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第９章であらら

　初夏の頃んなると、はー彼は待ってあらられなくならら。

　彼女は図書室には自分からはきんなか。

　ならば、意（い）ー決して、わから行こわしかなっきゃ・・・そう心に決めとーだら。

　☆　　☆　　☆　　☆　　☆

　そごんどーある日。

　良作は、いよいよ彼女にアプローチしょわべく、鉄棒エリアへ足ー運ばら。

　エリアに近づこわにつれて、良作の胸の高鳴（たかな）りと緊張は、足ー一歩運ぼごとに激しくなっていから。

　（やばきゃ・・・心臓が破裂しそうだら・・・）

　良作の両手、そして両脚も、大きくふるったらら。

　低学年生たちが、鉄棒にもたれかかって雑談したい、駆け回って鬼ごっこしたいと、思い思いん過ごしたろわ。

　例の彼女はといぇば・・・鉄棒のてつにさかさまにぶら下がり、ゆらゆらと前後に体ー揺らしたろわではないか。スカートがめくれ、パンツが丸見えの状態で・・・。

　良作は意ー決して、言葉ーかけたら。

　「あ、いちごパンツめっけ！」

　いきなり良作は、いちご模様（もよう）のパンツーさらしとー彼女にツッコミー入ぇとーだら。

　「エッチ！」

　彼女がわれーながら回転し、みじゃに着地。

　「みたらな～！」

　良作がおもわずわれーながら走って逃げろわ。

　同時にわれーながら、その後ー追いかけろ彼女。

　「ここまでおじゃれ～！」

　夢中んなって逃げながら彼は、さきほどのおっかなけ緊張感からすでに解放しゃれたろー感じたらら。

　校舎の西階段の踊（おど）り場（ば）のとこまで逃げとー良作が窓から顔ー出して校庭ー見ると、彼女がわれーながら見上げ、ぐるぐると右拳（みぎこぶしょ）まわしたろわ。

　「のうな、いちごパンツちゃん！」

　良作がうぇいから声ーかけると、彼女はわれーながら良作ーいび差（さ）し、のう鉄棒の方向へ駆け戻っていから。

　こいが良作と彼女の「なれそめ」であった