ウルフの心配
「最近ライトさん…夜いないのよね」
ウルフは食堂にいた。
「え?そうなんですか?」
シェフが相談相手をしてくれた。
「大学終わりに一回帰って来て、稽古して私たちの相手もして、またいなくなって帰って来ないんですよ」
「あら…」
ウルフは心配していた。
「最近痩せてる感じもしますし…」
「そうなの?でも、ライトさまってあんまり食べないイメージだよね?この前のオムライスはガッついてたけど」
「でも、ライトさん。機嫌はいいんですよね」
「いつも機嫌いいじゃん!」
「いやいや。たまに不機嫌ありますよ…!?」
ウルフとシェフが振り向くとライトはいた。
「げっ!いつに間に」
「さっきから聞いてた。この前金田さんにも言われたよ。痩せてるって」
「何か作りましょうか?」
シェフはエプロンをした。
「え!いいの!」
「はい。ちょっと待っててくださいね」
シェフはキッチンに行った。
「ライトさん。いつも何やってるんですか!夜帰って来ないから心配ですよ」
「あはは〜。ごめんね」
ライトの顔をまじまじと見た。
「寝てないね」
ウルフの睨みにライトはビクついた。
「な…何でわかるかな…」
「クマ酷いですよ」
「今日大学で三時間仮眠したんだが…」
「そうじゃないでしょ!」
ウルフは怒った。
「ライトさんが居なくなったらどうするんですか!この城は!」
最初は苦笑いしたが、白状した。
「好きな子できた」
その言葉にウルフは驚いた。
「え!まじ!?」
「何だったら、この前告ったら了承得た」
「すご!ライトさん…人間に興味ないのに…」
ウルフは口に手を当てた。
「あのさ…それ、金田さんにも言われたが、人間に告ってないよ」
「へ?」
すると、シェフが料理を持ってきてくれた。
「お待たせしました。今日は野菜カレーです」
「お!いいね。いただきます」
ライトはカレーを食べた。
「うま!」
「良かったです」
シェフは喜んだ。
「で…誰に告ったの…」
ウルフは気になって仕方がない。
「龍だよ」
モグモグしながら答えた。
「あぁ…もうライトさんは狂ってるのね…」
「ウルフ。そろそろ私を分かれ」
「あ…はい」
あっという間に平らげた。
「シェフ。ありがとう。ご馳走様」
シェフは食器を下げた。
「その龍は、夜だけしか活動できない龍なんだ。朝日を浴びれば死んでしまう」
「そんな特殊個体いるんですね」
ウルフは興味を持った。
「で、今その子と付き合ってるんだ。夜にいないのも会いに行ってるから」
「理由はわかったんですが…体が心配ですよ」
ウルフは俯いた。ライトはウルフの頭に手を置いた。
「心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だから。よっぽどだったら大学を休んで寝るから」
「約束ですよ」
「あぁ。わかった。さて、シャワー浴びて行ってくるよ」
ライトは食堂を出た。
「ライトさま。恋人ね…」
「いいな〜。私も恋愛したかったな〜」
ウルフは嘆いてた。
ライトはいつものように洞窟に来た。
「今日こそ見つけてやる!」
気配を探ったが全く感じない。そっと洞窟を覗くとやはりいない。背後からまた生暖かい風が吹いてきた。振り向くと、シルビアがいた。
「も〜。見つけれん」
「ふふ。絶対に無理だと思うんだけどな」
シルビアは滝を横切り洞窟に入り、寝藁に腰を下ろした。
「どうした?」
シルビアはそのまま伏せの姿勢になった。
「ちょっとしんどいなって…」
ライトはシルビアに近寄った。
「シルビア。大丈夫か?」
頬を撫でた。
「うん。大丈夫…」
言いにくそうだった。
「よし。今日は一緒に寝ようか」
ライトはノートとペンを出した。シルビアの横に座り絵を描いた。
「何描いてるの?」
「私のベット。これがあれば、君と一緒に寝れる」
さっと描き終えると、シルビアの通り道に邪魔にならず、シルビアの横に寝れるところに描いたベットを魔法で出した。
「これなら一緒に寝れる。君が顎置いても壊れないから大丈夫」
ライトはベットに横になった。
「にしても、大丈夫か?」
ライトはシルビアの鼻先を撫でた。
「うん。ありがとう」
シルビアはどこか眠そうだった。
「一緒に寝よう」
「うん。ライトが横にいると安心する」
シルビアの頬を撫でた。
「おやすみ。シルビア」
「おやすみ。ライト」
シルビアはそのまま瞳を閉じ眠った。
「…」
起こさないように静かに起き上がり、シルビアのお腹に手を置いた。すると感じた。
鼓動がある…。
シルビアは妊娠をしていた。しかし今のライトにはどうすることもできない。またベットに横になり眠った。
翌朝。ライトは生暖かい風で目が覚めた。メガネをかけると、シルビアが覗いていた。
「おはよう」
「おはよう。ライト」
ゆっくりと起き上がった。
「シルビア…ごめん。昨日確かめたんだけど…」
シルビアはライトを見つめた。
「妊娠してるよね?」
シルビアはお腹を見た。
「うん…」
どこか泣きそうな顔をした。ライトは優しくシルビアを撫でた。
「辛いよな。大丈夫だよ」
シルビアにキスをし慰めた。
「ライト…」
「一緒に背負って行くって言ったろ?だから、心配しないで。私は、シルビアの見方だし、恋人だ。だから安心して」
時間いっぱいまでシルビアを慰めた。
「ライト…ありがとう」
「また夜に来るな。仕事行ってくるね」
ライトは指を鳴らすと消えた。
作者「雪が…また積もった」
ライト「やばいね…」
作者「昨日買い物済ませといてよかった」
ライト「どのくらい積もったの…」
作者「40センチかな?一晩で」
ライト「おん…」




