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初恋

ライトは毎晩洞窟に通った。覗くと誰もいない。そして、背後からシルビアの鼻息を浴びる。


「シルビア。君は大きい体なのにどうやって気配を消してるんだ?」


ライトは毎度不思議に思っていた。しかしシルビアは笑顔で答えた。


「内緒」


そしてライトに擦り寄った。


「シルビア。かわいいな」


仕事で疲れているのに、シルビアといると疲れがどこかへ飛んでいった。


「今日も行きましょ?」


シルビアは翼を下げた。


「お願いしようかな」


ライトは跨った。シルビアは優雅に上空を飛行した。そして、いつもの断崖に着地した。


「今日もいい天気だな」


三日月龍の群れを眺めた。


「何故だろうな。シルビアといると、疲れが吹き飛ぶ」


「そうなの?」


「うん。こんな時間が、いつまでも続くといいよな」


ライトは地面に座った。シルビアもライトの横に座った。


「そういえばシルビア」


「何?」


「君…何歳なんだ?」


シルビアは考えた。


「正確には覚えていない。でも、二十年は行ってる」


「若いね!」


ライトは驚いた。


「そういうライトは?」


「三十過ぎてるよ」


「若いじゃない」


「でも、龍の大人って十六歳からじゃん。人間だと子供なんだよな」


「そうね。でも、あっという間ね」


ライトに擦り寄った。


「かわいいな。シルビア」


シルビアを撫でた。毎晩、ライトとシルビアはお互いを深めていった。


朝方、シルビアと別れた。すると、携帯がなった。


「はーい」


“もしもし?金田だ。ライトさん今日休み?ご飯行かない?”


「昼ならいいよ」


“なら、いつもの大学の入り口に行くよ”


電話が切れた。ライトは指を鳴らすと、その場から消えた。




大学の入り口。


「ライトさん」


金田は手を振った。


「金田さん」


ライトも手を振った。


「珍しいじゃないか。いつも夜行くのに」


「まぁ…色々と…」


「とりあえず、昼飯行こうか」


金田はとある定食屋に連れて行った。


「おすすめ二つで」


金田が店員に注文した。


「そういえば、今度の報告会。いつにする?」


「え!もうそんな時期?」


金田は言いにくそうに話した。


「いや…去年の事もあるから、ずらした。で、関係者だけでやろうと思う。生徒たちを連れてきたいはわかるが…」


「あぁ。それは仕方がない」


ライトはお冷を飲んだ。ふと、金田はライトを見た。


「ライトさん…痩せた?」


ライトは驚いた。


「え!?痩せてないよ!」


「ちゃんと食ってるか?」


「一応…」


金田はため息を吐いた。


「ダメじゃないか。ちゃんと管理しないと」


「まぁ…最近色々あって…」


すると、定食が運ばれた。


「色々って?好きな子出来たとか?」


その言葉にライトは箸を落として固まった。


「おい…まじかよ!誰だよ!」


金田が詰め寄った。


「こんな大勢おるところで…言いたくない…」


ライトは恥ずかしそうだった。


「しょうがないな」


金田は定食を食べた。ライトも渋々食べた。


「だから痩せてたのか?」


「それは違う。ただの生活の乱れだよ」


「ふーん。でも、心配するぞ」


「わかってる…」


二人は食べ終え、店を出た。


「どこ行く?」


「聞かれたくないから、城行く?」


「行く行く!」


ライトは金田の手を取り指を鳴らし消えた。




「ついたぞ」


ライトは上着を脱いだ。すると、ウルフが入ってきた。


「ライトさん。あ、金田さんでしたっけ?こんにちは」


「こんにちは。お邪魔します」


金田はウルフに挨拶した。


「お茶用意しましょうか?」


「あぁ。お願い」


ライトと金田は椅子に座った。すると、ウルフはお茶を置き部屋を出た。


「ねぇ!誰だよ!」


金田はライトにつかみ掛かった。ライトはブー垂れた。


「まだ…付き合ってないよ…」


「好きなんだろ?かわいいのか?」


「そりゃ…かわいい…」


「いいなー」


金田はお茶を飲んだ。


「人間に興味ない奴が…誰好きになったんだろ」


金田はどこか嬉しそうだったが。


「人間じゃないよ」


その言葉に盛大にお茶を吹いた。


「あぁ!?どう言う事だよ!てか、誰好きになったの!?」


ライトはどう言えばいいか悩んでいた。


「実は、前に紅い流星…レイが一匹の三日月龍を襲ったんだ」


金田は驚いた。


「え…」


「他の三日月龍は目視だけど無事さ。で、襲われた三日月龍も生きている」


「お…ま…まさか…」


ライトは頷いた。


「毎晩、その子に会いに行ってる。で…毎晩一緒に喋ってる」


ライトは恥ずかしそうにお茶をブクブクさせた。


「ちなみに、名前もつけたのか?」


ライトは頷いた。


「金田さんなら言える。名前はシルビア。メスの三日月龍だ」


金田は椅子にもたれた。


「まじか…ライトさんやるね。で、どこまで行ったの?」


「どこまでとは?」


「ライダーとか…」


ライトは否定した。


「それはまだだよ。でも、毎晩背中に乗って空散歩して観測地の断崖で喋って撫でてまた空散歩して帰るだけだよ」


ライトは振り向くと、金田は固まっていた。


「お前…それもう恋人じゃん」


一瞬沈黙が走った。


「は…え?」


金田はライトをの胸ぐらを掴み振った。


「お前何の教授だよ!いいか!そう簡単にライダー契約してない野生の龍の背に乗って一緒に空の散歩とかありえんだろ!」


「だって…出会って二日目の時に乗れって…」


「はぁ!?お前は何やったんだよ!」


ライトは振られ過ぎて魂が出ていた。


「ライトさん。もうさ、その子に告れよ」


ライトは頭が真っ白だった。


「え…えぇ!?」


「やってる事恋人同然だし、何だったらライダー?て言われてもおかしくないよ」


ライトは慌てた。


「いやいや。あの…シルビア自身、出会ってすぐ甘えん坊な子だったから、そういう性格かと。正直私自身も驚いてるんだよ!?野生で、昨日まで群れで生活してた子がこんな甘えん坊!?って」


「多分それ、ライトさんの事気になってたんじゃないのか?出会う前から」


そこでハッとした。


「あ…そう言えばシルビア。私が観測してたの知ってた…」


ライトの頭を叩いた。ライトは頭を押さえた。


「鈍感すぎ!じゃぁ、今までどう言う気持ちでいたの!?」


ライトはブー垂れた。


「そりゃ…夜が待ち遠しいよ。会えるし、喋れるし。それに、一緒にいたら癒されて…」


金田はライトの肩を掴んだ。


「よし!今夜告れ!何だったらついて行くぞ」


「それだけはダメ!恥ずかしいし、何よりシルビアが警戒する」


ライトの顔が真っ赤だった。


「でもよかった。ライトさんも恋心持ってるじゃん」


金田は笑ったが、ライトはどこか不安だった。


「どうした?振られる心配か?」


するとライトは手帳を出しめくった。


「…」


「ん?」


「残酷な話だが、多分シルビアのお腹の中に闇の帝王レイの子が居ると思う」


「おい…聞いた事ないぞ。闇の帝王の子なんて」


ライトは悩んでいた。


「前例がない。私も正直どうなるかわからない。それに、三日月龍の周期もわかっていない。シルビアが教えてくれたが、三日月龍は上空で子供を産むと言った」


金田は驚いた。


「え!?どう言う事だ!?」


「多分…我々人間と一緒。卵からじゃなく母親から産み落とされるんだろう」


金田はため息を吐いた。


「聞いたことがないぞ」


「憶測だが、でも近々現実を目の当たりにすると思う。さて…どうするか…」


金田はまた肩を持った。


「その前に告れ。その方がシルビア?も安心するんじゃないか?多分気づいてると思うから」


ライトの顔が真っ赤になり湯気が出た。


「できるかな…」


「応援するぞ!明日連絡するからな!」


「えぇ…」


金田は立ち上がった。


「私もあずささんに告ってプロポーズもしたんだ。ライトさんもできるって」


「金田さんは人人じゃん…」


「言い方もっとあるだろ…とりあえずそろそろ帰るよ」


「わかった。連れてくよ」


金田の手を取り、指を鳴らし消えた。


作者「今週も疲れたー」

ライト「お疲れ様ー」

作者「仕事覚えることあるから大変」

ライト「がんばー」

作者「でも、今週凍結無かったから朝の通勤楽だった」

ライト「マジ気をつけて行ってよ?」

作者「はーい」

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