序列
夜。ライトは洞窟に向かった。
「今日こそ見つける!」
いつも背後から鼻息を吹きかけられてることに嫌ではないが、見つけれない自分が憎く思ってた。洞窟の入り口をくまなく探した。
「うーん」
中を覗くと、やっぱりいない。すると、背後から生暖かい風が吹いてきた。後ろを振り向くとやはりいた。
「もー。なんで〜」
「ふふ」
ライトはシルビアを抱きしめた。
「待ってた」
「私も。今日は調子は良さそう?」
シルビアは少し俯いた。
「少ししんどいかな」
「無理しちゃダメだ。体を大事にしよう」
シルビアは寝藁に横になった。
「何か欲しいものがあるか?」
シルビアは首を横に振った。ふとライトは気になった。
「今更ながら聞いていいか?」
「何?」
「君たちさ…何食べてるの?」
シルビアはライトを見た。
「だって、ずっと飛行してるんだろ?」
「そうね。初めて出会った時にライトがくれた鹿。初めて食べたもん。美味しかった」
ライトは驚いた。
「ライトが来る前にお腹満たしてるけど、鹿覚えてしまったからそれ食べてる。でも、群れにいるときは…何食べてたんだろ…」
「ん!?」
シルビアは唸りながら思い出していた。
「あんまり食べていなかったの!それに…食べるのに決定権があるの」
ライトはシルビア撫でた。
「私たちの群れは厳しい序列がある。長く生き強い者が上になる。男女関係ない。そのトップが誰に与えるかを決めてた」
「…」
「主に野鳥や野生の龍を食べてたと思う。でも、私はあまり食べさせてもらえなかった。みんなの残りをかじって生き延びていた」
「そうなのか…」
龍が別の龍を食べるのは聞いた事があったので、ライトは納得していた。
「でも、群れから逸れて今自由って感じだから好きよ」
「シルビアはもしかしたら、団体行動苦手なのかもね」
「そう思ったら、ライトと早く出会いたかった。今もこうやって私を大事にしてくれるもん」
シルビアは擦り寄った。
「そうだな」
シルビアを撫でた。
「シルビアは今はしっかり食べないと、体が持たないし」
ライトはシルビアのお腹を撫でた。
「嫌かもしれん。でも、子供に罪はない」
シルビアは不安だった。
「私は…母になれるのかな…愛することが出来るかな?」
ライトは笑顔で答えた。
「なれるさ。私もおる。なんだったら、私の友達はみんな龍に詳しい。友達にも協力してもらいながら育てていこう」
シルビアは頷いた。ライトはシルビアの横に座った。
「なぁ、シルビア」
「なに?」
「お腹の子供にさ、子守唄歌ってもいいか?」
ライトを見つめるように地面に顔を置いた。ライトはあの時に歌った子守唄を歌った。
「素敵…」
シルビアはライトの歌声に惹かれて行った。歌が終わると、シルビアは眠っていた。
「よく寝ているな」
ライトは静かにベットに行き横になった。
「おやすみ。シルビア」
ライトも眠った。
朝。生暖かい風で目が覚めた。
「おはよう…シルビア」
メガネをかけた。
「おはよう」
ライトは起き上がった。
「体大丈夫?」
「えぇ。大丈夫。ライト。今日も仕事?」
「うん。行ってくるね」
「うん」
シルビアはライトを見送った。
作者「先の話を書いてるんですけど、泣きそうになった」
ライト「またー?」
作者「はい…申し訳ありません…」
ライト「涙脆いなー」




