最後の歌
「今日さ、息子の誕生日でさ」
「そうなの?」
ライトとシルビアは断崖にいた。
「息子。すごく喜んでくれてさ。こっちも嬉しくなってね」
「いいわね」
シルビアは笑顔になった。
「本当に、生きていてくれてよかったよ」
シルビアを撫でた。
「ライトは素敵よ」
「そうか?」
「えぇ。私はあなたを選んで後悔ない。それくらい、あなたはいい人間」
「自覚はないんだけどな…」
シルビアは鼻を鳴らした。
「鈍感すぎ」
「それ…誰かさんにも言われたような…」
「でもいいわ。そう言うところも好きよ」
シルビアはライトに擦り寄った。
「シルビアは甘えん坊だな」
「いいじゃん!」
ライトとシルビアはキスをした。
「シルビア。大好きだ」
「私もよ。ライト」
こんな夜がずっと続けばとライトはずっと思っていた。
ある日、いつものように洞窟へ行くとシルビアは眠っていた。
「珍しい」
すると、ライトの匂いでシルビアは起きた。
「あぁ…ライト」
大きなあくびをした。
「おはよう」
ライトはシルビアを撫でた。
「眠たくてずっと寝てた」
「無理しないでいいからね。もう産まれそうだろ?」
シルビアはお腹を見た。
「うん。とっても元気。よく動き回る」
「いいことだ」
ライトはシルビアのお腹をなでた。撫でただけでわかる強い鼓動を感じた。
「いい子だね。もうすぐお母さんに会えるね」
シルビアはどこか恥ずかしそうだった。
「まだ…母として…」
「いや。シルビアはもうお母さんだよ」
ライトは卵を取り出した。
「この子も元気でさ。まさか一緒に産まれたりしてかもな」
「まさか〜」
「わからんぞ〜」
シルビアはいつも以上にライトに甘えた。
「どうした」
「ううん。今日はなんだか甘えたい」
ライトはシルビアを撫でた。
「いっぱい甘えて。シルビア」
「うん」
シルビアはどこか眠そうだった。
「眠い?」
「うん。でも…眠れない」
「しょうがないな。子守唄歌おうか?」
「いいの?」
「いいよ。お腹の子も卵の子も聞きたそうだし」
ライトは子守唄を歌った。シルビアはうっとりした。
「素敵…」
そのままシルビアは眠った。
「よく寝てるな。君たちもこの子守唄好きなのか?動きが止まるね」
お腹の子と卵の子は動きを止めていた。
「子供は寝るのが仕事だ。出て来たら、いっぱい遊んでいっぱい食べていっぱい寝る子になるんだぞ」
お腹の子と卵の子に言い聞かせ、ライトもシルビアの横で眠った。
翌朝。生暖かい風でライトは起きた。
「おはよう」
ライトはメガネをかけた。
「あぁ。おはよう。ありがとうね。起こしてくれて」
ライトはベットから出た。
「仕事。行ってくるよ」
行こうとすると、シルビアはライトの裾を噛んだ。
「ん?」
「ライト…」
シルビアはどこか寂しそうだった。ライトはシルビアを撫でた。
「大丈夫。今夜も来るよ」
ライトとシルビアはキスをした。
「うん。待ってる」
「じゃぁ、行ってくるね。大好きだよ」
「えぇ。いってらっしゃい」
シルビアはライトを見送った。これが最後の歌となった。
作者「明日で第1章完結です」
ライト「頑張ったね。文字数。自己ベスト更新中じゃん」
作者「ここまで長くなるとは思っていませんでした」
ライト「第2章以降もここに投稿だろ?」
作者「はい。頑張りまーす」




