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ジョッキーへの一歩

「ただいま…」


早朝。ライトは部屋に戻った。すると、ライトの椅子に座って本を凝視しているクロがいた。


「起きてたのか」


その声で気づいた。


「叔父さん。おはようございます…」


「おはよう」


ライトはクロの頭を撫でた。クロはハッとし、本を閉じた。


「あっ!ごめんなさい!」


クロは急いで椅子から降りた。ライトはクロを抱きしめた。


「大丈夫。そんなことで私は怒らない。安心して」


ライトは椅子に座り、クロを膝の上に座らせた。


「クロ。なぜ君は日本語が話せれるんだ?私の時は日本に来て覚えたよ?」


クロは俯いた。


「自分でも…わからない。覚えないとって。必死に本を読んで覚えた」


「そうなのか。えらいな。学校でも日本語じゃなくフランス語だろ?」


「学校?行ったことない。ずっと…部屋にいた」


クロはずっと孤独だった。


「…そうか。じゃぁ、秋になったら学校へ行こう」


クロはどこか不安だった。


「大丈夫。クロは色んな事を学ばないといけない。だから、学校へ行かないといけない。でも、その前に…朝ごはん食べようか」


「うん…」


ライトはクロの頭を撫で兵士の食堂へ連れて行った。


「おはよう」


「おはようございます。ライトさま。クロさま」


「おはようございます…」


クロも小さく挨拶をした。


「お。偉いぞ」


椅子に座った。しばらくすると、シェフが料理を二つ持ってきた。


「どうぞ」


「いただきます…」


クロは初めて見る箸をどう使えばいいかわからなかった。


「箸は、こう使うんだ」


ライトが教えた。不器用ながらご飯を食べた。


「おいしい…」


「よかった。叔父さんも食べようかな」


ライトも横で食べていた。


「うま!朝からしみるな〜」


すると、食堂にドクターが入ってきた。


「ライトさま。おはようございます」


「おはよ〜」


ドクターはクロを見た。


「クロさまですか?」


「あぁ。クロ。ここのドクターだ」


クロはドクターを見た。


「おはようございます…」


「おはようございます。ウルフさんから聞いています。ついでに健康診断もしましょうか」


「おぉ!いいね!」


「ライトさまもですよ」


ライトはビクッとなった。


「いやいや…私は…」


「朝食が終わったら来てくださいね」


ドクターは出て行った。


「えぇ〜やだな〜」


「クロさまのお手本になるように頑張って!」


シェフが応援した。二人は朝食を終え、医務室に入った。


「いらっしゃい」


ドクターが迎えてくれた。


「クロ。今から痛いことするが、我慢してるんだぞ」


「…?」


「ライトさま…クロさまに恐怖を与えるのやめてもらえませんか?とりあえず、やっていきましょうか」


クロの身長体重を測った。


「軽すぎんか!?」


ライトは驚いた。


「これから増やしていけば大丈夫です。でも、身長はこの歳だと普通ですね」


ドクターは冷静だった。聴力も問題なく終えた。


「さて、採血しましょうか」


ドクターは採血道具を用意した。


「少し痛いけど、我慢してね。大丈夫だから」


クロの袖を上げた。ドクターは細心の注意を払って採血をした。


「うっ…」


採血を終えた。


「偉いですよ」


泣かないで我慢したクロを褒めた。


「さて、次はライトさま…」


ライトは居なくなっていた。


「あれ?叔父さん?」


ドクターはため息を吐いた。


「ウルフさん」


廊下で待ってるウルフを呼んだ。


「はーい」


「兵士達総動員でライトさまを確保拘束して来てください」


「はーい」


ウルフは鞭を構えて走った。しばらくすると、医務室の外から怒号が響いた。


「ライトさん!注射するよ!」


「ヤダヤダ!」


「仕方がないわね!みんな!行くわよ!」


すると、ドンッ!と鈍い音と共に城が揺れた。


「…先生。大丈夫?」


「はい。大丈夫です」


すると、拘束され十人の兵士とウルフに担がれたライトが来た。


「クロの前で恥ずかしい事しないでよ!いい大人が!」


「ヤダヤダ!注射やだ!」


拘束されてる状態なのに、芋虫のように動いた。


「すみません。全員ライトさまに乗ってください」


「了解!」


「やめてー!」


ライトの言葉を無視し、ライトに全員が乗った。


「お…重い…」


ガタイのいい兵士がライトの腕を動かないように抑えてた。


「はい。すぐ終わりますからね」


ドクターは採血を一瞬で済ませた。


「はい。もう終わりましたよ。お疲れ様」


「お疲れ様でーす!」


兵士とウルフは医務室を出た。


「叔父さん…大丈夫?」


クロは心配そうにみていた。


「ちょっと…休ませて…」


伸びていた。


「ライトさま。次、やりますよ。次は問題の視力しましょうか」


クロは視力検査の椅子に座った。ライトはなんとか立ち上がった。


「光ってるやつ、どこに穴が空いてるかな?」


凝視しても見えていない。


「わからない…」


「はは!クロ!多分左だろ!」


ライトは自慢げに言うが。


「右です」


ドクターは呆れてた。無事に健康診断を終えた。


「ライトさま…メガネの度数合ってないですよ」


「えぇ〜!銃は撃てるよ〜」


「そう言う問題じゃなくて!でも、クロさまの方がもっと酷い。多分栄養失調で弱視になったんでしょう。視力はどうしようもないですが、後は今後のトレーニングでカバーできると思います」


「まぁ、私も栄養失調で弱視になったからな」


ライトはクロを撫でた。


「叔父さんと一緒のメガネ作ってもらおうか!」


「え…いいの?」


「じゃないと生活できない。ドクターいいか?」


ドクターは頷いた。


「今作りますよ」


ドクターは魔法でライトと同じ丸メガネを作った。レンズを拭いてクロに渡した。


「かけてみて」


クロはメガネをかけて驚愕した。


「見える…」


ライトを見た。


「叔父さんの顔が見える」


クロは感激のあまり、泣きそうになった。


「良かったな」


「じゃぁ、この本読めるかな?」


ドクターは本を見せた。


「うん。綺麗に見える…ありがとう…」


「良かったな。これで人気キャラの仲間入りだ!」


泣いているクロの頭を撫でた。医務室を出ると、ウルフが待っていた。クロはライトの裾を持っていた。


「さっきは…悪かったな…」


「ほんとですよ!あら?カッコいいメガネ作ってもらったの?いいね!似合ってるよ!」


ウルフはクロを見た。


「ウルフ。今からこの世行って手続きしてくるから、クロ見ててもらっていいか?」


「いいわよ」


ライトはクロに向き直った。


「クロ。ウルフとお留守番できるかな?」


「うん…」


どこか不安だった。


「大丈夫。ここにいる人はみんな優しいから。誰も君を傷つける事はしないからね」


ウルフにクロを託した。


「じゃ、行って来る」


「えぇ」


ライトは指を鳴らすと消えた。


「クロ。そういえば昔馬好きだったよね?行ってみない?」


「え!いいの!」


笑顔でウルフを見た。


「えぇ。じゃぁ、いきましょうか」


ウルフはクロを厩舎に連れて行った。厩舎の入り口に着くと、初老の兵士が出迎えた。


「ウルフさん。おはようございます」


「おはようございます。クロ連れてきたんです」


初老の兵士はクロに目線を合わせた。


「よく来たね。クロさま」


「よろしくお願いします…」


初老の兵士はクロの頭を撫でた。


「よし!今日から私は君の馬の先生になろう!さ、馬たちに挨拶しようか」


初老の兵士は厩舎を案内した。クロは興味津々だった。


「クロって、馬好きだよね」


「うん!本でいっぱい見た。いつか会いたいなって」


ウルフはクロの笑顔を見て安心した。


「昨日はどうなるかと思ったわ…」


初老の兵士はクロを見た。


「彼は、もう大丈夫だと思うよ。だって、こんな笑顔じゃないか」


「こういうのってトラウマで心開かない子多いじゃないですか」


「確かに。でも、今は彼がやりたい事をやらせてあげるのが大人の仕事じゃないですか?」


クロは初老の兵士に話しかけた。


「先生。馬に触ってもいいですか?」


初老の兵士は笑顔で答えた。


「あぁ。いいですよ」


ある一頭の馬の扉を開けた。


「この子は大人しいから、触ってごらん?」


恐る恐る触った。馬は優しくクロを見つめた。


「ね?怖くないだろ?」


「うん」


「よし、乗ってみるか?」


「いいの!」


「あぁ。ちょっと待っててね。準備してきますね」


初老の兵士は馬を出し、馬装を整えた。


「よし。乗ってごらん?」


クロは怖がらずに馬に跨った。


「…!たのしい!」


「はは。やはりクロさまはどこか才能がありそうだな。クロさま。興味があるなら、朝から一緒に馬の世話をやってみませんか?」


「いいの!」


「えぇ。一から教えますよ」


ウルフはその光景を眺めていた。


「クロ。よかった…」



ライト「ちょっとー」

作者「はい?」

ライト「いくらなんでもふざけてませんか?」

作者「何がですかw?」

ライト「私が注射嫌い設定ダメだろ」

作者「えw?面白いかと。あと、後々に理由が明かされるのでw」

ライト「えぇ…」

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