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成長と過去

「数週間ぶりに会えたね。クロ」

ライトの部屋でクロはベットに寝かされていた。クロの服を脱がすと、少し痩せていた。

「…あまりご飯たべてないのか?叔父さんといる時は勢いよく食べてるのに」

おむつを変え、綺麗な服に着替えた。

「前来た時より手足しっかりしてきたな」

ライトはクロを抱っこした。クロはご機嫌になり笑顔だった。すると、窓ガラスを誰かが叩く音がした。

「お。紹介しようと思ってたんだよね」

窓を開けると、一羽のカラスが入ってきた。カラスはライトの肩に乗った。

「すまんね。クロを抱っこしてたら、腕が塞がっててね。この子がクロだ」

カラスは澄んだ瞳でクロを見つめた。

「かわいいだろ。私の姉さんの子供でな。勝手に託児させられるんだ。でも、クロを見ていると可愛くてな。実の息子のように思うんだ」

すると、クロはカラスに興味を持った。カラスはくちばしをクロに触らせてあげた。

「ありがとうな。クロも君たちの事を気に入ってるみたいだな」

カラスはライトの耳元でくちばしを動かした。

「彼が姉のところに帰った時に見守ればいいんだな」

「あぁ。頼む。クロには罪はない」

カラスはただ鳴き外へ飛び立った。

「さ、クロはご飯食べようね」

ライトは部屋を出た。兵士たちの食堂に入ると、まだ準備中だった。

「シェフ。離乳食って作れる?」

ライトは厨房担当のシェフに声をかけた。

「離乳食ですか?」

「クロってもう離乳食の時期だろ?歯も生えてきてるし」

「なるほど。ちょっと待っててください。作ってきます」

シェフは手際良く作ってくれた。

「すごいな。私なんて料理できないよ」

「いや。私もできませんでしたよ。食べれるものがなくて物乞いしていました。その時にバイトのシェフが雇ってくれて、料理に目覚めたんです。でも、事故で死んでしまって」

シェフは小さな茶碗に盛り付けた。

「どうぞ」

ライトは小さなスプーンでクロの口に離乳食を近づけた。すると、クロは勢いよく食べた。

「おぉーよかった」

「気に入ってくれてよかったです」

シェフも安堵した。

「姉さん。クロにあまりいいものを食べさせてないんだろ…」

ライトは次々とクロに口に離乳食を運んだ。

「ライトさまが育てるのは…」

「正直そうしたい。クロのためにも。だけど、あっちが親だ。私から言うことはできない。だが、クロが万が一危ない目に遭ってたら、なんとしてでもクロを助けてやりたい」

あっという間に離乳食を食べ終えた。

「よく食べたね。偉いよ」

クロは嬉しそうだった。

「よかったです」

「悪いな。準備中に。ありがとう」

「いえいえ。また来てください」

ライトとクロは部屋に戻った。ライトはクロと一緒にお風呂に入った。

「クロ。気持ちいいな」

ライトはクロの体を綺麗に洗ってあげた。ライトが洗ってる間、クロはじっとライトが終わるのを座って待っていた。

「ほんとクロはお利口だな」

ライトはクロの体を拭き、着替えさせた。

「はい。出来たよ。て‥もう眠い?」

クロは眠そうにしていた。ライトはクロをベットに寝かせた。

「いい夢みてね」

クロはそのまま眠った。その寝顔を見て昔を思い出した。

「この子は…私の過去を歩いて欲しくない。せめて、ここにいる時はいい顔をして欲しい…」


ライトが子供の頃

「ライト!なんで出来ないの!今日の夜はなし!」

ライトの家系は厳しい家系だった。

「…」

その頃のライトは頭が悪く、無口な性格だった。両親からの厳しい教育とネグレクトが毎日だった。ライトの姉も同じ境遇だった。しかし、姉と性格が合わずいつも喧嘩ばかりだった。

「ライトが何も出来ないから、私まで夜抜きなのよ!」

その環境がライトは嫌で仕方がなかった。でも、自分は何もなかった。ある時、家から追い出されライトは途方に暮れていた。行くところもない。ただひたすら夜道を歩いた。

「…」

幼いライトは山の中でうずくまった。すると、何かの鳴き声が聞こえた。

「え…」

しかし、その鳴き声はただの鳴き声ではなかった。また鳴き声が聞こえると、心が癒された。

「…!何この…」

ライトは立ち上がり辺りを見渡した。すると、そこには大きな三日月龍がライトを探していた。

「ひっ!」

あまりの大きさにライトは立ちすくんだ。すると、優しい声が聞こえた。

「探したよ。ライト。さぁ、帰ろう。お母さんたちのことはおじさんに任せて」

そう言うと、男はライトに手を差し伸べた。すると、三日月龍がまた鳴いた。ライトの心はまた癒された。ライトは男に引かれながら、三日月龍の背に乗った。男も跨ると三日月龍が優しく飛んだ。

「この子はビクター。大きいだろ。さっきは驚かせてごめんね」

男はライトを慰めた。ライトの家が近づくと、ライトは震えた。

「大丈夫だ。ライト」

叔父さんに促されながらライトは帰った。


「あれから親は私に無関心。それに…」

ライトは記憶を思い出させないようにした。

「まぁ、親に感謝するとしたら好きなアーティストを教えてくれてありがとうだけど」

ライトはクロの寝顔で癒された。

「君が危ない目にあったら、叔父さん飛んで行くからな。それと、今もうクロの中に入れておこう。私が死んで、君が危ない目に遭った時、私はクロを守るよ」

ライトはクロの胸に手を置いた。そして呪文を唱えた。それはどこか優しい歌に聞こえた。すると、ライトの手が一瞬光った。すると、クロの胸も光った。

「クロ。おやすみなさい」

ライトはクロを撫でた。ふと窓を見た。

「いい時間だな。観測に行ってくるか」

すると、カラスが窓をつついた。ライトは窓を開けた。

「ちょうどいいところに。クロ見てて」

!?

カラスは驚いた。

「いいから〜。泣いたらすぐ帰るから〜」

カラスをクロのそばに置いた。

「三日月龍の観測に行ってくるねー」

ライトは指を鳴らすと消えた。


ライトはいつもの観測地に足をついた。

「今夜も飛んでるな」

三日月龍の群れが見えた。ライトは観測をした。

「美しいな」

すると、一匹の三日月龍が鳴いた。それは山全体を癒しのベールで包み込むようだった。ライトもその鳴き声に癒された。すると、ネズミが二匹ライトの足元にいた。ライトはネズミをサッと捕まえた。

「今夜は穏やかだな」

ライトは指を鳴ら城へ帰った。


部屋に戻るとカラスが怒ってた。

「まじごめん!これで勘弁してくれ!」

そう言うと、さっき捕まえたネズミ二匹をカラスに見せた。カラスはジッとネズミを見てカラスは窓際に飛んだ。不気味に鳴いた。

「あぁ。汚れるからか」

ライトはカラスの下にネズミ置くとカラスはネズミを掴み飛んでいった。

「あぁ…ウルフ呼べばよかったが。まぁいっか」

ライトはクロの横で眠った。


翌朝。クロの泣き声で目が覚めたら。

「うん?クロどうしたかな。トイレかな」

ライトはクロを抱き抱えた。

「よしよし。今日は大学が休みだから、叔父さんといっぱい遊ぼうな」

ライトはクロのおむつを変えた。すると、ノックが聞こえた。

「ライトさん。ウルフです」

「あぁ。入れ、今クロの相手中でな」

ウルフはライトの部屋に入った。

「おはようございます」

「あぁ。おはよう。クロも元気だぞ」

クロは笑顔でウルフを見た。

「おはよう。クロ。そうそう、食堂通ったら離乳食持っていって欲しい言われて持ってきました」

ウルフはライトにクロの離乳食を渡した。

「おぉー。ありがとう」

ライトはクロに離乳食を与えた。クロは美味しそうに食べていた。

「よしよし」

「もう離乳食なんですね。子供の成長って早いですね」

ウルフはクロに見惚れた。

「そうだな。クロは大きくなって欲しいな。私みたいにかっこよくなると思うな〜」

「ライトさんもかっこいいじゃないですか」

ウルフは真顔で答えた。

「…え!?」

ライトは驚いた。クロも一緒に驚いていた。

「あぁ。クロ。ごめんな。大きい声出して」

クロの口を拭いてあげた。

「ウルフ…私かっこいいか?」

ウルフを見た。

「えぇ。普通にかっこいいですよ?」

ライトの顔が赤くなった。

「えぇ〜。今まで〜。かっこいい〜。言われたことないし〜。照れるな〜」

クロはライトを見た。

「お腹一杯になったね」

ライトはクロを優しく撫でた。

「そういえばウルフ。トレーニングはどうだ?」

ウルフは離乳食が入っていた食器を片付けた。

「はい。頑張っています」

「ほう。なら、君の動きを見てみたいな。今日は動けるか?」

「はい」

「よし。なら、今から稽古場で見てやろう。クロも見に行こうか」

ライトはクロを抱き抱えてウルフと一緒に稽古場へ行った。ウルフに一本の竹刀を渡した。

「ウルフ。私に攻撃しなさい」

ウルフは驚いた。

「え!クロ抱っこしたまま?」

「あぁ。大丈夫だ。さ?かかってきなさい。私はクロと一緒に避けるから」

ウルフは戸惑いながらも、ライトに攻撃を仕掛けた。

「うん。初心者にしては上達が早い。でも、まだまだだな」

ライトは軽々とウルフの攻撃を避けた。クロも何故か眠っていた。

「こんなに動いているのに…クロ絶対強い子だな」

ウルフは汗だくになった。

「はぁ…はぁ…ライトさんに、攻撃当てれない…」

ライトは笑顔で答えた。

「まだまだだよー。でも、君は剣士向きではないね」

「どう言うことですか?」

ライトは稽古場を見渡した。

「お。あるじゃん」

ライトは稽古場を歩き、目に入ったものを手に取った。

「ウルフはこれがいい」

「これ!?」

ライトが手にしたのは一本鞭。

「ウルフは振る力は強いけど、竹刀や刀だと重そうに振ってる感じに見えるんだ。鞭だと軽いし、この鞭だと練習すると、軌道を変えられる。いじったら殺傷能力も上がるだろう」

ウルフは鞭を受け取った。

「ネタ…じゃないよね…?」

「ネタじゃない。おまけに、戦い方は幅広くなると思うからいいと思うが…」

「頑張ります」

「よし!」

ウルフの肩に手を置いた。

「君は強くなる。なんなら、クロが大きくなったらクロの稽古相手もできるだろう」

「…ライトさんが言うなら確実かな」

「じゃぁ、今日はこれで終わりだ。風邪引くから、汗流してね」

「はい。ありがとうございます」

ライトはクロと一緒に稽古場を後にした。


ウルフ「なぜ城に鞭が…?」

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