夏の終わり
「最近のライト。すごく楽しそうね」
夜。断崖にシルビアといた。
「ん?そうか?いつも通りだけど?」
「ううん。いつも仕事で疲れてる顔じゃない」
シルビアはライトに擦り寄った。
「息子が居るからかな…」
ライトはシルビアを撫でた。
「連れて来た時はどうなるかと思ったが、初めからだったな。私に対してすごく明るくてさ。そのうちみんなにも明るくなって」
「うん」
「息子は真面目で頑張り屋なんだ。勉強も稽古もなんでもできる。そういうのを間近で見てて…親目線?としてさ。嬉しいし、助けてよかったって思ってさ」
「ライトはもう親じゃん。息子さんの事大好きじゃん!素敵よ」
シルビアはライトを褒めた。
「親に…なってるかな…正直不安さ。私も子供の頃、息子と同じ境遇だったから、大丈夫かな」
シルビアはライトをみた。
「ライトは息子さんのことよく見てる。いつも話聞いてたら、いい親だなって」
「そうかな…」
「そうよ!」
シルビアは喉を鳴らし、月を見た。
「もう、夏も終わりね…」
「早かったな」
ライトも月を見た。
「シルビア。もうそろそろ出産だろ?」
かなりお腹は膨らんでいた。
「不安でいっぱいよ」
シルビアを撫でた。
「大丈夫。私もついている。一緒に頑張ろう」
「うん…」
「シルビア。出産が終わったら、息子に紹介してもいいか?君の子供たちも」
「もちろんよ!ライトの息子さん。早く会いたいな、きっと、ライトに似てるんだろうな…」
「どうかな〜」
二人は寄り添った。
「一緒に、頑張ろう」
シルビアは頷いた。すると、夜が明けようとしていた。
「帰ろうか」
「うん」
シルビアはライトを抱きしめながら飛び立った。
「クロさま。今日から学校ですね」
初老の兵士が練習終わりのクロに声をかけた。
「うん。でも…不安だな…」
「大丈夫ですよ。ライトさまもついていますし」
クロは思い切って話した。
「先生。学校始まっても、毎朝来ていい?」
初老の兵士は笑顔で答えた。
「もちろん。いつでも待ってます。でも、身体だけ大切にね」
「うん!先生みたいに、上手になりたいもん!」
「先生を抜かせれるよ。いつか。さぁ、もう時間だから着替えて学校へ行きなさい」
「うん!ありがとう!」
クロは走って戻った。
「この夏休みで成長しましたね。クロさま」
別の兵士が初老の兵士に声をかけた。
「あの子は…いいところまで行きそうだな。私が達成できなかった所まで行きそうだな」
「達成?」
「さて、片付けて我々も休憩しましょうか」
厩舎へ戻った。
着替えていると、ライトが現れた。
「おはよう。クロ」
「おはようございます。叔父さん」
「今日から学校だな。頑張って行こう」
クロは必要な物をカバンに入れた。
「叔父さん。行こう」
「あぁ。行こうか」
ライトはクロの手をとり指を鳴らし消えた。
家の前にクロとライトがいた。
「ここで待っておればいいが…」
「うん…」
しばらくすると、集団登校の列が来た。
「おはようございます」
一人の上級生が挨拶した。
「おはようございます。今日からよろしくお願いします」
ライトも挨拶した。ライトはクロに挨拶するよう促した。
「おはようございます…」
「おはようございます。では、私たちと行こうか」
上級生はクロの手を取り、列に並ばせた。
「学校行こう」
ライトは見送った。ふと、電線にいたカラスに目で合図すると、カラスは飛び立った。
「さて、私も行くか」
ライトは指を鳴らした消えた。
「クロ、今日から学校ね」
ウルフは稽古をしていた。
「そうですね。頑張って欲しいですね」
一人の兵士と斬り合いをしていた。
「白熱ですな…」
初老の兵士が現れた。
「あら、クロの先生じゃない」
斬り合いを止めた。
「先生だなんて…」
「どうしたんですか?」
初老の兵士は恥ずかしそうに答えた。
「私も…久しぶりに勝負をやりたいなと…」
「いつも馬の事してますもんね。わかりました。私が相手します」
初老の兵士の目つきが変わった。
「ウルフさん。よろしくお願いします」
ウルフは鞭を構えた。
「よろしくお願いします」
フッと初老の兵士が消えた。
「え!?」
上空からナイフを突き出していた。ウルフは横に避けた。
「これは?」
そう言い切る前に数本のナイフが投げられた。
「う!?」
ウルフは鞭でナイフを払った。その隙に初老の兵士はウルフの腰に人差し指を当てた。
「ホイ…」
ウルフが振り向く前に壁に激突していた。周りの兵士は唖然としていた。
「鈍ったな…」
ウルフは壁から出た。
「あんた何者!?」
初老の兵士は笑った。
「色々あるんよ。ありがとうな」
初老の兵士は去って行った。
「ライトさんと互角じゃないの!?」
「あの二人のドンぱち見てみたいな…」
ウルフと兵士は唖然としていた。
夕方。
「ん?こんな時間に雷?クロ帰って来たのかな?」
ウルフはライトの部屋に入った。
「ウルフ。ただいま…」
クロはどこか疲れていた。
「お帰りなさい」
ウルフはクロに目線を合わせると、クロはウルフの腕に抱きついた。
「どうしたの?学校で嫌なことあった?」
クロはただしがみついていた。
「わかった。とりあえず、カバン片付けましょ?」
ウルフに促され、カバンを片付けた。すると、ライトが現れた。
「ただいま〜」
「あ、お帰りなさい。クロ。ライトさん帰って来たよ」
「お帰りなさい…」
ライトも気づいた。
「クロ。どうした?」
「…」
クロは何も言わない。ライトはウルフに目で合図した。
「とりあえず、今日の稽古はしようか」
「うん」
ライトはクロを連れた。その隙にウルフはクロのカバンの中身を見た。
「どうしたのかしら…」
教科書をめくって驚いた。
「え…何これ!?」
そのままノートもめくった。
「は!え!?あの子いくつ!?この前まで字を書けなかったのに!?」
別の教科書も同じだった。唯一綺麗だったのは国語の教科書。ウルフは驚きのあまり倒れた。しばらくすると、クロに起こされた。
「ウルフ。どうしたの?」
「あ…あれ?稽古は?」
「終わった」
すると。
「私と一緒だ。懐かしい〜」
ライトの声にウルフは見た。
「え…どう言うこと…」
ライトは教科書とノートをクロに見せた。
「クロえらいね。教科書の間違えてる所直すの。私もよくやってたよ」
「ほんと?」
「それに、ノートも綺麗にまとめてるね。えらいぞ」
ウルフはただ引いていた。
「えぇ…小学生が…やることじゃない…」
「でも、先生に言ったら怒られた」
ライトはニヤついた。
「そういう時はね。中指を…」
ウルフは咄嗟にライトの頭を思いっきり叩いた。
「クロに何を教えてるんだ!そんなことは覚えたらダメよ」
「…」
クロはただ引いていた。
「まぁ…無視してていい。自分が正しいことしておればいいだけだ。先生にも言わなくていいし。わからなければ、私が教えるし」
ライトは頭を押さえてた。
「夕飯食べるか…まじ痛い…」
「自業自得です!さ、ご飯食べよ。お腹空いたね」
「うん」
ウルフはクロの手を引いた。ライトは後ろからついて行った。すると、食堂からいい匂いがした。
「今日はカレーかな?いっぱい食べようね」
「うん!」
兵士の食堂に入った。
「お疲れ様です」
「お疲れさま!お!クロさま。お帰りなさい」
「ただいま」
シェフは笑顔で挨拶した。
「今日はカレーか?」
「はい。今準備しますよ」
ウルフとクロは席についた。
「なぁ、シェフ」
「どうしました?」
ライトはシェフに声をかけた。
「用意しておいて欲しいのがあるんだが…」
ゴニョゴニョとシェフの耳元で話した。シェフは深く頷いた。
「もちろんです!任せてください!」
「よろしく〜」
シェフは厨房からカレーを持って来てくれた。
「さ、冷めないうちに食べましょう」
三人でいただきますをした。
作者「書いてて集団登校懐かしいー思った」
ライト「小学だろ?」
作者「片道三キロ歩いてました」
ライト「遠!」
作者「バスないから歩きですよw」
ライト「ヤバ!」
作者「帰りは歩きか、お爺ちゃんに迎えに来てもらってた」
ライト「ヤバすぎだろ…」




