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出会いと居場所

ライトはアパートに帰り、デザインを書いた。

「うーむ。一人でも多くの人が入れれば…でも、稽古場とかも入れたいし…」

ライトは色々案を考えながらデザインを書いて行った。

「あー。城といったら、馬もいるな」

そんなこんなで、色々案を出しながら描いて行った。気がつくと、朝になっていた。

「あ…やば。大学じゃん」

ライトはすぐに行く準備をした。

「…しまった!三日月龍の観測するの忘れた…」

項垂れながらも、アパートから出て大学へ向かった。大学へ着くと、生徒たちが登校していた。

「ふぅ…間に合った」

教授してへ向かい、授業で使う本を手にした。

「よし…」

すると、ノックがした。

「誰だ?」

すると、扉が開いた。

「おはようございます。ライト先生」

男が立っていた。

「あぁ。谷川先生。おはようございます。何のようでしょうか?」

ライトは少し警戒をした。

「いえいえ。今日授業がありますので。ただ挨拶ですよ。所で、一人帰ってこない人がいてですね…」

谷川はライトを睨んだ。

「さぁー。何のことでしょうか」

「まぁいい。では」

谷川は教授室から出て行った。

「…おっと。時間だ」

ライトは本を持って教室へ向かった。

「さて…授業するぞー」

授業がスタートした。


「ふぃ〜疲れた〜」

ライトは教授室の椅子にどっかりと座った。

「寝ないで授業は自殺行為だな…」

予定表を見ると、明日は授業がない日だった。

「ほう…明日一日フリーか。よーし。行くか」

帰る支度をし、ライトは大学を後にした。アパートに着くと、何かが置いてあった。

「ん?」

近づくと、大きな籠の中で何かが動いていた。

「え…まさか!?」

ライトは籠の中を確認した。そこには赤ちゃんがいた。

「ク…ロ?」

赤ちゃんはすやすや眠っていた。起こさないように籠の中を確認すると、手紙が入っていた。

『一週間旅行へ行ってきます。クロをよろしく』

「姉さん…」

すると、クロが目を覚ました。

「ウェ…俺何にも…」

するとクロは笑顔だった。ライトはその笑顔に魅了された。

「…お前は、あいつらのような人間になるなよ。まぁ、叔父さんと一緒に留守番しようか」

ライトはクロをアパートに入れた。

「にしても…ミルクの作り方…」

すると、クロが籠の中に手を入れた。

「ん?叔父さんに教えてくれてるのか?」

ライトは籠を確認した。そこには、オムツとミルクが入っていた。

「入ってるが…絶対一週間分じゃないだろ…」

手探りながらも、ミルクを作りクロに与えた。クロは嬉しそうにミルクを飲んでいた。

「おお。飲んでるな。いいぞ」

愛おしそうにクロを見つめた。ミルクを飲み終えると、ライトはクロのオムツを変えた。

「すまんな。こんなのやった事がなくてな」

しかし、クロは泣かずに待っていた。何とかオムツを変えると、もう夜になっていた。

「留守番させたらまずいしな…一緒に観測いこうか」

ライトはクロを抱っこして、いつもの観測地へ歩いた。

「クロ。いろんな景色を見ていくんだよ」

移動中、クロは周りの景色を見ていた。あまり外に出ていなかったのか、興味津々だった。観測地着き、しばらく待った。

「クロ。そろそろ来るぞ」

辺りに美しい鳴き声が響いた。三日月龍の群れが現れた。

「綺麗だろ」

ライトはクロが見えるように抱きかかえた。クロは三日月龍の姿に魅了されたのか、目を大きく開いていた。

「気に入ったか。私と一緒だな」

しばらくすると、三日月龍は彼方へ消えて行った。

「さーて。帰るか」

ライトはクロを見ると、クロは眠っていた。

「いい夜を過ごせたな」

クロを起こさないように歩き出した。アパートに着き、ベットにクロを寝かせた。

「いい子だな。さて、私も休むかな」

ライトはクロの横で眠った。


翌朝。クロの泣き声で目が覚めた。

「あらあら。ごめんね」

ライトはクロを抱っこした。

「おはよう。クロ。よしよし」

クロをあやし、オムツを変えた。

「いっぱい出たね、えらいよ」

クロにミルクを飲ませた。

「子育てって、大変だな。母は偉大って言うのも納得ができるな。まぁ、姉さんは論外だが」

ミルクを飲み終えると、クロは笑顔になった。

「もう。クロったら。かわいいな。よし。今日は、叔父さんと一日出かけるか!」

オムツとミルクを準備し、ライトはクロを抱っこした。

「行こうか。灰色の世界へ」

ライトは指を鳴らすと、部屋から消えていった。


「ついたぞ」

何もない灰色の地面。ふと奥を見ると、あの世の付近に人が立っていた。

「ん?」

ライトはその人の元へ歩いた。抱っこされているクロは、ライトを見ていた。

「君。何者だね?」

ライトの声にその人は振り向いた。見た目から女だった。

「あ…あの…」

女は驚いた。

「あぁ。怖がらなくていいよ。私はライトだ。この子はクロ」

ライトはクロを見せた。

「可愛い…」

よく見ると、女はボロボロだった。

「ところで、君の名は?」

そう聞いたが、女は思い出そうとしていた。

「…わからない」

そこでライトは思い出した。

「そうか。記憶は残るが、名前は忘れるのか…」

女は悲しそうな顔をしていた。

「あの…私…」

「大丈夫だ。安心しなさい。さて…」

ライトは改めて地面を見た。

「うん。入りそうだ」

クロは不思議そうな顔をしていた。

「君。ちょっとクロを抱っこしててくれないか?」

ライトは女にクロを抱っこさせた。

「さて…やりますか…」

ライトは持って来たデザインを取り出した。

「今から何やるんですか?」

女はライトに尋ねた。

「君は生きていた時、魔法を使えたかね?」

「あ…はい」

「だったら、わかると思うが。まぁ、みてて」

ライトはペンを出すと、デザインに何かの呪文を書いた。少し地面を歩き、デザインを地面に置いた。

「久しぶりだが…まぁ、新しい私の居場所であり」

ライトは手を横に伸ばし、女を見た。

「君達の居場所だ」

そう言い切ると、地面から巨大な建物が出て来た。

「え!?」

女はクロを抱きながらオロオロした。建物を覆うように柵も後から出て来た。

「ようこそ。我が城へ」

ライトは女の方へ近づいた。

「君が最初の兵士だ」

ライトは女の手を取った。

「でも、君は私の秘書になって欲しい。初めてのことだから、君と一緒にこの城を築き上げて生きたい。そこで、君に名前をつけよう」

女はライトを見た。

「君一人でいたしな…でも、君は強くなって欲しい。そこで、君の名前はウルフだ」

「ウルフ…」

ライトは頷いた。

「ウルフ。これからよろしくな」

すると、クロは笑顔になった。

「おぉ、クロ。ご機嫌だな」

ウルフはクロをライトに渡した。ライトはクロを見つめている姿に、どこか安心感が芽生えた。

「ライトさん…よろしくお願いします」

ウルフは頭を下げた。

「頭を上げなさいって。そんな硬いの苦手なんだよな〜」

そして、三人は城の中へ入った。


読んでいただきありがとうございます。

不定期で上げて行けたらと思うのでよろしくお願いします

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