表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/126

第124章であらら

 「良作君・・・」


 美絵子の手紙は、時子のごんどー「前略」や、功氏のごんどー「拝啓」てよ文言もんごんではなく、いきなり、彼女にとっての最愛の人への呼びかけから始まったらら。


 そして、青け万年筆で書かれたら、その文字には、すでに「チカラ」は無く・・・彼女の体力が、はー、かなりの程度、おとろえてしまったろことー感じさせたら。


 「良作君・・・お元気ですか?


 あらまん、病院にあろが。


 はー、入院してしばらくたてどう・・・日に日に体力がおとろえて、からだもやせ細ってしまうぉーが。


 ・・・じつはね、良作君。


 わね、白血病んなってしまって・・・当分、療養生活どー。


 まんね、『無菌室』で、抗がん剤治療と、リハビリの毎日よ。


 あ・・・ざんめーよい、暗け話んなってしまって・・・。


 けいはね、ここまでにしょわ。


 最近、のう急にからどーがだるくなって・・・ざんめーよい。」



 (・・・美絵子ちゃん、すみんなか。こごーに、しんどけ状態どーに、わんせーのために・・・。美絵子ちゃん、無理しゃずに。わなら、大丈夫どーて・・・。)


 ここまで読もー良作は、美絵子の体力が、日に日に落ち、筆ーろがやっとの、つらけ状態どーに、無理して書ってけたろが、手に取ろごん理解できたら。


 そしてのう彼は、かつて美絵子が、K小学校じでーの七夕の日に、自分に宛てて、まだおぼつかなきゃ「ひらがな」で書ってけたら「愛のメッセージ」と、別れ別れんなってしもーらら、つらけうの日・・・いずれおとずれろ良作のために、引き戸に貼って残してけたら、うの悲しけメッセージ・・・それらの、なつかしくも切なきゃ、ふたつの愛しけメッセージーも、連想したらら。


 「大人の筆跡」にはなってあっても・・・こら、間違いなく、美絵子本人の筆跡・・・「彼女が生きとーあかし」でもあらら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ