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金田の仕事

朝方。金田はふと目が覚めた。

「あ…もう朝か…」

ベットを見ると、ライトがいない。

「トイレか?」

部屋を見渡すと、一つだけ光が漏れてるところがあった。金田は扉を開けると、案の定ライトは死んでいた。

「あーあ。ライトさん。大丈夫か?」

ライトを起こした。

「ん?金田さん?」

「そうだよ。気持ち悪いかい?」

「うん…喉が焼ける…」

顔色は最悪だった。

「あー。とりあえず、吐け。気が済むまで吐け」

「えぇ…吐くの嫌…」

ライトは渋った。

「スッキリしないぞ。水持ってくるから…」

金田はライトの介護をした。

「大丈夫か〜?」

「む…り…ぢ…ぬ…」

「二日酔いで死にません」

しばらくすると、ライトは落ち着いた。

「喉痛いよ…」

「しょうがない。とりあえず、安静だな」

金田の肩を借りながら、ライトはベットに横になった。

「もう酒はごめんだわ…」

「ほんと弱いな」

ベットの横に座り、金田は笑った。

「変な事言ってないよね?」

ライトは恐る恐る話した。

「変な事とは?初体験とか?」

ライトは驚いた。

「え!?そんな事言ってたの!?」

「冗談。でも、初体験いつよ」

金田はニヤニヤしてた。

「それは…内緒」

ライトはブー垂れた。

「はは。でも、いつから記憶ないんだ?」

ライトは記憶を辿った。

「えぇ…二杯目の一気飲みから…」

「マジかよ…」

金田はドン引きした。

「ねぇ…本当に、変な事言ってないよね…?」

ライトは泣きそうだった。

「言ってないよ。でも、ライトさんの過去を知れてよかったなって思う。あんな無邪気で勉強もできて戦闘も強くて、ずっと一緒に楽しく遊んでた人が一生背負っていかないといけない過去を背負ってるんだと思ったら、私だったら耐えられないなって」

「…」

「それでも、私はずっと友達でいたいと思う。なんだったら死ぬ時までいたいな」

金田はライトの顔をみると、ぴえん顔になっていた。

「やばいこと言ってるじゃん!」

金田に抱きついた。

「落ち着けって。変な事言ってないよ…」

「言ってるよ!どこからどこまで言ってたんだろ…」

金田は苦笑いした。

「えぇっと…ライトさんが子供の頃フランスにいた事とか…襲われかけたとか…施設育ち…」

ライトは魂が抜けた。

「全部言ってるじゃん…」

金田はライトの背中を撫でた。

「でも、教えてくれてありがとう。これでまたライトさんのこと知れたし。でもさ、辛くなったらいつでも電話してこい」

ライトは頷いた。

「後さ、一つ気になったんだが」

「何?」

「どうやって大学の授業料免除受けたんだ?」

その問いにライトは笑った。

「入試のテスト満点だったもん!そしたら、合格通知と一緒に授業料免除の手続きも入ってたよ」

「あぁ…コノヤ」

「何?」

「なんでもありません」

ライトは少し元気になったのか、ベットに座った。ふと金田は思い出したかのように言った。

「そう言えば、桜田先生とハーロック。元気にしてるかな」

「元気だったよ。この前、研究室に遊びに来ててお菓子配ってたわ」

「そうか。元気でよかった。ハーロックの傷口も大丈夫だったんだな?」

その問いにライトは疑問を持った。

「なんでハーロックが怪我してるって知ってるんだ?」

金田はやばいと思い、口に手を当てた。すかさずライトは金田に詰め寄った。

「ねーねー。教えてくれたっていいでしょ?私も過去言ったじゃん」

めっちゃ顔を近づけた。

「わ…わかったよ!言うから!でも、その前に。どこか朝ごはん行かないか?昔お泊まり会の時に行ってた喫茶店でも行かないか?」

「あ…うん。行こ」

ライトは金田の手を取り指を鳴らし消えた。


「お!やってるな」

「久しぶりだな」

喫茶店へ入ると、客は誰もいなかった。

「いらっしゃいませ」

店員が席に案内した。

「モーニングのセット二つ。飲み物はコーヒーと…」

「あ、私はオレンジで」

店員は注文を聞き厨房へ向かった。

「朝はコーヒーでしょ」

「前コーヒー飲んだら酷い嘔吐したから無理」

「え…」

金田は引いた。

「で、なんで知ってるの?」

金田は言い逃れができないと思い、白状した。

「ライトさんは、私と嫁のあずさと結婚した時って覚えてる?」

ライトは記憶を辿った。

「あん時だな…」

金田は頷いた。

「話長くなるがいいか?それに、君の行動が私たちの仕事に火をつけたと言っても過言じゃない」

「ん?」

金田は語った。


「光ちゃん。私たち今日から夫婦ね」

「そうだな。あずささんと、アンタレス」

あずさの肩には赤い龍が乗っていた。

「せっかくだし、指輪買いに行こう。本当は用意したかったが、サイズが合わないってなると嫌だったから、一緒に買いに行っていいか?」

あずさは笑顔になった。

「もちろんよ!ねっ!アンちゃん!」

アンタレスもご機嫌なのか、笑顔だった。二人で宝石展へ向かっている時に、金田は走っているライトを見かけた。

「…ん?今の…ライト?」

「どうしたの?」

あずさは不思議そうに長けた。

「あぁ…いや。大丈夫。さ、店入ろう」

金田とあずさは指輪を選んでいた。

「素敵…」

「本当だな。君に似合うのを贈りたい」

店員に案内してもらい、指輪の予約を入れた。

「今度来た時楽しみだな」

「そうだな」

店を出て、しばらく歩いていた。ふと、遠くから何かの叫び声が聞こえた。

「ん?」

金田は気づいた。と同時にあずさも気づいた。

「光ちゃん。今の鳴き声って…」

「あぁ。龍の鳴き声…だが…」

二人は空を見渡した。

「光ちゃん!あれ!」

あずさの指す方をみると、一匹の白龍が飛んでいた。

「あれ…鞍ついてない?」

金田は白龍をよく見た。

「あれ…どこかで見覚えが…」

「行きましょう。アンちゃん!」

あずさの声に、アンタレスは元の大きさに大きくなった。急いで鞍をつけた。

「光ちゃんも乗って!」

アンタレスの背に二人は跨った。そのまま勢いよく飛び立った。白龍に近づくに連れ、赤い何かがついた。

「おい…アイツ怪我してるんじゃないか!?」

あずさも赤い何かを手で確認した。

「龍の血…アンちゃん。もっと急接近して!」

アンタレスは白龍に近づいた。そこで金田は思い出した。

「あの白龍…桜田先生のハーロックだ!」

「えぇ!?」

しかし白龍は混乱しているのか、何処を飛べばいいのか分からずただ飛んでいるだけだった。

「この近くなら大学があるはず。あずささん。大学へハーロックを誘導してほしい」

あずさは頷いた。

「アンちゃん。体当たりしてでもいいから、あの白龍を大学へ誘導しましょう」

アンタレスは一つ吠えハーロックへ軽く体当たりをした。

「ハーロック!もっと左へよれ!近くに君のライダーである桜田先生の大学があるはずだ!」

金田の叫び声に、ハーロックの藍色の目が金田を見た。ハーロックは左へ寄った。しばらく飛ぶと、大学が見えてきた。

「よし…」

もうすぐ着陸の段階で、ハーロックは限界に達したのかうまく着地ができずそのまま地面に激突した。

「ハーロック!」

アンタレスはゆっくり着地し、二人は急いでハーロックへ駆け寄った。

「なんだよ…片足がないじゃないか!」

金田は驚いたが、あずさは冷静だった。

「でも、切断面が綺麗。誰かが切ってこの子を逃したんでしょう」

すると、たくさんの人が金田たちの所に駆け寄った。

「君たちは一体…」

「それより、桜田先生のハーロックが!」

金田がそう叫ぶと、桜田が頭に包帯をした状態で走ってきた。

「ハーロック!!」

桜田はハーロックに駆け寄った。そして、切断面を目にし口を手で隠した。

「あぁ!ハーロック…」

あずさは医療用セットを魔法で出した。

「先生。今からハーロックの処置をします」

桜田は驚いた。

「あなたは一体…?」

あずさは冷静に答えた。

「金田の妻で獣医をしています。今処置をしないと、手遅れになります。お願いします」

あずさは頭を下げた。桜田はあずさの手を取った。

「ハーロックをお願いします」

あずさは頷き、周りにいた人に声をかけた。

「すみません。たくさんのお湯がほしいです。それと、長い紐を。協力お願いします」

先生生徒含め、あずさの指示を聞いた。金田も動こうとしたが、桜田に腕を掴まれた。

「ライトがまだ帰ってきてないの…」

その言葉に金田は驚いた。

「え…アイツ…」

桜田はハーロックの鞍からコンパスと時計が一緒になっているものを取り出した。

「ライトを助けに行って」

金田は桜田からそれを受け取った。

「光ちゃん。アンちゃん使って。急いで!」

あずさはアンタレスに指示をした。金田はアンタレスに跨った。

「光ちゃんの言うこと聞いてね!」

アンタレスはひと吠えし飛び立った。

「とりあえず、山の方へ飛んでほしい」

アンタレスは速度を上げた。しばらく飛ぶと、コンパスが揺れた。

「近いんだな。アンタレスもうすぐだ」

そのまま飛行すると、コンパスが回転した。

「この下か。ゆっくり着地して」

アンタレスは安全地帯へ着地した。金田はアンタレスから降り、辺りを見渡した。

「なんだよ…これ」

辺り一面血で赤くなっていた。金田は歩いた。

「一体…」

すると、遠くから誰かが倒れる音がした。

「え…?」

音のする方を見ると、ライトが倒れていた。

「うそ…ライト!」

急いで駆け寄った。

「何があったんだよ…」

ライトの腹から大量に血が流れ気を失っていた。

「直ぐ連れて行くからな」

金田はおんぶしてライトを運んだ。

「アンタレス!いたぞ」

アンタレスは身をかがめ、金田が乗りやすいようにした。

「よし。飛べ!」

アンタレスは急いで飛び立った。金田は携帯を出し、連絡した。

「あずささん。今ライトを救出したが、重体だ。今から病院へ向かう」

“わかった。桜田先生で合ってるかな?にも伝えておくね”

電話は切れた。

「アンタレス。急げ!」

そしてライトは運ばれた。


「へ〜。そうだったんだ。ハーロックを治したの、金田さんの奥さんだったんだ」

ライトはモーニングのパンを食べていた。

「本当にタイミングが良かったよ。たまたま買い物に行って、たまたま君とすれ違ってたまたまハーロックを見かけてなかったら君はもうこの世にいないよ」

金田はコーヒーを飲んだ。

「金田が運んでくれたんだなは、わかったんだ。匂いで安心しちゃってさ。でも、なんで黙ってたの?」

金田はコーヒーをおいた。


急いで病院へ行き、入り口に桜田が待っていた。

「桜田先生!」

金田はライトをおんぶして走った。

「先生!来ました!」

桜田は叫ぶと、入り口から医者や看護師が出迎えてくれた。ライトの傷を見て桜田は声を上げた。

「ライト!あぁ…ごめんなさい」

「危険な状態だ。すぐ処置室へ!」

ライトは連れて行かれた。桜田と金田は待機していた。

「金田。本当にごめんね…」

「いえ。ハーロックはどうなったんですか!」

すると、あずさが病院に来た。小さなハーロックを抱えて。

「無事に処置できました。ずっと我慢してたのか眠っています。ライトさんでしょうか…切断面が綺麗だったので処置が迅速にできました」

あずさはハーロックを桜田に渡した。

「あぁ…ハーロック…」

「良かった」

あずさはホッとしていた。

「あなたたちには感謝しかない。本当にありがとう」

桜田は礼を言った。

「いえ。私はともかく…」

まだ処置室の明かりはついていた。

「ライトさんの方が心配です」

あずさは金田を見た。

「あいつは…大丈夫だ。長い付き合いだからわかる」

金田の目は迷っていなかった。

「桜田先生。私たちのことは、ライトさんに秘密にしといてもらっていいですか?」

桜田は驚いた。

「なんで!」

金田は冷静に答えた。

「多分、ハーロックの足を切断した事後悔してると思うんです。それに今日、籍を入れたんです。それなのに私たちの時間も邪魔してしまったって思われたら、かわいそうじゃないですか」

その答えにあずさも頷いた。

「先生。私のことも内緒でお願いします」

桜田は頷いた。

「わかったわ」

「それじゃ、私たちは帰ります。ライトが目覚めたら、連絡をお願いします」

そう言い、二人は病院を後にした。外で待っていたアンタレスがあずさに顔を擦り寄せた。

「ありがとうね。アンちゃん」

二人はアンタレスに跨り、上空を飛んだ。

「光ちゃん」

「どうした?」

「ライトさん。すごいね。ライダーでもないのに、自分の龍でもないのに命張って助けるもん」

金田は笑顔になった。

「あいつは、そう言う奴さ。周りが困っていたらすぐ助けに行く。そして、あいつは龍が好きなんだ。だから、ハーロックを命かけて守った。ただそれだけだと思う」

あずさはライトの行動に何処か興味を持った。

「私も獣医なのに、あそこまで龍を守った事ないな。ましてや、次の事を考えて行動する事もやった事ないな…」

金田も思っていた。

「私も、龍の保護活動してるのに、あそこまで体張ってはないな。そう思ったら、負けてられんな…」

そのまま帰路に着いた。


「で、あの事があってからだ。あずささんは、アンタレスと一緒に世界を周り龍の治療に専念してる。私は、あずささんを支えながらあずささんのアンタレスと同じ種族の龍を今観測している。で、意見交換の場も作りたいと思い今の活動をしている」

金田はコーヒーを飲み干した。

「そんな事があったのか…なんか、ごめんな」

「気にすることはない。桜田先生から連絡あった時、やっぱり気にしてたって言ってたから私たちの事伏せといて正解だったって言ってな」

ライトはストローでオレンジジュースを混ぜた。

「実は、今も引きずってる。あの時あの判断が正しかったのかって」

金田はコーヒーをおかわりした。

「正しかったから、ハーロックが生きてるだろ?もし、あのままだったらハーロックどころか、桜田先生も死んでたかもしれん。桜田先生とハーロックのライダー契約がどうかは知らんが、もしどちらかが死んだら片方も死ぬって契約もあるからな。そう言う意味じゃよかったんじゃないか?」

金田はコーヒーを飲んだ。ライトはため息を吐いた。

「そうだよな。いつまでも引きずってもな。なんとか立ち直らないと」

「そうそう」

「でも、あの時に金田の事も聞いてたら参ってたと思う。大事な日なのにって」

ライトはオレンジジュースを飲んだ。

「少しスッキリしたよ。付き合ってくれてありがとうな」

「良かった。昨日より顔色いいし」

会計をし店を出た。

「また会おうな」

「あぁ。また美味い酒飲ませてやるよ」

「嫌だよ〜。いらん事言いそうで嫌だ〜」

「いいじゃん。ライトさんの秘密聞けるの楽しいもん」

二人は笑った。

「じゃぁな。無理だけはするなよ。今度の報告会には元気に来てくれよな」

「あぁ。絶対に行くさ。金田さんも元気で」

二人は帰路に着いた。


作者「雪積もってるので、絶賛引きこもり中です」

ライト「まじか〜」

作者「なんかずっと小説書いてますね…」

ライト「いいじゃん」

作者「あ…下手したら、この正月休みに3分の2描き終わりそう…」

ライト「!?」

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