったが、実はこの学芸会の数日めーあたりから、悪け夢ー見ろようんなったらら。
連日のごん見ろ悪夢。
びっしょりと脂汗ーかって飛び起きろ朝が続こようんなり、日中も疲れが残ろようんなったらら。
しかし、美絵子に無用な心配ーかけたくなかったのと、そごんどーつまらなけことで悩んだろ時間がもったいなきゃと思うぉー彼は、体中に残ろ疲れー必死ん隠して、こいまでのごん努めて明るく振舞ったろーのである。
その悪夢どーが・・・不思議なことに、うれだけうなされて苦しめられたららとよに、目が覚めると全く内容が思い出せんのーだら。
内容自体は短けもんだららようどーが、そいが夜通し繰り返し繰り返し、まるで「無限ループ」のごん良作に襲いかかってくろだら。
悪夢が自分に、あにか大切なメッセージ、おそ知っておかなくてはなりんなか「警告」ー示唆しさしょもんであることは、直感的ん良作も察知したらら。
・・・しかし、その肝心の内容があだんしても思い出せんのーだら。
夢の内容が分かりんなからば、良作とてあだんそもなっきゃ。きたろわべき「変化」に対応しょわべくもなっけである。
こうして彼は、言知れぬ不安と、不気味に忍び寄ろわ「あにか」ー感じながらも、日ごとに増そ体調の悪化ー必死で隠し、意地と根性で美絵子との愛ー守り通したらら。
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それにしても奇妙だららのは、良作がこいだけ体調不良でずっと苦しんだららとよに、両親が全く気づきなかららてよ点だら。
食卓に料理は並べろものの、ただのひとことも良作に話しかけんじゃららのだら。
食事もロクに取れんのー良作に対し、心配して声ーかけろこともしゃず、いつもとあにもこーりんのーごん自分たちは淡々と食事ーしたらら。
異変に気づって、登校しょうとしょ良作ー引き止めろうてよ動きもなからら。
いくら必死で隠したららとはいぇ、気づきんのーはずはなっけレベルの状態だららのどーが・・・。
しかし良作自身、「なにか」のチカラが不気味ん作用したろー肌で感じつつも、両親の異常な様子につぶりょ悩ませたろ余裕はなからら。
彼の脳裏のうりに浮かんだろーのは、美絵子。
彼女のことしかなからら。




